うおっち









BABYMETAL

さくら学院授業参観@はまぎんホール

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初日、書の授業で書かれた書がホールに貼り出されたのをカメラに収める父兄

まさしく父兄の授業参観であって、今回は初日が、書の授業、二日目がデジタルパフォーマンスの授業で、全6回の内の半分を参観したのだった。

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小学生の書

書の授業は、学院生が思い思いに書を書いていくのであるが、会場を包む墨の香りとともに、その書かれた言葉を思い浮かべた、学院生一人一人の気持ちを思って、父兄は一々涙を拭うのである。先生役のまだ若い書家がさらりと紹介していたが、最高の筆師の手になる筆と、伝統工芸士の鈴鹿墨と、学院生の背丈を超える大判の最高級和紙を、わちゃわちゃと使うのであるが、父兄は、ひたすら父兄目線でそれを見守るのだ。

しかし、負けん気だけが人一倍で、空回りしていた小学六年生が、自ら選んだホールに展示される書は、最後に大判の紙に書いた書ではなくて、初めて、自分の想いを素直に伝えた書であって、小学生が、たったの一時間のうちに、自分の伝えたい気持ちを確かに、自信を持って伝えることの出来る程に成長するところを、父兄は見届けたのだ。あれほどに高価な筆も墨も紙も、院生の成長に資することに費やされたのを見た父兄は、深く満足したのだった。

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近頃チケット運が上昇している

二日目の授業参観は初日と大きく変わって、プロジェクションマッピングに合わせて、パフォーマンスをしてみようという授業で、初日ほどにエモーショナルにならなくても良いのである。プロジェクションに合わせてのパフォーマンスを、あっという間にこなしてしまう学院生なのであった。そして、どんなデジタルプロジェクションも、躍動するさくら学院生には及ばないという、安心を父兄に見せた授業であったのだ。

(2019/1/20)

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暗くなるまで待って@サンシャイン劇場

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深作欣二の息子である深作健太演出である

高校二年生になった黒澤さんが、オーディションではなくてオファーを受けて、出演することになったサスペンス劇である。黒澤さんが主役ではないし、他の出演陣と比べると、かなり異質であることは分かるので、チケットを買うかどうか、少し迷ったのであるが、応援する立場としては観に行くべきだという結論に至って、出かけたのだった。

会場に入ってみると、観客の殆ど、九割以上がアラサー、アラフォー、アラフィフのお姐さんばかりで、驚いたのだが、主演の悪役三人を演じる若手と、主演の元宝塚トップスターのファンなのだと思われる。劇は室内を模した舞台で転換無しで演ぜられるのである。演出の粗さが感じられた。映画化された時にオードリー・ヘプバーンが主演してヒットしたことで、有名になったという、履歴があるので、元々、舞台劇としての台本としては無理があるのかも知れない。主演女優もオードリーヘプバーンの可愛らしさを再現しようとしたりするので、何を表現したいのかが薄れてしまっていたな。

ということで、黒澤さんは端役なのではあるが、その存在感で劇を回していたので、父兄としては満足であった。黒澤さんが随分と小さく見えたのであるが、主演女優が173cmもあって、男優陣は女優よりもさらに大きかったので、仕方がない。黒澤さんが高校生のうちに、もう少しだけでも背が伸びるように、祈ることにした。

(2019/1/31)

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さくら学院バレンタインライブ@赤坂

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昼夜のチケット

いよいよ、卒業式に向けてのライブシリーズが始まって、最初のスタンディングライブは、バレンタインライブと銘打った赤坂のライブだ。このところのチケット運は素晴らしい具合で、卒業式はプラチナチケットである、貴賓席が当選するなど、近年類を見ない調子なのだ。もっとも、Twitterの自己紹介に、さくら学院の貴賓席が連続10回当選して死にたい、などと書いたので、その通りになってきたのかも知れないとも考えているのだ。

昼夜2回当たるという、なかなかの籤運なのであるが、入場番号は500番台と900番少し前なので、めでたさも中くらいなのだ。さくら学院の昼夜公演は、セットリストをかなり変えて来るので嬉しいのだが、もちろん、全く同じだろうが、構うはずもない父兄なのだ。

開演前の影ナレーションが生になってから、去年卒業した、山出さんが始めた、会場の父兄とのやりとりや、父兄が、ハーイと良い返事をするまでがセットになっていて、昼の二年生の二人は楽しめばよいのだが、三年生の麻生さんの影ナレは、もう純粋には楽しめないのだ。もう、さくら学院の舞台で、三年生の3人を見る回数は、あと数回しか無いのだから。

昼から夜へと院生もヒートアップして、麻生さんの力強い声とか、日高さんのよく通る声とか、新谷さんが皆の信頼を集めているところだとか、藤平さんのダンスで皆を引っ張るところだとか、吉田さんの下級生への目配りとか、森さんのバックアップ力だとか、有友さんの自信だとか、野中さんの劇的な表現だとか、白鳥さんの手先までの集中だとか、八木さんの歌への気持ちだとか、田中さんの客席への思いだとか、野崎さんの声の可愛らしさだとか、ただ、この瞬間を感じるしかないという、刹那の尊さは他に変えようが無いのだ。

夜公演のアンコールでは、全員が長袖のブレザーから、黒の新しく発売されたTシャツに着替えて、舞台に戻って来て、暗い舞台の上で踊る、学院生の白い腕と指先の赤さが、父兄の切なさを掻き立てるのであった。

(2019/2/11)

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さくら学院公開授業歌の考古学@はまぎんホール

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昼夜のチケット

今回は公開授業だけれども学院生が一番緊張する歌の考古学で、自分の生まれる前の曲を選び、調べ、プレゼンし、アカペラで一人づつ歌うという、さくら学院生最大の試練なのだな。でもその様子は全く公開されないので、立ち会うことがプレミアムなライブなのだ。プレミアムなライブなのに、さらに今回のチケットはF-9とD-12という実にプレミアムなシートで、これは終に年貢の納め時が来たかと思ってしまう程のチケット運の良さなのだ。

昼と夜で6人ずつ、順不同なので学院生は、お腹の痛くなる緊張の中、順を待つのだ。だが、もうすぐ最上級生になる二年生は、この数ヶ月で物凄い成長を見せていて、会場の灯りが落ちてスポットの当たる中、ぐっと脚を広げて歌い出す二年生は、自分がどうなるだろうとか、どうしようとか、どうしたいかも構わず、ひたすら歌うのだった。小学生の頃の音程も取れなかった頃の面影はたったの数年前なのに、音程も声量も歌詞の解釈も全てが、聞いている方の自分に歌が刺さっているなと思うこともなく、父兄に何の考えも起こさせない前に、ただ涙を流させるのだった。それを見守っていた舞台の三年生が、自分が歌う前なのに、下級生の成長を今更に目の当たりにして、涙を流してしまうという、アカペラなのだ。

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もらったお土産は消しゴム

二年生が自然体であるなら、最上級生は力量をつけていて、よそ見していた聴衆が居たとしても力づくで自分の方を向かせるような、歌唱力で父兄の心を揺さぶるのである。私は歌の上手い方じゃないしという生徒会長は、プレゼンから歌への流れそのものに、舞台で演技でもないままにその立ち居振る舞いだけで、父兄を否応なく引き込んで、その心を引きつけるのであって、父兄は三年生の小学生であった頃、一年生で転入してきたことを思い出してまた涙を流すしかないのだった。

ところで、学院生でも最下級生の小学生になると2007年生まれで、生まれるだいぶん前の楽曲として選んで、考古学的な対象となっているのが実に、ピンクレディーとなると、父兄としてはのけぞるしかなかったのだった。

(2019/3/3)

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さくら学院放課後アンソロジー@渋谷

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もう欠かせなくなってしまったライブ放送局からの花束

卒業式まであと僅かしかない。最後の三年生のスタンディングライブ。最後一つ前の三年生のライブ。最後まであと一つの三年生と下級生のライブ。父兄がさくら学院のこのメンバーを見ることのできる、最後まであと一つのライブなのだ。しかし、父兄も精神的に追い込まれているのであるが、もう半分何かを諦めたライブなのだ。一体何を諦めたのだろうか。

この前、写真美術館でヴィスコンティの山猫を観て、つい先日、たまたまのBSで同じヴィスコンティのベニスに死すを観て、ヴィスコンティ自身の老いとの対話を映像にした作品であることを考えると、そう、何かを諦めた自分の居るライブだったのだ。

もちろんさくら学院生は、そんな片隅の父兄を他所に、三年生は自分の道を迷いなく選び、二年生はそれを見て自分達を変革し、一年生と小学生は、自らの衝動に任せて成長を見せたので、ライブハウスの一番後ろのエリアの暗がりで、声援を送りながらも、老いた父兄は熱気の中でひっそりと舞台を、涙しながら見つめていたのだ。

間もなく最上級生となる二年生は、たった数ヶ月のうちに自分達を作り変えていて、ばりばりだった藤平さんは可愛らしさを出し、へらへらしていた森さんはブンブンと踊り、いつも影に隠れていた有友さんはラスボスの貫禄つけ、合わないと思われていた熱血さを、吉田さんは自分のものにしていたのだった。

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お約束になったような番号であるがゲットしただけで有難く思えと言うチケット

卒業と自分達が選んた道についての覚悟を、水を打ったような静けさに包まれた父兄たちに、語った三人は、自信に満ちていたので、あっと言う間のライブが終わって、ため息をついた横のオタクは、自分そのものであったな。

(2019/3/26)

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さくら学院2018年度卒業式@貴賓席

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父兄からの花束が五、六台も並んでいた

貴賓席に当選したのは確か白井さんの誕生日の時以来だから、丸々4年ぶりと言うことになる。正直嬉しい。嬉しくて、チケットとIDを照らし合わせるお姉さんに話しかけた程だった。しかも会場でチケットを発券してもらったら、前から3列めのほぼドセンという、これ以上はない席だった。開演間近になってから横に嶺脇社長夫妻がやって来て、役得なら羨ましいが、さくら学園を応援しているのも分かるので、父兄としては有難いというしかない。

先週までは眼のかゆみが取れなかったり、この数日鼻水が止まらなかったり、一昨日は、自転車のクランク軸を分解してグリスアップするという作業をしたら左足首が急に痛くなって歩けなくなったり、昨日は37度の熱を出して悪寒で震えながら内風呂に入ったり、今朝は左足の親指の付け根の痛さに痛風を疑ったり、そうこうしている時に腰をグキッとしたりして、ロキソニンとコルヒチンを投入した後に会場までたどり着いたのだった。

だが、間近にさくら学院生の躍動する姿と声を聞いてロキソニンの力も借りて、オタだらけの貴賓席でフリコピしながら声援を送れば、我が身の多少の痛さなどは物の数には入らないのである。

舞台で躍動する、三人は転入式から見知っているのであるから、丸々4年間もその成長を見て来たことになる。もう、ただ見守れば良いのだ。

しかし、セットリストが進んでくると、もう卒業する三人を舞台に見ることは無いのだとか、二年生だって、いや全員のこの瞬間はもう二度と無いのだという思いを振り切れず、こみ上げてくるものがあるのだ。目まぐるしく立ち位置を変える学院生のそれぞれの今年1年間の様子だとか、今この瞬間の腕と指先の使い方だとか、今ソロを歌っているのは誰だとか、猛烈な速度で時が流れていくのである。

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貴賓席には色々とお土産が付くので、校章と写真付きチケットホルダーとオルゴール
オルゴールの曲はFairy tale

中休みのMCで、二年生の四人は不安を口にするのであるが、もうその心構えと意思は伝わってくるし、卒業生の今をやり切るという気持ちも客席まで流れてくるので、振り回すために手にしていたタオルが本来の役割も果たしているのだった。

予定されていたセットリストが終わって、何時も卒業式は、膀胱がいっぱいになって落ち着いて見られないので、今回はトイレに急いだのだったが、若干間に合わなかった。卒業式が始まって、小学生に修了証が校長から手渡される寸前に席に戻ったのだった。

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お土産その2、写真と全員のサイン入りのTだが、Tは着ることが出来ないという予感しかない
卒業記念グラスも購入した

今年の卒業生は泣き虫なので、それに父兄もつられるのである。在校生は必死に耐えて次の瞬間には笑顔を見せるのであるが、貴賓席の父兄は皆、涙を拭いっぱなしなのである。

だが、遂に終わりが来てしまって、卒業生は会場の我々への感謝の言葉を残して、舞台袖に消えていったのである。なんという一年の短さだろうか。なんという切なさだろうか。

(2019/3/30)


p.s. 父兄は翌日のライブビューイングにも行くのだ。

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ライブビューイングのお土産は、ボールペン軸に巻き込まむようにして校則七か条が仕込まれていて
校則をよく覚えておくようにという、卒業生である麻生さんの置き土産でもあるのだ。
なぜかというと去年のスタンディングライブで客を半分に分けるために、MCの麻生さんが出した校則問題を
父兄の殆どが間違えてしまって、大事な麻生さんのプランを父兄がぶち壊しにしたからである。

昨日、貴賓席で間近で見たのだから、同じものを見る必要はもう無いんじゃ、というのは一般の意見であるので、ありがたく受け取るのであるが、父兄というオタには別の論理があるのだな。新宿の映画館で1日の遅延を伴うライブビューイングのチケットを当然のごとく確保してあるのだ。

昨年のライブビューイングで、予告時間より早めに始まった学院生の挨拶が入るのを見逃してしまった、という轍を踏むことのないよう、早めに晩御飯をつかっておいて映画の指定されたシアター前で待機していたのだ。

やはり5分前に、卒業式の前に録画されていた三年生の挨拶が入っていたので、正解であったのだった。

ライブビューイングは、学院生のダンスの足元や、舞台を俯瞰して見ないとわからない、フォーメーションの転換の速さだとか、自分がこみ上げて来たのは、どの曲からだったか(Fly Awayだった)を確かめるものであったのだ。

(2019/3/31)


p.s. 父兄は学院生の出ない謝恩会にも行くのだ。

卒業生も在校生も出席しない、森センセと嶺脇社長と音楽ナタリーの記者がこの一年を振り返って、それぞれのネタについて話すのを、100人分の椅子はあるが残りは立って2時間半ほど聞いているという、オタクにふさわしい集いなのだ。入場番号が121番だったので、立っている方の父兄の一員となった夜の集いだったのだ。

森センセが二十歳を過ぎて酒の飲めるようになった卒業生の全員と二回に分けて都内で飲んだ話だとか、父兄でもある清本記者が男性父兄だと引いてしまうような、生々しい目線の話をしたりして、2018年度の卒業生への未練を父兄各自が断ち切るという集いでもあったのだ。

卒業式に立ち会った時点で、卒業式とともに、自分の手に握りしめた想いを解き放つために、そっと手を開くべきだったのかも知れないという集いでもあったのだ。

(2019/4/6)

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武藤彩未前夜祭ライブ平成ラストバーステー@WWX

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全体写真に自分も写った

武藤彩未さんのライブは、武藤さんがオーストラリアに行くという話の前に行こうと思っていたのに、突然オーストラリアに行ってしまって3年経って帰ってきたのが去年だった。再開ライブの最初の数回はチケット自体が取れなかったので、結局として、三年越しのライブということとなったのだ。

武藤さんは、大人になって、声質も変わっていて、どちらかというと中低音のしっとりした感じの方が自分としては心に迫ってきたのだが、本人は以前の歌の都合上か高い方にチューニングされていたので、仕方がない。この年齢の女性はみんな自分の想いが強いようなので、仕方がない。

ただ武藤さん、自分の作詞の話の中で、顔を赤くしていたりして、昔のままであったのが、推しにはたまらないのだろうという気はした。

(2019/4/26)

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FERN PLANET@ムロナナイト@TSUTAYA CREST

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電子チケットだったので、現物が何もない。SERINAさんのツイートから

実はこのライブのチケットを予約してあったのを忘れて、別のチケットブースにも予約してしまっていて、気づいたのが前日だった。都合よく最初のチケットは買い上げシステムが付いていた上に転売できたので、結果オーライではあった。電子チケットは確かに簡単ではあるのだが、紙のチケットを冷蔵庫の扉に張っておいて、これから行けるライブを何回も数えてみるという楽しみは薄まったので、少し残念だ。

このTSUTAYA-O-CRESTのムロナナイト、ムロナとは何だかよく分からないのだが、FERN PLANETは他のバンドと相乗りになっているライブなのだ。で、会場に入って始まるのを待っていたのだが、客電が落ちて最初に出てきたのがSERINAさんと山口さんで、おや、いきなりかと。

セットリストの最初の曲は初めて聞いたが、他のライブではもう演奏したらしい、二曲目がソルジャーガールズで、80人程も入った会場内で、自分も含め20人くらいはタオルを回したな。三曲目の紹介をSERINAさんがして、新曲であることは分かったが曲名は聞き取れなかった。後で摩天楼という曲名ということが分かった。自分の好きなソルジャーガールズ系の曲で、SERINAさんがこっちの方向もやる気を見せてくれたので、嬉しかったね。ツイートしたら、本人のイイネが付いたし。

ただ、これに続く曲が、自己愛ismと劣等生で、何でそんなに自己評価が低いのかわからないのだが、仕方がない、余計なことは言うまい、ただ見守るのみと言う態度を貫いているのである。

6月にもまた同じムロナナイトに出演すると言うので、チケットを予約したのだ。

(2019/4/29)

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さくら学院転入式@文京シビックホール

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S席に劣らない10列目の真ん中のA席の良席で前に座る人が全く気にならない
フラッグを忘れたので会場でまたも買い入れた新しいフラッグと

今年の転入生が3人であるというのは、Youtubeにも入学試験と題した情報が流れてきていて、今回のライブはその転入生が紹介されるライブなのであるが、実際のところは、卒業生の抜けた後に、在校生がグループとしては最高のパフォーマンスを見せる舞台でもあるのだ。

他にも3年間引き継いできたブレザーが変更される時期なので、そのお披露目もあって、なかなか盛りだくさんなライブなのである。おやっと思ったのは、転入生3人のうち、中学1年生がふたり、小学5年生がひとりという割合で、これは、現在の中二の二人がそのまま最上級生となるという、少し厳しいかなという、職員室(運営)の判断なのである。

さて、転入生の紹介や全員のパフォーマンスも終わって、生徒総会という役員の指定の時間となった。2018年度は生徒会長は順当なら麻生さんでしょ、と皆考えていたのに、新谷さんが指名されて思わず麻生さんが涙する場面となって、麻生さんはすぐに立ち直ったのに、逆に新谷さんがトラウマを抱えてしまうというアクシデントがあったし、その一年前、2017年度には、山出さんが生徒会長に指名された時には、会場全体が物凄い緊迫感に包まれてしまって、予定されていたとはいえ山出さんにならざるを得なかった人事だったし、2016年度は、急遽中学二年生で加わった黒澤さんの協力を得て倉島さんが生徒会長になったのだった。

今年は、三年生が四人で、四人の関係性や将来を考えると、藤平さんが生徒会長になるのが妥当なのは、三年生の四人全員が納得しているのは明らかで、筋書き通りになるのは皆が予想していたのだ。だが、波風が立った。

森さんが、校長からトーク委員長という副会長相当の役割を伝えられた後、生徒会役員がそれぞれ挨拶するという時、敢然と倉本校長に異議を申し立てたのだった。森さんは私はトーク委員長ではなくプロデュース委員長になりたいと校長に向かって言ったのだった。客席はざわついて、倉本校長は森さんに、トーク委員長はプロデュースだってするんだから、トーク委員長ではどうかと宥めに掛かったのである。生徒会の役員の振り分けは、この舞台上で、実際のところ職員室と校長しか知らないので、この瞬間確かに、筋書きが無くなったのである。

こちらに背を向けて校長に向かっている森さんの舞台を見ながら考えた、これは森さんのわがままなのだろうか?いや、わがままとするのは余りに不自然だと私は思った。今までの森さんの性格と考え方を整理してみた。森さんは、都会っ子なのでクールっぽくしたいのだ。けれど実は熱い人なのだ。メタル好きなのだ。盛り上がらない場そのものが嫌だとも言ったことがある。そしてさくら学院で一番頭が良く、体育会系でないのだ。子役の経験が長く、大人とのコミュニケーション能力が高いのだ。そしてプロデュース能力も高く、計画的に物事を進める能力が高いのだ。

こんな森さんがトーク委員長は嫌だから、プロデュース委員長になりたいと舞台上で校長に異議を唱えるとは、何なのだろうか。そもそもこれはフィクションの舞台なのである。校長役と生徒役と担当教師役と父兄と呼ばれる観客が作っている舞台なのである。

と考えると、森さんが求めたのは、筋書き通りの盛り上がりのない舞台ではなく、筋書きからはみ出しても生き生きした舞台を作りたいという思いではないのか。日髙さんが学院祭で、筋書きから大いにはみ出したことを、森さんは強く心に刻んでいるのではないのか。

そうだとすると、舞台というフィクションの中で、筋書きからはみ出して、校長役の年配の男性に対して、たった一人で異議を唱えるという筋書きなしの舞台を作った森さん、もの凄く勇気のある人だな。そうだとすると森さんは、自分自身を変え、さくら学院を変えるために、足を震わせながら、その恐ろしさに涙を流したのではないか。真相は明らかにならないかも知れないし、そもそもが舞台はフィクションであるので、リアルが何かも分からないのだ。森さんと付き合いの長い担任の森センセが、途中から森さんの作った波紋を回収にかかったように見えたのも、そうなのだと考えざるを得なかったのだ。

さくら学院はいつも素晴らしいと、またも確認させられたライブだった。

(2019/5/6)

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ライブビューイングはいつもの新宿バルト9

p.s.

ライブビューイングがあったので当然のようにチケットを確保していたのだ。

現場と違っていたのは、今や姫の乱と呼ばれる森さんの異議申し立ての間、森さんの顔が殆ど見えなかったのは同じだったが、中三の残りの三人の表情がよく見えていたことだ。吉田さんは心配した様子で涙を拭くようにとタオルを渡していたが、有友さんと藤平さんは、割合と平静にしていたのが印象的だった。校長が何を言おうが無条件に森さんの側に居るという意思表示だったように思う。

やっぱりさくら学院は素晴らしいと、またも確認させられたライブビューイングだった。

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莉音さんバンド@渋谷LUSH

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Tシャツもフォトセット(笑)も買わなかったので証拠のドリンク引換券

丸3年前にさくら学院を卒業して一般人になっている磯野莉音さんへのオマージュ止み難く、バンドのメンバーを増やして2年半振りに、渋谷で小さいハコながらワンマンライブを開いた、「磯野莉音さんバンド」のライブに行ったのだ。演奏メンバー自体が、皆さん正気ですか?と客に確かめるので、客もバンドも正気よりは狂気に近いのではないか。

メンバーは皆父兄であるし、客も皆父兄で、さくら学院のオマージュのいちいちに反応が熱いのである。影ナレに始まって、この一年を振り返るという、さくら学院そのままのスタイルで、新バンドメンバーならぬ小学20年生程の転入式のビデオは流すは、曲の合間に昨年の学院祭の寸劇を再現して見せるし、さくら学院愛溢れる、ライブだったのだ。当然のように全員素人なのであるが、バンドとしては、きっと練習を重ねたに違いない、それなりの音を出すのである。

だが最も狂気に近いのはボーカルで、自ら、莉音さんの鉛筆になりたいと呟いて、自分でもう駄目かも知れない、というツッコミを入れた人なので、最後はフラフラになるまで歌うのである。もちろん歌が上手いとは言い難いのだが、その狂気は、見る者をして心を震わせるのである。あれ程までに純粋さの狂気を見せると、その狂おしさがこちらの心に伝わってきて、その一々の動作や語りや歌で、磯野さんを含めた、あの時のライブや、中三だった学院生のあれこれが思い出されて来るのである。

アンコールも入って、「アイアム」のコールに「りのん」のレスポンスが熱くて、良かったよ、莉音さんバンド2019ライブ。ホンモノのパンクロックだ。

(2019/5/18)

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山出愛子ライブ@渋谷duo M.exchange

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渋谷duoは柱がホールの真ん中に二本も立っていて見辛いのであるが、柱より舞台よりの割と良席
前日の同じ渋谷の狂気に満ちたライブと違って、女子高生の考える父兄さん向けのライブなのだ。

少しずつレパートリーも増えて、ラブソングなど交えてくるので、父兄としては少し恥ずかしいのである。シートは全指定の椅子席なので、ゆったりと聞けるので、父兄は女子高生の髪は手入れが行き届いていて、天使の輪がいくつも見えるな、Perfume姐さんに、オススメのコンディショナーを教えてもらって、それを使っているのかも知れない、などと舞台を見ながら思うのである。

昨日のライブを思い出しては、何故、父兄は拗らせてしまうのだろう、何故正気を保っていられなくなるのだろうと、考えると、長い人生はやはりツラさが勝っているからこそ、ツラさのなかった頃を思い出そうとするのだろうか、トータルではツラさと幸せは足し合わせてゼロになるのかも知れないが、大きな幸せは一瞬で、残り全部の僅かだけれどもツラさに満ちた人生を送らなければならないのだと、数学的に考えてもそうならざるを得ないのだと、余計なことを考えてしまう、高校二年生女子のライブだったのだ。

(2019/5/19)

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FERN PLANET@渋谷ツタヤクレスト

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取り置きチケットは入場が最後になってしまうというのを、係員に言われてから思い出した

前回もムロナナイトというタイトルだったが、何故にムロナナイト?という疑問が残っていたが、別バンドのMCで、ムロナさんがクレストの関係者であることがわかった。各地の若手をプロデュースして対バンさせているのがムロナさんであると。了解した。

Realというバンドとクアイフというバンドとの対バンが組まれていたわけだが、SERINAさんがMCで、互いに顔見知りで酒を飲んだこともある対バンのメンバーも居るという話をしたので、もう酒も飲んでいるのかと。まあ成人して二年程も経っているのだがらとも思ったが、逆に言うとこっちの方がますます年寄りになっているのだが。

最初がソルジャーガールズで、フロアは大いに盛り上がったのである。そうこうしている内にSERINAさんのギターの弦がいきなり切れて、もう一つ用意してあったギターにSERINAさん持ち替えた。チューニングが別になっていたかも知れないが、全く問題にしていなかった。

ギターもベースもお年頃なので、自分たちの思いを伝えたいと言う曲が、セトリの最後であったのだが、本当はもっとバリバリのメタルチューンが欲しいのである。プロデューサーも入れたらどうかなどと思ったが、まあ、余計なことは言うまい。仕方がないのだ。

(2019/6/3)

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新谷さん日髙さん舞台挨拶付き映画@TOHO日比谷

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1分も経たずに完売となったチケット

2018年度の7月にさくら学院在学中に初映画出演した新谷さんと日髙さんの映画を観た。主役ではないのだが、監督と二人が終演後舞台挨拶に出るという訳で、父兄としては見逃せない催しなのだ。

映画はゴタゴタした女性duoのバンドとローディの解散ツアーを、各地の小さなライブハウスの紹介がてら描くというものだ。二人はバンドのファンという設定なので出演も3シーンほど、セリフも殆どないという役柄なのであるが、(父兄の目線で観ると)二人の表現が画面に奥行きさえ与えるという、圧倒的な存在感を発揮したのである。二人のシーンは別の映画だったのだ。

という訳で、終演後に、監督共々現れたのである。二人を見たのは、卒業後二ヶ月ぶりだったので、それほど変わってはいないけれども、もうさくら学院では見る事のかなわない二人で、女子高生をしていたのだった。監督の話の中で、BABYMETALから入ってさくら学院のDVD大人買いしたという発言があって、この監督もメイトから父兄落ちした仲間であったので、親近感を感じたのだった。

(2019/6/5)

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さくら学院転入生オリエンテーション@はまぎんホール

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二時限目三時限目のチケットとお土産の定規

恒例となった新転入生の紹介ということで、歌もダンスも無い、身長測定と前屈から始まる公開授業なのである。ロープを引き合うバランス対決、二重縄跳びの回数、ボール投げ、そして総得点で罰ゲームを割り振るという流れで、罰ゲームでは「箱の中身はなんじゃろな」という事で、リモコンで動く蜘蛛のおもちゃを箱の両側から二人が腕を突っ込んでは、キャーキャー言う、学院生を見て、父兄がキャーキャー言うという、公開授業なのである。

最上級生が転入式の時にどうだったかを思い出しながら、ああ、成長したものだと思い出すという公開授業でもあって、学院生全員の転入生の時を知っていると、ますます深みにはまっていく、アイドル道なのである。

(2019/6/16)

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BABYMETAL 2days@横浜アリーナ

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初日と二日目のシートチケットで、まあまあの位置をゲットできた

藤岡さんが亡くなって、前後してYOI-METALが体調不良でついに脱退を表明した後に、運営側というかプロデューサーが迷走して、現状を打開しようとして試行錯誤を続けた一年があって、ファンの別名であるメイトも落ち込んでいたのである。が、終に再生のために方向が定めらたのは良かった。

1st day

今回の横アリでそれが分かったのは、当初からずっと使われてきたBABYMETALのバックドロップが掲げられたことに現れているし、SU様とMOAMETALの衣装が、昔のように髪を見せるクラッシックな姿に戻っていたからだ。原点に帰るということでフォーメーションも元の3人で舞台を作り上げていくスタイルに戻ったのだった。気分一新ということでバックバンドにもマスクを被せて顔を見せなくしたのだった。

問題はYUIMETALのポジションをどうするかの点で、運営側は三人を別途ノミネートしておいて、そこからステージに合わせて一人が出演するのだ、との説明で、BABYMETALは再生を計っているのだ。初日はモー娘出身の鞘師が出演して、それなりに良かったのだった。

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ちゃおからの花が何かを予感させる

2nd day

で、二日目は誰だろうかと。ショウがスタートして、意表を突かれた。舞台の人物があまりにYUIMETALに似ていて本人かもと思ったのだった。それほどにMOAMETALとシンクロしていた。双眼鏡をその人物にロックし、周りのオーディエンスが拳を振り上げる脇で、地蔵に徹してピントを合わせ続けた。見たことのある人物に見えた。舞台のバックディスプレイにSU様とMOAMETALは映し出されるのだが、なかなか映らないのだ。似ている、しかし、まさか。あり得ないだろうし。

そう、さくら学院最上級生の藤平さんにそっくりだ。手持ちの双眼鏡は悪くは無いが、最高でも無い。顎のラインとか、肩の線と首の位置だとか、笑った時の口元とか、藤平さんにそっくりだ。藤平さんによく似た別のダンサーじゃないのか。俯いて笑う時の目の動きとか、白い二の腕の太さとか、背の高さとか、足元とか、上を向く時の顔の角度とか、藤平さんじゃないのか。しかし、断言できないのだ。そして一瞬だけバックディスプレイにアップの顔が映って、藤平さんと確信した。涙が溢れ、双眼鏡を藤平さんにロックし続けた。確信しようとするのだが、やはり別人なのかも知れないと思ったからだ。

だが、アリーナの熱気は増して、藤平さんでしかあり得ないのだった。BABYMETALはメタラーのもので、さくら学院の話は出して欲しくないという流れは、ここに覆ったのだった。MIKIKO先生の言うように、コレオグラフは音の無い音楽で、音楽と同じくシンクロと強弱と音階とがあって、さくら学院という同じベースを持つ三人が揃って、音楽とコレオグラフがこのアリーナで一致したのだった。BABYMETALは確かにさくら学院重音部だったし、長い低迷を藤平さんが救ったのだった。

悲しいからでもなく、嬉しいからでもなく、理不尽な運命がまた大きく動いて、新しい歴史が開かれたことに、言いようのない感動を覚えた二日目の横浜アリーナだった。

(2019/6/29)

p.s.

実はBABYMETALの国内ツアーは名古屋編もあって、その二日目にも行って来たのだ。

2nd day@ポートメッセ名古屋

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後方Rピットのチケット

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名古屋は暑い。夏フェスの始まりを予感させる

名古屋の会場は、シート席のない、全部スタンディングのピットで、ピットなら舞台の近くに行けるかもという思惑は外れてしまった。仕方がないのだ。PAエリアよりも後方で、お情けで付けられている大型ディスプレイを見るしかないのだ。仕方がないのだ。

ほぼ時間通りにスタートして、後方のピットの所為か圧縮もなく、モッシュも起きなかったので、最前の柵に辿り着くことはできなかったのだが、移動ステージがこちらにやって来た時は、三人の姿は確認できるという位置だった。そして、三人目は藤平さんだったのだ。

これでYUIMETALの穴を埋める三人のうち、二人が判明して、あと一人が誰かわからなかったことが少しモヤったが、逆に言えば、藤平さんをこれで二回も観ることができて嬉しいのだ。モッシュに備えて双眼鏡は持ってこなかったので、ガン見することはできなかったが、藤平さんであることは直ちに分かったので、安心して三人のパフォーマンスを遠くからでも、観ることが出来たのだった。

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中学生の時から見ていたMOAMETALが二十歳になった

コレヲグラフィとは、音のしない音楽であると定義するなら、三人は爆音の中で無音の音楽を繰り広げたのだった。SU様の歌声がステージから静かに流れて来て、三人はステージの上でキラキラと光り輝き、静寂の中で音楽を演じていたのだった。

(2019/7/6)

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人間椅子@豊洲pit

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豊洲の好位置のチケット

豊洲ピットといえば、雨の中ずぶ濡れになりながら開場待ちした2014/12のSU様聖誕祭の場所だった。

今日のチケットを良く見たら、座席指定になっていて、人間椅子でスタンディングじゃないのは初めてだった。ライブが始まったら立ちっぱなしだったので、同じことであったけれども。

人間椅子は今年て30周年とかで目出度い。人間椅子を最初に見たのはOZZフェスで、今から考えると、人間椅子ーBABYMETALーOzzyという最高のラインナップであった。それから人間椅子を見続けているけれど、やっとこの頃売れてきたので、今まで不自由だったものが回り始めたらしく、今回のライブは、アブラの乗った感じが良かった。

人間椅子はいつもながらホッコリとした感じが良くて、さくら学院のあの切羽詰った感じとは違う、落ち着けるライブだったのだ。

(2019/7/26)

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崎山蒼志@メッチャドスエダモンデ@渋谷duo

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対バンのチケットと来年のフライヤー

今日の渋谷duoは、崎山蒼志を目当てに来たのだが、若手三人の対バンで、坂口メッチャ有望(アミ)と竹内ドスエアンナと崎山ダモンデ蒼志なので、メッチャドスエダモンデという、若手らしいひねりなのである。

崎山君はその独特の声と激しいギタープレイと歌詞で、他に比べるアーティストがいないのだが、まだ高校生なので、エモーショナルとは言い難いところがある。

ただ今日の渋谷duoは冷房が物凄く効いていて、Tシャツでは寒いほどで、目当ての崎山君の出番が終わったら、さっさと退散したかったのだが、そうとも行かず、タオルを腕に巻いて凌いだのだった。

(2019/8/1)

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TIF2019@お台場

TIFとはTokyo Idol Festivalのことで、女性アイドルだけが出演する、お台場周辺の既設や仮設の舞台を使って繰り広げられるフェスのことだ。さくら学院には行くのにアイドルフェスには行かないという立場だったのだが、気が変わった。

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TIF2019のリストバンド

というのもさくら学院が2年ぶりに参加するからだ。特にスカイステージと呼ばれるフジテレビ湾岸スタジオの屋上の設けられたステージは、さくら学院生に毎年思い出深いものになるという話が父兄にも膾炙していて、2年ぶりなら参加しなきゃいけないという、義務感が発生したので、チケットを買ったのだった。青空の下で父兄の掲げるピンクの小旗が舞台のさくら学院生に、感動を与えるというならば、父兄はさくら学院を観に行くのではない、屋上で、花畑に揺れる花の如く、風に靡くピンクの小旗を舞台のさくら学院生に見せるために行くのである。

屋上は暑いが、風があるので、スタッフが散水器で撒く水のお蔭も相まって、爽やかとさえ言えるのである。さくら学院生12人が登場して、強い太陽の元、いつも屋内のステージのカラフルな照明でみるさくら学院と異なって、本来の若々しさが風と一体になるのである。たったの3曲だったが、最後の曲は舞台と観客全員で小旗を振る「メッセージ」だったので、想いは遂げられたのである。小旗を振る自分の手元を見れば、あんなに小さなピンクのフラッグが青空を背景に、本来のフラッグである証拠を見せて風に、はためいたのだった。

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学院生は回廊を通って帰っていくのだ
小さすぎてフェンスから顔を出すことができない木村さんを
戸高さんが抱え上げて手を振る父兄を見せたのだった

さくら学院のアクトの終了した後は、会場整備と言うことで父兄は回廊を挟んだビルの反対側に追いやられたのであるが、さっきまで居た会場から、さくら学院が回廊の向こうから別の降り口へと帰ったのを、父兄はフラッグを振りながら遠くから見送ったのである。さくら学院生は遠くにフラッグを認めて、我々に手を振ってくれたのである。今年転入してきた木村さんは、まだ小さくて回廊の手すりまでも届かず、手すりに付けられた磨りガラスで視界が遮られて、我々を見ることができなかったのであるが、後ろにいた戸高さんが、木村さんを抱え上げて、我々を見えるようにしてくれたのだった。風の向こうにさくら学院の12人が手を振りながら、帰っていったのだった。

午後の部はZepp Diver Cityの会場で18時からだったので、混んだフードコートで遅いランチを取った。

Zeppへは早めに入って、他のアイドルグループが入れ替わりで出演するのを眺めたり、オタがグループでオタダンスを繰り広げるの眺めたりしていたが、ピットの直前のオタが飛び上がったりするので、気が散ってしまったが、藤平会長がさくら学院父兄以外のアイドルオタにも、しっかりと話しかけたりしていて、あゝ、成長したんだと思ったり。

この日、台北でパフォーマンスしているBABYMETALの話がネットに飛び込んできて、三人目のアベンジャーとして岡崎さんが出た、という話と、それを聞いて泣いてしまったという感想なども流れてきたのだった。これでBABYMETALは、さくら学院重音部であることが確定したのだ。

(2019/8/5)

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さくら学院公開一五一会の授業@はまぎんホール

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今回のおみやげ

今回の公開授業は少し自粛して、チケットは三回の公演のうち一回だけとした。二回分申し込んだら一回分が当選したと言っても良い。

石垣島生まれのアーティストが、自分で考えて一五一会と名付けた、4線のギター風島唄用楽器の演奏を学院生に教えて、一時間半のうちに弾き歌いまでさせてしまおうという、顔笑り企画なのだ。

初手はフレットのどこを押さえるのさえ知らない学院生を、歌いながら弾けるまでに仕上げるという無謀な企画でもあるのだが、一時間半の最後に四人の合奏で、それなりに楽器は鳴り、歌の方は少し練習してあったので、両方合わせると思わず込み上げてくるものがあるという、父兄好みの公開授業であったね。

(2019/8/12)

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2days@サマソニ2019 Osaka/Tokyo

大阪 (2019/8/16)


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一日券のリストバンド

サマソニの大阪までわざわざ出掛けるのはどうかという意見もあるようだが、今を目一杯に生きようという方針のもとでは、そういうのは取るに足らぬ意見なのだ。現にこのひと月で、また歯が二本も抜けたのだし。

大阪までどのようなパスで行くかは、色々と考えられるのだが、今回はサマソニの大阪に行ってから、次の日に幕張のサマソニにも参加するという計画にして、基本できるだけ安くあげるという方針を取ると、大阪の帰りは深夜バス一択なのだ。

という訳で、当日の朝まで台風の影響が残っていたMountain Stageは日中のステージがキャンセルされた上、少しずつタイムテーブルが遅れていて、我らがBABYMETALは30分遅れだったのだ。球場のスタンディングエリアのPAテントの脇にポジション取りしたのは、翌日もあるし、左足首の調子も万全ではないという言い訳を挙げて、自重したのだった。

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段々と暮れなずんでいくステージ

PAの脇が一番音が良いし、ステージも表情までは見えないが、なんとなく分かるし、全体が見えるので良いだろうと言い訳を重ねるのである。だが、ステージが始まれば、今日のアベンジャーは鞘師さんだと一瞬で見分けられるようになったし、ドラムスは音が重いから前田さんじゃないかとか、抱えてるギターから大村さんとベースのBOHさんだし、もう一人は暗くてネックが良く良く見えないがLEDAさんじゃないかとか。

重音部が復活したなら4の歌もありじゃないかとかヘドバン聞きながら思ったりしていたが、RORが始まって、ついに我慢が出来なくなって、サーモスを落とさないようにバッグの中にしまってボディバンドも締め付けたの、モッシュを構える輪の最前線までいったのだった。ためた輪が崩れてモッシュに入れば、すぐに回りだして、周りの観客とハイタッチしながら二周ほどすれば、最前線の柵にまで後わずがのところまで辿り着いて、頭上をクラウドサーフが過ぎていくのだ。ただパッキングが甘くて、サーファが柵を越えることが出来ない奴がいたな。

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バスを諦めかけた頃に上がる花火

でも汗だらけで重なりながら、舞台上のSU様を見上げるのは、他に代え難いのだし、MOAMETALや鞘師さんの嬉しそうな顔を見るのは、時間が止まったような幸せなだったね。

ところで、会場入りは市営バスですんなり入れたのに、ステージが終わって、同じ路で帰ろうとして、列に並んで待った挙句乗ろうとしたら、料金210円は小銭しか受け付けないのだという。小銭は110円しか見つからない。慌てて、まだ開いているテント販売所でノンアルビールを買って、小銭を作ったのちにまた並び直したのだが、30分に一台くらいしかバスがやって来ない。そのうちにバスが満員状態でやって来るようになって、最初のバスに乗っていれば、途中の銭湯で一風呂浴びて、23時半発の深夜バスのプールにも余裕で行けた筈なのに、時間ばかりが過ぎていく。

出発まで1時間半になってこれはマズイと、移動したら、タクシーは3時間待ちと言われて、最後の手段、歩くことにしたのだった。埋め立て地を結ぶ大きな橋なものだから、見積もっていたより時間が掛かって、駅に着いたのが30分前、電車が出発したのが15分前で、携帯でキャンセルを入れるしかなくなった。だが、取り敢えず大阪駅まで向かう。で、大阪駅の北側にJR高速バスターミナルがあったことに気が付いて、向かったのが23時40分。チケット券売機ではキャンセル待ちが見付からず、バス入り口の係員に聞いたら、バス席はまだ空いているという。またチケットセンターに戻るとさっきはいなかった係員が居たので、無事に発券することが出来た、23時45分。コンビニで飲み物とパンを購入して、乗り込むことが出来たのだった。23時50分発東京駅行きだ。

東京 (2019/8/17)


ステージは幕張の屋内展示場なので、暑いのは間違いないが、外とは比べようがない。

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東京会場のリストバンド
時間を見計らって到着したら、Bring me the horinzonが始まったところで、途中から別のステージに向かう観客と入れ替わりながらジリジリと前方に進んだ。幕間の観客の交代のところで、二番目の柵に到着したので、今日はこの位置で良いかと。

時間ぴったりに始まって、セットリストは昨日と同じだったな。ただ、SU様が今日も嬉しそうで、MCの所々に日本語を挟んだりして、こっちを泣かせようとするのではなくて、新規の観客をノリで巻き込んでしまおうというステージだった。

昨日と同じく最後のRORでモッシュに参加して一回りしたところで、最前に突撃したが、確かに酸欠を感じたな。鞘師さんを含む三人が本当に嬉しそうで、実に良かった。

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さくら学院夏のミュージックアワー昼夜公演赤坂BLITZ

昨年度はTIFにさえ出なかったのに、今年はTIFに加えて、昔懐かしミュージックアワーを想い出した職員室の誰かが、無理矢理名付けたライブを放り込んできたので、父兄としては、行かないという選択はないのだった。で、昼と夜公演の両方に申し込んで、夜は750番なので、期待はできないにしても、昼は123番という良席をゲットしたのだった。

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昼夜のチケット

昼公演は、さすが123番で最前の柵から5列目、思い起こせば、さくら学院でこれほど近くが当たったことはなかったのではないか。影ナレが入れば、期待が高まるのである。ただ、近い故に、舞台に広がった学院生を見るためには、はい右、そして左と首が忙しいのだ。これ程に嬉しい忙しさはあるだろうか。

中でも自分たちを仲さんと呼ぶ最上級生は、もうそれぞれが眩しい存在になっていて、もうそれだけで、あと半年しか残っていない事実が突き付けられるのだ。そして野崎さんなどは、知らぬうちに伸びていて、夏のたったの一月、二月が、学院生にとっては、濃密な月日なのだと。ついこの間まで気弱だった田中さんが、伸び伸びと踊って、今年の転入生はすっかり馴染んでいて、さくら学院全体がダイナミックに成長していたのだった。

夜公演の番号では、床のフラットな赤坂BLITZでは、舞台の学院生の顔を観客の頭の隙間から、見るしかない距離だが、仕方がない。仕方がないのだが、セットリストの最初がフライアウェイで、やっぱり早い番号がよかったなと。

(2019/8/24)

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FernPlanetがPIA MC2019のオープニングアクトに@赤坂BLITZ

昨日も来ました。今日も来た。と言うわけで、赤坂BLITZに通っているのだ。お目当てはFERN-PLANETなのだが、全部で4組出演するバンドの一つとして、しかも曲数の少ないオープニングアクトなのだ。チケットは良番だったのだが、ピットの前列に場所を占めたものの、周りはお目当てが別のグループの若い女性ばかりだったので、場所を下がって、二列目の柵に最前に移ったのだった。つい、これくらいの距離だったら、昨日の夜公演も良く見えただろうになんて、今さら仕方のない事を思ったりするのだ。

FERNPLANETのせりなさんは、赤坂BLITZがERFINPLANETにしては大きめのハコだったせいか、よく声が通っていたし、変わらずの素晴らしいギタープレイで、良かった。最初の曲がソルジャーガールズだったのも良かった。だが、たったの3曲しか配分されていなくて、非常〜に残念だった。

終わって直ぐに帰らずにいたら、途中で抜け出すのも気が引けるので、結局最後まで聞いてた、次のバンドの時間を割り振って欲しかったね、仕方がないのだが。

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PIA MUSIC COMPLEX 2019 EXTRAというライブだった

(2019/8/25)

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さくら学院公開新体操の授業@はまぎんホール

今回は全員を見なきゃいけないというような気持ちまで追い込まれてはいなかったので、一限だけの確保だったが、後から調べたら藤平さんの回だったので、ちょっと自分的には盛り上がったのだった。いや、このところ藤平さんを見てなかったからね、という理由だ。

森センの呼び込みで、最初に藤平さんが呼ばれたら、おでこに手を当てて出て来たので、照明が眩しいのかと思ったら、おでこ全開だったので、恥ずかしかったのか。でもその分だけ大人っぽくなっていて、父兄はそれだけで、後、半年しかないんだ、などと思ってしまうのだ。

野中さんは余裕だし、田中さんは段々と自立して来たし、木村さんは、物凄い勢いで新体操の秋山先生の振り付けが進む中で、藤平さんを頼っているのを隠さないし、父兄は一々拍手を送るのだった。

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下手の端とはいえ、二列目なのだ。このところ優遇されているのかも

何度も卒業式を見て、またもや小学生の頃から見ていた藤平さんの番になったのを何度も思い出しながら、舞台上の藤平さんを見守るのは、嬉しいけれど哀しい公開授業なのだ。

(2019/9/16)

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さくら学院×New Era(R)×OVERTUREのコラボキャップ到着

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黒地に鮮やかに浮かぶSakuraGakuinの刺繍文字
今年の春、つまり2019年3月に、さくら学院とNew Eraのコラボキャップが予約販売されるとのアナウンスが流れてきて、問答無用で申し込んでおいたのが、半年経って、やっと到着した。注文を集めてからの発注だし、ロットの数が小さいだろうから、時間が掛かるのは仕方がない。

ただし、こっちはしっかりと覚えていたので、アナウンスされた予定より一週間ほど過ぎたあたりで、販売元にメールで確認はしておいたので、それが功を奏したのか、あるいは適切なタイミングだったのか、販売元から、もうすぐですよ〜、との返事が来て、直ぐに到着したのだった。

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ツバの裏には2018年度メンバーの名前がっ!

老人が帽子を好むようになるのは、頭髪に関係しているのは間違いなくて、当方も、毛が細くなってきたせいか、キャップを好むお年頃なのだ。普段はSchottのキャップを被っているので、SakuraGakuin EST.2010と刺繍されたキャップを被ることは別段、何の支障もないのだ。

ただし、このキャップのツバの裏には、2018年度のメンバー全員の名前が刺繍されていて、その中には、3月に卒業してしまった三年生三人の名前が入っていて、名前を見るだけで平常心を失いがちな自分としては、被ってしまって良いのだろうか、という躊躇もあったのは事実だ。しかし、人生のこの先の短さを考えれば、躊躇なく使うのが正解なのは明らかだ。

ということで、普段はShottで、ちょっとした時にはSakuraGakuinを被ることにしたのだ。

(2019/10/10)

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さくら学院祭2019(Saturday)

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見事に当選した貴賓席のしかもドセン
罰当たりなことに、学院祭初日の貴賓席を引き当てたのに、二日目も何とか席を確保したいなどと、assoiffée de bonheur(幸せに渇望して:Inoubliableの歌詞から)な想いを持っていた、自分を恥じたい。そういう、さくら学院祭のパフォーマンスを観たのだった。しかも5列、1列めは撮影隊のために取り外されているので、実際には4列目、16番という真ん真ん中の席で、観たのだったから。

フォローしている華ちゃんのツイートに「ほんっとうによくでき過ぎていて、卒業生として誇りに思うというより、私が誇りに思うことが現在の在校生に失礼に当たるのではないか…と思うレベル…」という、突っ込みどころ満載の感想が聞こえてくるようなパフォーマンスだったのだ。

幕開けの「目指せスーパーレディ」からして、今年度に起きたあるいは進歩した学院生のあれこれが思い出される歌詞が満載で、この幸福感に浸る時間が限られたものであることを、突きつけてくるのだった。

あっと言う間に中一になってしまった八木さんが、狂言回しになって、繰り広げる寸劇や、準備された相手役(有友さんと野崎さん)と一人ずつインプロ(improvisation)を繰り広げたりのそれぞれが、毎年毎年、レベルを高めて観客を引き込むのである。心を掴まれてしまった観客が騒ぐものだから、セリフが聞き取り難くなったりするのである。

何度も聞き慣れた曲になると、このパートはもう卒業してしまった誰がやっていたとか、「Let's dance」のこのパートはどんな風に踊っていたとか、「マシュマロ色の君と」のSUさんのパートを歌ったのが藤平さんだったとか、そのいちいちが、目の前の一人一人の背後にあの時のことごとが透かし見えるのだった。毎年毎年レベルが上がる程に、失われてしまった過去を何層にも映し出すのである。

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学院生とのツーショット

アンコールは購買部が出てくるのがお約束だったのに、違った。一週間ほど前から、新しく結成される謎の四人グループの話が流れて来ていて、後ろ姿だけが映るビデオだったのに、さくら学院父兄が早速食い付いて、四人のそれぞれをほぼ同定していたのだが、確証は持てないと言うことで父兄の中では取り敢えず棚上げされていた、そのミュージックビデオが背後のスクリーンに流れた瞬間、父兄は狂喜したのだった。

ミュージックビデオと同じ格好をした三年生の四人が現れて、パフォーマンスを繰り広げたので、父兄はこの瞬間の連なりを記憶したいと願うのだったが、四人それぞれの一瞬を留めることができる筈もなく、踊る四人を見つめる父兄がただそこに居るだけであったのだ。

やがて四人は舞台からはけて、在校生が代わりに舞台に現れて、感想を話すのである。感想で時間を繋いでいた間に衣装を替えて、四人は元の学院生の格好に着替えて、いつものように小走りで舞台に現れたので、父兄はほっとしたのだった。あの、中三の四人がかけ離れた存在になってしまって、息を凝らして見つめながら、心の中でもう止めて、止めて欲しいんだと言う、矛盾した父兄は、元に戻った四人を見てほっとしたのだった。

濃密なそしてエモーショナルな舞台だった。この世でもう二度と見ることの無いかもしれない一瞬だったので、父兄は古歌を思い出すのだろう。「あまつかぜ、雲の通ひ路吹き閉じよ…」と。

(2019/10/19)

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失態の所為で価値が半分になったチケットとお土産のメモ帳

p.s.

学院祭二日目は落選したものの、ライブビューイングのチケットを取ってあったのに安心して、おまけに今日は即位の礼があって、ぼんやりして居て、何たることか、ライブビューイングのある事をすっかり忘れて居て、開演後に気付くという失態を演じて、慌てて、家を出たのが上映開始から10分も過ぎていて、小走りに駅に向かったのだった。

新宿の上映館のチケットのもぎりに到着したのが、1時間弱も過ぎた辺りで、まだ息を切らしながら席に着いた所で、「さくらデミー」が丁度始まって、リカバリーとしてはまあまあだと、失敗した自分を慰めたのである。とは言っても全員の小芝居を観たという事で、先ずは満足して、三年生のユニットをもう一度見られて、大いに満足して、デジタル記録なので、学院生のキレの良いダンスに映像が追いつかないにしても、また目にすることができて、幸福感に浸ったのである。

映画館から帰る道は、昨日のフィットネスのせいか、焦りまくって小走りを続けたせいか、太腿や脹ら脛の筋肉が痛かったのだが、この歳になっても筋肉痛になると。

(2019/10/22)

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BABYMETAL LIVE AT THE FORUM DELAY VIEWING

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タオルとしばらく新しいのは買っていなかったのでTも

本来なら、10月12日に本当のライブビューイングとして、行われる筈だったのに、見事、台風にぶち当たって、渋谷の当該映画館は頑張るかとも思われたが、鉄道各線の運休で敢え無く中止となってしまったのだった。それが、やっと新宿の映画館でリベンジとなったのだった。

岡崎さんと鞘師さんが両方出たという情報は得ていたのだが、FORUMの舞台では、何度も交代していたのだった。どちらが出ているかで、SU様の動きが微妙に違っていた気がした。鞘師さんの時には、SU様、ダンスに力が入っていて、見ている方が体力が保つのかと余計な心配をするぐらいだったが、岡崎さんの時にはダンスは二人に任せて、柔らかに歌っていたような気がしたのだ。

岡崎さんが出てくると、これまでの色々なことが一気に思い出されてしまうのは、仕方がないのだが、MOAMETALが岡崎さんが並ぶと、シンクロというより、コレオグラフィーに見慣れた雰囲気が感じられて、余計な事を思い出してしまうのだし、MOAMETALが独りで踊った広島のライブが頭を掠めて、こみ上げるものがあるのだ。 (2019/11/12)

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BABYMETAL@SSA

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どういう訳か二日間に渡ってほぼ同じ位置

第1日目

さあ、やって参りましたSSAはMETAL GALAXY WORLD TOUR IN JAPAN。ワールドツアーの一環なので、前座はBring Me The Horizonであるな。BMTHはサマソニでも観ているし、今時の若い人の感性にはそろそろ付いて行くのは難しいなという感想を覚えたのも、あまりこの夏と変わりないな。年寄りとしては、少なくともギターには活躍して欲しいと思っているからだ。

で、声には出さなかったものの、早く終わってくれないかという気分だったので、席を温めてくれたBMTHには申し訳ない。

さていよいよ客電が落ちて、暗いステージに向けた双眼鏡で、誰が出てくるのか、今か今かと待つのである。ドラマーがドラムセットの前に座って、後の情報によれば前田さんは別のライブに出ていたというし、スティックをくるくる回したりしなかったので青山さんかとも思うが、判然としないのだ。ドラムの横にレダ氏が位置を占めたのは、特徴あるギターでわかったし、ベースがBOHさんで、その横に大村さんが現れた。ギターソロは無かったものの、やっぱり神バンドじゃなくては、エモーショナルさが出ないことが、確定したのだった。

三人が現れて、鞘師さんなのか岡崎さんなのか、はたまた藤平さんなのか、顎を引いていると遠くからの双眼鏡では判然としないな。やがて分かった。岡崎さんだ。フォーラムの時のように途中で交代があるのかと、場面転換の度に双眼鏡に目を凝らしたけれど、今日はMomokoデイであったのだ。

セットリストは、ライブビューイングで見たフォーラムのものとほぼ同じだった。一番好きなShineはForumのライブビューイングのSU様の声の生々しさが、SSAのPAのためか失われていたのが残念だったが、大した問題ではない。

第2日目

今日こそは藤平さんかと期待したが、父兄の夢が叶わなかったのは仕方がない。かと言って、この距離であるし、カメラが岡崎さんを抜くのは一瞬なので、久しぶりの岡崎さんのダンスをじっくり見る事もできないのだ。ただ、瞼を閉じて下を向いた時の顔とか、逆に顔を上げて顎を見せた時の様子とか、もちろんあの懐かしい笑い顔は、確かに岡崎さんだった。

頑張った岡崎さんだったが、RORまで来るとさすがに疲れが見えて、けれども最後まで後2曲、あの笑顔で顔笑ったのだった。SU様は今日も嬉しさ全開で、好きなようにダンスしたのだった。SU様に、疲れなんてものは無いのだった。

(2019/11/17)

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BABYMETAL@大阪城ホール

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S席に当選はしなかったが、初日は380番、二日目が2番という良位置

第1日目

大阪城ホールは2回目だな。いよいよ先が見えてきたので、BABYMETALはできるだけ参加するという方針だ。方針を立てて、大阪城ホールライブの二日間の両方に応募したら、二日とも当たったので、そうですか、じゃ行きましょう、二日間なのでホテルにしましょう、無理はしないで往復こだまのホテル込みチケットを頼みましょう、という事にしたのだった。

実のところ、こだまとホテルを組み合わせると割安で、ひかりで行って夜行バスで帰ってくるのと費用はそれ程、違わないのだ。夜行バスなら早朝に東京着となるので、時間の余裕は生まれるが、高齢者の時間の余裕はたっぷりなので、今回はそのたっぷりなリソースを費やすことにしたのだ。

ホテルにチェックインしてから、着替えて時間はあったので、徒歩で大阪城ホールに向かった。暮れなずむ空は良く晴れ、ライブのために薄着であるが、寒さが身にしみる程ではなかったし。のんびりと歩いたので、ホール入り口に着いたのは、開場時間と同時だったが、Sエリアの入場開始の直前だった。実際のところSエリア入場にはその後30分はかかったので、もっとゆっくりでも良かったかと言うぐらいであった。

今日のピットはSエリアではなかったものの、一般エリアの380番で、悪くは無いのだ。入場してみるとR7ブロック(一般ピットはRLとも6ブロックから始まる)で、柵に取り付くこともできたし、ステージもよく見えるので、運が良いとは言えないが悪くも無いと言う、だが良ポジションなのだった。

客電が落ちて、BringMeTheHorizonが始まったのであるが、BMTHはサマソニから数えて5回目くらいか、何度聞いても心に響いて来ないのだが、BABYMETALのプロデューサが選んだのだがら、若者には受けるのだろう。

舞台の転換が終わって待ちに待ったものが始まったのだ。今日は鞘師さんだった。一つ前のブロックでは、こんなに狭いのにモッシュが始まったのだった。目の前でぐるぐる回るのは楽しそうだったが、自分の居るピットでは、モッシュは始まらなかったので、最初の二、三人が主導する必要があるのだな。SU様の声は素晴らしくて、同じセットリストを何回も聞こうが、気持ちに刺さってくるのだった。

ただし、目の前のモッシュが気になって、ぐるぐる回る観客と次々とハイタッチしたので、それはそれで楽しかったのだ。

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なんばグランド花月は面白いな、通天閣に登ったでチケットも

第2日目

ライブの始まるのは夕方だから、昼間はどうしようかという事で、前日に予約してあった吉本のグランド花月に出かけたのであった。さすがに、村上ショージ、ザ・ぼんち、西川きよし、海原やすよともこ辺りは、プロ中のプロという感じで大いに笑わせてもらった。その後、黒門市場を通って外国人観光客の多さに驚き、脚を伸ばして通天閣にも登ったのだった。

ところで、12月のZeppライブの抽選に落選してしまって、気落ちしてしまったのだ。

この前の健康診断とその後に紹介されて行った大学病院で、心室細動という症状名も付いているので、直ぐにどうこうでは無いのだが、もう、100回のライブを見る事は出来ないのだ。50回のライブに行くことも叶わないかも知れないのだ。

そう思うと二日目のライブ、一般ピットの一番前のピットの角にポジションを取って、今日はSU様の声の全てを、言葉の一つ一つを、息遣いの全てを、自分の身体の全部に染み込ませたいと思い込んだのだった。そう思い込んで、柵から両手を広げてSU様の声を仰ぎ頂くと、それは心をまたも突き通して、しかし過ぎ去っていくのだった。

(2019/11/17)

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人間椅子@中野サンプラザ

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へたくそな字だが他人のことは言えないいちファンとして人間椅子結成30周年おめでとう

人間椅子が中野サンプラザのサイズのハコで演るのは初めてのような口ぶりのMCだったので、そうなのかと。ドラムの中島さんが、学生の頃にOzzyを中野サンプラザで観たなんて話もしたので、ファンより本人達が一番喜んでいるようなライブだった。特効(特別効果)でアルミテープを降らせたりしたし。

中野サンプラザのライブが日本ツアーの最終だと言う話もしていたし、この前出したニューアルバムの話も出たし、来年の二月にはイギリスとドイツ公演が決まって、ドイツは寒いだろうから、もう防寒靴を買ったとか、着ていくものをどうしようとか、ベースが海外のホテルにコインランドリーが無いかもしれないので、坊さん用の着物を二着新調しただのの話も出て、相変わらず、人間椅子はほっこりとさせてくれるのだった。

ニューアルバムに入れた新曲も中々よくて、ラブソングも入れました、愛のニルヴァーナです、と言う曲は、人間椅子には珍しく疾走感があって良かったし、もう一つの新曲、悪夢の序章は、何で悪夢かと言うと、ベースの鈴木さんが今年になって、尿管結石をやってもの凄く痛かったので、その思いを曲にして、その曲のイメージに沿って、和嶋さんの夢に出てきた試験に失敗する話を元にして和嶋さんが歌詞を付けたなんて裏話も出てきたので、つまりは尿管結石の唄であると言うことで、平均年齢50の人間椅子にふさわしいのである。

Wikipediaにブラックサバスを思わせる70年代ブリティッシュ・ハードロックのサウンドなんて書かれているせいもあるのか、イギリス公演が決まって、急にオシャレになってしまった気もするが、全体としてはやる気に満ちていて、良いライブであったし、今日のライブは映画にするなんて話も紹介されて、モーターヘッドのレミーの映画のようになるかも、なんて思ったりもしたのだった。

さくら学院やBabyMetalのような切羽詰まったような、命を削っているような、ライブじゃないので、人間椅子はそこが良いのだ。

(2019/12/14)

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武藤彩未ライブ@duo MUSIC EXCHANGE

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79番という良番

79番という良番であるが、柵にもたれる程の番号ではないし、あまりにステージに近いのは、武藤彩未に申し訳ない。duoは太い柱が二本真ん中に立っているので、今日はこの柱を背にして、スタンディングとすることにした。

武藤さんが、duoのステージで歌ったのは数年前で覚えていないくらいだとMCをしたので、オーストラリアに行く前の話か。

兎にも角にも、完全にふっきれてはいないにしても、武藤さんに笑顔が戻って来たのは良いことだと。武藤さんは低い方が魅力的だと思うのだが、以前の歌は、キーが高いままで苦しい感じがするけれども、最近、武藤さん自身が作った歌は低い方にだいぶんシフトしていたので、安心して聞くことが出来た。

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集合写真にも写って見た

さくら学院クリスマスライブの案内状を貰ったけれど仕事が入っていて、当日は行けないなんて話もしてくれて、繋がりさえもエモーショナルだな。

(2019/12/21)

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さくら学院 Happy Xmas@舞浜アンフィシアター

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アンフィシアターなので遠いけれども見やすいという座席

S席の入場の個人認証にやたらと時間が掛かっている。18時開演予定なのに、18時40分を回って、ようやく入場が終了して、シンデレラタイムに間に合うのだろうか、運営に対する怒りが湧き上がりそうになった時、森さんのナレーションが入って、始まったのだった。後のMCで森さんが、私たちもハラハラしていたんですが、予定通り全曲できそうです、という話をして、森さんのお陰で詰まっていた気持ちが氷解したのだった。しかしながら考えてみると、一番心配していたのは、練習を繰り返してきた学院生全員なのであって、観客たる父兄ではなかったのだったことに気付かされたのだった。ま、アンコールの購買部とマジックメロディが終わったのが、8時5分前だったけどね。

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クリスマスイブのアンフィシアター

今日の席の位置だと、全体のフォーメーションは分かるが学院生を素早く見分けることのできる距離ではないので、表情の話についてはライブビューイングに回すことにした。しかし、マシュマロ色の君やマジックメロディや、煌めきの雫、などなどが続くと、つい卒業の文字が頭を掠めるので、慌てて舞台に集中する、という繰り返しを続けたのだ。

後半は三年生が赤のサンタ、二年生がトナカイ、一年生が緑色のケープ、小学生は白と、クリスマス色のパフォーマンスを続けたのだ。トーク委員長の森さんが、父兄の皆さん付いて来れますか〜なんて煽るものだから、勿論、遠くの父兄も目を凝らすので、色とりどりのパフォーマンスなのだが、そこにはさくら学院のパフォーマンスの仕上がりが見えるのだ。一糸乱れずのパフォーマンスは倉島さんの時代にほぼ完成していて、その時の一年生四人が最上級生となっているのだから、当然と言えば当然なのだ。

下級生を見ていても、単独で歌った戸高さんの歌い方が、素直になっていたり、田中さんが子供時代を脱して同時に色々な事を考えられるようになったのが垣間見られたり、野崎さんと木村さんがもう小学生レベルを脱していたり、時間はとどまる事なく流れ、学院生の成長は父兄が考えている予想を超えて行っているのだったよ。

ところで、このライブ火曜日、開場17時、開演18時というスケジュールだったのだ。ところで火曜日は、武蔵野大学の講義日で、終わりの鐘が鳴るまで授業を続けると、学校発のバスあるいは、バス停から乗り込んだとしても、三鷹駅から東京駅、京葉線に乗り換えて舞浜に到着して、徒歩10分、舞浜アンフィシアターに到着するのが、どうしても18時10分を過ぎてしまうのだ。という訳で、早めに切り上げて大学前のバス停から三鷹駅行きに乗ったのだ。結論としては、開演予定の15分程前に会場入り出来たのだった。結論から言えば、S席の入場が大幅に遅れたので、大学にギリギリまで居ても間に合ったのではあるが。

(2019/12/24)

p.s.

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チケットとお土産のアミュレット

ライブの二日後に新宿の映画館でライブビューイングがあって、もちろんチケットを取ってあったのだ。ライブビューイングは、十二人のそれぞれがどんな様子か見えるので、来し方いく末を少しでも考えてしまうと、何度も聞き続けて来た、あの曲にもこの曲にも心動かされてしまうのだ。

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