シャンソンの楽しみ

先生についてシャンソンに精進している。なぜシャンソンを始めたかと言えば、歌いたかったから、と答えるしかない。








シャンソンの真相

シャンソンはフランス語で

2011/11/5に思い立って、シャンソンの先生にメールして先生のご自宅を訪問した。で、最初は発声練習をすること、あと、日本語のシャンソンは止めたから、というお言葉。え、フランス語ですか。フランス語とシャンソンと発声練習と三重苦なんですが。という訳で、シャンソンはまず発声練習から始まったのだ。

ついでなので、歌詞を自分なりに日本語に訳してみることにした。早いところ歌詞を覚え込むために、少しでもフランス語に親しもうという考えだ。

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メランコリー

Mélancolie

1. C'est une chanson nostalgique Que l'on chante dans tes bras, Les bars de n'importe où, Bars de hasard bars du cafard.

2. Le rire est bien trop près des larmes. Et ton cœur trop loin du mien, Ton oubli me fait mal. A moi qui n'ai presque plus rien.

Mélancolie un jour s'achève, Mélancolie on n'y peut rien. Chaque jour dans la fumée et dans l'alcool, on noie ses rêves. Seul jusqu'au matin. Et chaque nuit, ça recommence pour torturer le cœur trop lourd.

Le cafard dans la fumé et dans l'alcool mène la danse. Jusqu'au jour. Demain y aura d'la lumière. Peutêtre bien ça m'est égal.

Barman jusqu'au matin, remplis mon verre, Je veux réver que J'ai moins mal. Mélancolie tu nous enchaînes. Plus fortement qu'un grand amour. Un beau soir dans la fumée et dans l'alcool, on noie se peines. Pour toujours.

Mélancolie tu nous enchaînes. Plus fortement qu'un grand amour. Un beau soir dans la fumée et dans l'alcool, on noie se peines. Pour toujours.

バーテン酒をくれ

1, あなたの腕の中で歌った懐かしい歌、何処とも知れないバーで、偶然のバーで、偽善のバーで。

2. 笑いは涙に近過ぎて、私の大事なものがあなたの心から離れすぎて、あなたの忘却が痛くて、そして私には何も起こらなくて。

1日の憂鬱エンディングは憂鬱さ、僕らには何もできないのさ。タバコとアルコールに毎日、夢を紛らすのよ。毎晩一人で朝まで、でも心は重くて痛めつけられたままさ。

タバコに嘘臭いダンス、アルコールが相手のダンス、朝まで踊るよ。明日には光も踊るよ、まあ私には関係ないことさ。

バーテン、朝迄、私のガラスを空にしないでよ。少しでも痛みを忘れたいからなんだよ。憂鬱は私を鎖で縛るし、愛よりも強いし。タバコとアルコールで一晩、それは悲しみを溺れさせるよね、永遠に。

憂鬱は私を鎖で縛るし、愛よりも強く。煙とアルコールで一晩、それは悲しみを溺れさせるよね、永遠に。

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モンマルトルの丘

Complainte de la butte

En haut de la rue Saint-Vincent, Un poète et une inconnue, S'aimèrent l'espace d'un instant, Mais il ne l'a jamais revue, Cette chanson il composa, Espérant que son inconnue,Un matin d'printemps l'entendra, Quelque part au coin d'une rue.

La lune trop blême, Pose un diadème Sur tes cheveux roux. La lune trop rousse De gloire éclabousse Ton jupon plein d'trous.

La lune trop pâle Caresse l'opale De tes yeux blasés. Princess' de la rue, Sois la bienvenue Dans mon cœur blessé,

Les escaliers de la butte Sont durs aux miséreux; Les ailes des moulins Protègent les amoureux.

Petite mendigote, Je sens ta menotte Qui cherche ma main. Je sens ta poitrine Et ta taille fine, J'oublie mon chagrin.

Je sens sur tes lèvres Une odeur de fièvre De goss'mal nourrie. Et sous ta caresse, Je sens une ivresse Qui m'anéantit.

Les escaliers de la butte Sont dur aux miséreux; Les ailes des moulins Protègent les amoureux.

Mais voilà qu'il flotte, La lune se trotte La princesse aussi Sous le ciel sans lune, Je pleure à la brune.

Mon rêve évanoui!

真珠色の月

サン・ヴァンサン通りの先、詩人が見知らぬ女に出会う時、ほんの一時、愛を交わしたけれど、もう思い出しもしない。詩人はそれからこの曲を書いた、まだ知るはずもない春の朝に、どこか知らない片隅でそいつが流れるのを思って。

ああ、おぼろな月は君の赤い髪にささげたティアラ。赤い月の光が君の穴だらけのスカートを輝かせる。

パールのような月は、疲れた君の眼を優しく撫でるオパールの石。通りのプリンセスは傷ついた私の心を迎えてくれても、

ああ、あの丘の石段はこんなにも疲れた者には辛くて、でもムーランの風車が恋人を守ってくれて。

私の手を探す可哀想な若い女の小さな手に気付いて。私はあなたの胸と腰を感じて、悲しみを忘れて。

私が感じるあなたの唇、それは熱の匂い、いつも飢えている。そしてあなたに愛撫されて、私は、自分が嫌になるのが止められない。

ああ、あの丘の石段はこんなにも疲れた者には辛くて、でもムーランの風車が恋人を守ってくれて。

ほらそこに浮かんでいる、小走りの月が、プリンセスも同じさ。月のない空の下のその暗闇の中で私は泣いて、私の夢は色褪せていくのだ。

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Yvon Chateignerライブ

Yvon Chateigner
イヴォン・シャンテニエ酒場ライブ

フランス語歌詞とピアノに合わせての歌唱とフランス語発音の三重苦を背負いつつ、細い山道を辿る風のシャンソン手習いは遅々として進まないのだが、家康の心境でもあるな、違うか。が、先生の音楽活動の舞台設置の下働きくらいはできますということで、先日、先生と先生の知人であるフランスからやってきたYvon Chateigner氏のライブの手伝いをした。

手伝いと言っても中々重量のあるキーボードやらミキサーやらスピーカーなんぞを、先生の所からライブの場所、今回は3階まで運び上げて、セッティングする程度のことだ。ただミキサーとキーボード、スピーカー、マイク間の配線はちょいと手間取った。デジタル・エフェクター付きのミキサーなので、インとアウトがグループ分けされているということに気付くのに時間がかかったからだ。

さてライブの場所は街のバーであるが、その雰囲気がいかにもパリであってもおかしくないという風であって、シャンソンにはこういう酒場が一番合っているんじゃなかろうかと思った。端唄が江戸の民謡で待合で唄うのが一番しっくり来るように、パリの民謡としか言い様のないシャンソンはパリの酒場で歌われるのが一番ではと想像したからだ。

多くのシャンソンがパリを詠うものなので、フランスの田舎者はそれを口ずさむ度にパリに憧れるのだと思われる。自分と同じだな。

ところで、シャンソンを習う中で新しい譜面を先生から貰う度に、耳を慣らすために曲をiTunesから探すことにしているのだが、偶然にもYvon Chateignerの"Tu ne sais pas aimer"をダウンロードしてあったのだ。

(2012/12/22)

詩人の魂

L'âme des poètes

Longtemps, longtemps, longtemps

Après que les poètes ont disparu leurs chansons courent encore dans les rues.

La foule les chante un peu distraite en ignorant le nom d'l'auteur sans savoir pour qui battait leur coeur. Parfois on change un mot, une phrase, et quand on est a court d'idées. On fait la la la la la la la la la...

Longtemps, longtemps, longtemps Après que les poètes ont disparu leurs chansons courent encore dans les rues.

Un jour peut-être, bien après moi un jour on chantera cet air pour bercer un chagrin. Ou quelqu heureux destin fera-t-il vivre un vieux mendiant. Ou dormir un enfant tournera-t-il au bord de l'eau au printemps sur un phono.

Longtemps, longtemps, longtemps Après que les poètes ont disparu leurs chansons courent encore dans les rues. Leur âme légère et leurs chansons qui rendent gais, qui rendent tristes filles et garçons, bourgeois artistes ou vagabonds.

詩人の魂

  とても長い昔のあの時

  詩人がいなくなってしまって、でも君の唄はまだ街角で流れてる。くちづさむその唄を作った君のことなんか誰も知りやしない。でも街角が暗くなった頃また流れてる。でも詩人の言葉なんぞ誰も覚えちゃいない。

  ところどころは覚えているさ、でもいいじゃないか。ラララララ、ララララララー。

  とても長い昔のあの時

  詩人がいなくなってしまって、でも君の唄はまだ街角で流れて。くちづさむその唄、それを作った君のこと、そんなこと誰も知りやしない。でも、気分の良い日は夕暮れにその唄が知らず知らずに流れて、誰かの明日に幸せが来るようにと。あの春に小さな子のためにレコードがかかるようにと。

  とても長い昔のあの時

  詩人がいなくなってしまって、でも君の唄はまだ街角で流れて。くちづさむその唄、それを作った君のこと、そんなこと誰も知りやしない。でも、その唄は、男の子と、女の子と、ブルジョワと、アーティストと、放浪者の、悲しい時楽しい時の、唄なんだね。

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Ô toi la vie


Ô toi la vie
Que je porte en souffrant.
Comme on porte un enfant.
Donne moi l'amour et l'argent.
Ma vie,
Aux voies impénétrables.
Fais que de grain de sable.
Je devienne géant.

Ô toi la vie.
Dont je ne connais rien.
Qui fuit entre mes mains.
J'appréhende tes lendemains.
Ma vie,
J'ai peur que ta jeunesse.
Un matin disparaisse.
Me laissant sur ma faim.

Tu sais la vie,
Je ne t'ai pas cherchée.
C'est toi qui t'es donnée.
Comme une fille en mal d'aimer.
Je peux depuis
Me vautrer dans tes bras.
Faire un feu de te joies
Et l'amour avec toi

La vie
Pour te serrer très fort
Et réchauffer mon corps
Et te garder longtemps encore.

Je suis
un enfant de la terre,
Un passant solitaire
Aux mains tendues vers toi.
Ne m'abandonne pas.
Tu sais je crois en toi,
En toi la vie, la vie.

あ、人生、お前
苦しみも持ち運ぶよね
子供を抱えるようにね
たまには愛と金もね
私の人生
わけの分らない道筋で
まるで砂粒のように小さくて
私が巨人みたいだね

あ、人生、お前
知りやしないよ、どっちも
そいつが手がらこぼれ落ちても
明日が怖いんだよ、お前も
私の人生
お前の若さが怖いんだよ
朝がなくなってしまって
私にも嫌気がさ

お前は人生を知っているんだって
私は知らないけどな
お前は自分のことだから
愛を探す少女のように
だから私はそれからは
お前の腕の中で身悶えして
お前の火のような喜びを感じてるのは
お前と愛

私の人生
お前は強く そして、私の体を温める
これからもずっと

私は大地の子供
独りで過ぎ行く
お前に向かって手を伸ばし
置いていかないで
お前は私が信じてることを知っている
お前とともに、ずっと

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舞台デビュー

chanson
L'âme des poètesを唄う

というわけで、シャンソンも自分の中で大分に醸(かも)されてきたので、教室の発表会に参加することとした。唄うのは「L'âme des poètes」である。まあ、歌については急に上手くなりはしないので、先生について教わった通りに唄うしかない。そこで、自分なりにできることは何かを考えて、舞台用の衣装を揃えることとした。馬子にも衣装という格言通りである。

自分に合うような舞台衣装と云えば、浅草か上野に決まっているので、ググってみるとすぐに見つかった。上野はアメ横の上野屋シャツ店である。派手なシルバースーツ、白スーツなんてものもあるが、いかにも浅草木馬館か東洋館に出てくるような芸人風は、自分にはまだレベルが高過ぎるので、初心者としては、手持ちの冠婚葬祭用のオールマイティ黒スーツの中に着込む、銀色のサテン・シャツとこれに合わせてシャンパン・ゴールドの蝶ネクタイに決めた。合わせて¥6,200のお買い上げである。

ついでにラメのベストも買おうかと思ったが、最初は借りて来た猫のようにおとなしくスタートすることにした。そのうちにスパンコールのジャケットで舞台に現れるかも知れないなどと、妄想しつつ品を受け取って、スクーターのキンちゃんで帰路を取ったのだった。

さて、シャンソンの舞台は練習さえしておけば、後は身一つで出掛ければよいので、実にシンプルで、後はピアニストに渡す伴奏用の楽譜さえ忘れなければよいのだ。日付は2014年3月8日、場所は内幸町ホールである。で、出番が来て、ピアノ伴奏が始まると上手からスタスタと、かつ、にこやかに歩いてピアノの脇まで辿り着き、手に持ったマイクを上げて、「L'âme des poètes」を唄い出したのだ。

唄いながら歩き回るという「振り付け」が先生から指定されていたので、ピアノを聞きながら、歌詞を思い出しながら、呼吸を整えながら、目線を考えながら、舞台の立ち位置を確認しながら、手をスラックスのポケットに入れたり出したり、さらには腕を上げたり下げたりしながら、唄うという、多重並列作業をこなしていたので、にこやかさが消えて、引き攣った顔の状態で唄うことになったのは、見苦しいところもあったと思われるので、其の晩、聞いて頂いたお客様には、お許しを頂きたい。(2014/3/11)

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La Mer



La mer, Qu’on voit danser le long des golfes clairs, À des reflets d’argent, La mer, Des reflets changeants, Sous la pluie

La mer, Au ciel d’été confond, Ses blancs moutons, Avec les anges si purs, La mer bergère d'azur, Infinie

Voyez, Près des étangs, Ces grands roseaux mouillés, Voyez, Ces oiseaux blancs, Et ces maisons rouillées

La mer, Les a bercés, Le long des golfes clairs, Et d'une chanson d'amour, La mer, À bercé mon cœur pour la vie



海よ、澄み切った湾に沿って一つが踊るように、銀色の輝き、海よ、光がきらきらと反射する、雨の中で

海よ、空が驚いていた、白い羊の群れのような、ただひたすらに天使たちと、羊飼いの紺碧の海、無限に

見てよ、近くの池、ほら背の高い濡れた葦が、見てよ、ほら白い鳥が、そして、こわれかけた家

海よ、揺り動かした、澄み切った湾に沿って、そして愛の歌、海よ、暮らしのために揺れた私の心

(2013/3/25)

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ウクレレをオークションで購入

夏になった。蒸し暑い日が続くので、気持ちだけでもハワイを感じてみたい。気温は高いのに爽やかで、海岸の砂は熱いのに寄せる波は冷たく、街と通りは賑やかなのに、青い空と白い雲が静かに透き通っているような、想像のハワイである。

ukulele
オークションで落札したFUJIGENウクレレ

ということで、急にウクレレを弾いて唄いたくなった。以前は家にウクレレがあったのだが、どこに行ってしまったのか分らなくなって、家人に聞くと、欲しいと言う人に上げてしまったということだったりで、手元にはないのである。

少しその気になって、楽器店を覗いてみると、それなりの値段である。だが、いつまでもハワイの空気に浸りたいというような気分が、続くとは限らないのに、それなりのウクレレを買い込んでしまうのは、躊躇われる。しかしながら、安いものはやはりそれなりで、安物買いの銭失いという俚諺通りになることも、口惜しい。

ということで、その中間を狙って、Yahooオークションで出物があるか調べると、結構な数が出品されている。あれこれ比較してみると、ウクレレの今が大分分ってきた。つまり近頃は、多くの初心者が手を出すのは国産の中級品か、台湾製の中〜高級品で、もう少し拘りのある人は、あるいは腕を上げた演奏者はハワイ製のウクレレを持つことになっているようだ。

ということで、国産の初中級品を狙うこととして、ビッドしたら、首尾よく島村楽器プロデュースのFUJIGENウクレレ、Kaala KU2 ソプラノウクレレをハードケース込みで二万円弱で落札した。競争者が殆どいなかったこともあったのだが。

また、以前はあった筈の楽譜もなくなっていたので、次の日には、渋谷に出かけて楽譜とトレーニングブックを買い込んできたのだ。
(2014/7/10)

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枯葉


Les Feuilles Mortes

Oh ! je voudrais tant que tu te souviennes
Des jours heureux où nous étions amis.
En ce temps-là la vie était plus belle,
Et le soleil plus brûlant qu'aujourd'hui.
Les feuilles mortes se ramassent à la pelle.
Tu vois, je n'ai pas oublié...
Les feuilles mortes se ramassent à la pelle,
Les souvenirs et les regrets aussi
Et le vent du nord les emporte
Dans la nuit froide de l'oubli.
Tu vois, je n'ai pas oublié
La chanson que tu me chantais.


C'est une chanson qui nous ressemble.
Toi, tu m'aimais et je t'aimais
Et nous vivions tous deux ensemble,
Toi qui m'aimais, moi qui t'aimais.
Mais la vie sépare ceux qui s'aiment,
Tout doucement, sans faire de bruit
Et la mer efface sur le sable
Les pas des amants désunis.

枯葉

あなたは覚えているよね
私たちが友だった幸せな日々
あの頃の美しい日々
今よりもっと太陽は輝いていたし
枯葉をシャベルでかき集めて
あなたが見ていたことを忘れられない
枯葉をシャベルでかき集めて
思い出と後悔も
北風がそれらを運んだね
忘却の寒い夜には
あなたが見ていたことを忘れられない
あなたが私に唄いかけた唄


それは私たちが好きな唄
あなた、私を愛し、私もあなたを愛して
そして私たちがいっしょに暮らし
あなたを愛し、私を愛したあなた
しかし、人生はふたりを引き離し
ゆっくりと静かに
波は砂の上を消し去り
別れても好きだった

(2014/9/23)

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BABYMETAL効果

chanson
Complainte de la butteを唄う

というわけで、九月中旬、早くも二回目の舞台を同じ内幸町ホールで踏むこととなった。舞台衣装の心配はない。女性の場合、廻りの眼が厳しくて、同じものを着ているとか、ああであるとか、こうであるとか、互いにチェックが入るらしい。五月蝿いことこの上ないと思われるが当人同士では、そうでもないらしいので、そういう会話には足を踏み入れないのがリスク回避の第一であろう。ということで、前回と同じ衣装である。誰もそんなことは話題にもしないので気楽である。

演目はComplainte de la butte、日本語訳ではモンマルトルの丘であるな。要するにムーランルージュの近くで若い街娼を買った唄であるので、なかなか表現が難しいのであるが、そんなところまで、つまり表現を云々するようなレベルまで到達していないので、これも何の問題もない。取りあえず、音程が外れなくて、歌詞を間違わなければ上出来である。

で、緊張したかと言えば、そうでもなかったのである。これは自分の中の解釈では、BABYMETAL効果であるな。つまり、ヘビー・ローテーションで、このところ聞き続けているBABYMETALボーカルの、SU-METALの驚くべき威風堂々さを見て、自分の矮小さに改めて気付いた結果、内幸町レベルの舞台で緊張するなど、あり得ないのではないかという、実にとんでもない勘違いの所為なのである。

というわけで、本人は前回よりは、にこやかに上手から登場した積もりだったが、写真を見る限り相変わらず顔もこわばって、かろうじて歌詞を間違えることはなかったのが、良かった。出演者の友人と親戚縁者ばかりの客席には、こちらの友人と親戚縁者に家人も居て、(前回よりは)良かったという評価が得られたので、気を良くして、シャンソンを続けることとなったのだ。

(2014/10/5)

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三回目の舞台へ

同じく内幸町ホールで三回目の舞台に立った。演目はÔ toi la vie、わが人生、である。この歌は、本人は愛も金も人生から与えられて、その道の巨人つまり大御所となったCharles Aznavourその人が歌うのであるが、私はもちろんそういう人生を送ってきたわけではないのである。

ただし、前回と同じくBABYMETAL効果は続いていて、気後れだの、気負いだの、他の出演者がどうだの、ということは全然、気にならないので、先生に教えられた通りに如何に息を送り出すか、に集中しようとは、したのだ。

来場した客がどう思ったのかは、よく分からない。ただし、衣装の蝶ネクタイはあまり良い評判は得られていないようなので、次を考えなければならない。メタル調では如何にせん、雰囲気が合わないと思われるので、どうしようかと。

(2015/4/29)

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セクシー路線に転換

驚くべきことに、内幸町の舞台に集中して出演していると言っても、過言ではないのではないのか。過ぎようが過ぎまいが、どうでもよいという声は無視するとしてであるが。さて、今回は、衣装を変えるという新機軸を採用した。前三回はスーツに蝶ネクタイをしてみたのだが、どうも金色の蝶ネクタイが、三流芸人のようだという声があったようで、まあ、そう見られても反論のしようもないので、今回は先生の助言に従ってみたのだ。

どういう風に変えたかというと、黒い長袖のシャツを着て、上から二つ目までのボタンを外すというセクシー路線で、自分としては恥ずかしい格好で舞台に出たのである。ついでに、以前に自作して家人に進呈した銀のネックレスも着けてみたりという、お前は杉良太郎かという自問を発しながらの舞台出演であったのだ。

歌はラ・メールである。途中歌詞に一瞬躓いたが、さすがにプロのピアノ伴奏者で、すかさず半拍程調整して頂いて、聴衆には気付かれなかったようだった。黒シャツにして、年寄りのホスト風にドン引きされるかとも思ったが、出演者仲間(女性)や招待客(女性)からは好評を頂いたので、女性が何を考えているのか、この歳になってもよく分からないのであるが、不評ではなかったらしいことに安心した。

ということで、気をよくして、次回の舞台にも出る腹づもりを決めたところだ。なお、黒シャツはユニクロで購入したのである。また今回の出来に気を良くしたので、いずれCDを作るという野望も抱いてみた。

(2015/7/1)

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四回目の舞台は枯葉を

chanson
恥ずかしいのでピンぼけ写真なのである

さて、先生に上達したわねと褒められて(歳の割にはということなのであるが、いや、先生は「そんなことはないわよ」とは仰有るのではあるが)、歌い方も大分マシになったのかもと気を良くして、早くも次の舞台に臨んだのである。演し物は「枯葉」で、本来ならば季節に合っているのだが、まだ暑さの残る中で舞台に立ったのである。

前回の舞台では歌詞で躓いたので、今回は歌詞も完全に覚えた筈であったのに、楽譜を改めて見直したら、今度は歌詞を間違って覚えていたりして、そう簡単にレベルアップはしないのだ。終わってみて、仲間からは、以前のように慰めとも取れるような褒め言葉を頂くことはなくなっていたので、取り敢えず、普通のレベルになったのではないかと思われる。

言い訳がましいことを書き連ねているが、いや、基本は「お客様に気持ちを御とどけ」という気持ちで歌っているのだ。

(2015/9/15)

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雪が降る

Tombe la neige


Tombe la neige
Tu ne viendras pas ce soir
Tombe la neige
Et mon cœur s´habille de noir

Ce soyeux cortège
Tout en larmes blanches
L´oiseau sur la branche
Pleure le sortilège

Tu ne viendras pas ce soir
Me crie mon désespoir
Mais tombe la neige
Impassible manège

La la la la la...

Tombe la neige
Tu ne viendras pas ce soir
Tombe la neige
Tout est blanc de désespoir

Triste certitude
Le froid et l´absence
Cet odieux silence
Blanche solitude

雪が降る


雪が降る
あなたは来ない、もう夜なのに
雪が降る
黒尽くめの僕の心

絹の糸屑のよう
白い涙のよう
枝に止まる鳥のように
涙のつぶやき

あなたは来ない、もう夜なのに
絶望の叫びがわき上がって
けれど雪が
私には止められない

ラララ 雪が降る
あなたは来ない、もう夜なのに
雪が降る
絶望に真っ白な僕の心

確かなのは悲しみだけ
寒くてうつろな
なんて嫌な静けさ
真っ白な孤独よ

(2015/10/26)

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で、その「雪が降る」を歌う

chanson
長髪にしたのである

ということで、早くも五回目の舞台を踏むことになって、歌うのは「雪が降る」である。歌では雪が降るのだが、当日は春一番が吹いて、もう春なのである。そういえば、道ばたの梅の花が開いていたね。ゲネプロでは、歌詞を間違えて、これで大丈夫かと心配したのであるが、本番では思いのほか上手くいって、歌詞の取り間違いもなく、無事に歌ったのであった。

で、次からどうしてやろうかと思案中なのである。

(2016/2/14)

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私の孤独

ジョルジュ・ムスタキの歌である。ムスタキはギリシア人で、エジプトに生まれ、フランスに移住し、と、色々なことがあった人であるから、自分にふさわしいのではないかと、勝手に思いこんで、次に舞台で歌うことにした。

Ma solitude


Pour avoir si souvent dormi
Avec ma solitude
Je m'en suis faite presque une amie
Une douce habitude
Elle ne me quitte pas d'un pas
Fidèle comme une ombre
Elle m'a suivi çà et là
Aux quatres coins du monde
Non, je ne suis jamais seul
Avec ma solitude

Quand elle est au creux de mon lit
Elle prend toute la place
Et nous passons de longues nuits
Tous les deux face à face
Je ne sais vraiment pas jusqu'où
Ira cette complice
Faudra-t-il que j'y prenne goût
Ou, que je réagisse ?
Non, je ne suis jamais seul
Avec ma solitude

Par elle, j'ai autant appris
Que j'ai versé de larmes
Si parfois je la répudie
Jamais elle ne désarme
Et, si je préférais l'amour
D'une autre courtisane
Elle sera à mon dernier jour
Ma dernière compagne
Non, je ne suis jamais seul
Avec ma solitude
Non, je ne suis jamais seul
Avec ma solitude

私の孤独


いつもいつも一緒に眠っていたので
私の孤独と
それは、私の友達といってよいくらいで
甘い習わし
私を放っておいてくれない
影のように忠実で
わたしに連れ添って
世界の隅々にまで
ノン、私は独りじゃない
孤独と一緒だから

私のベッドのくぼみにいて
私に寄り添っている
だから二人は長い夜を過ごし
お互いに顔を向け合って
私は本当はどこまでかは知らない
二人は共犯
それは私が噛み締めるもの
それとも反発すべきもの
ノン、私は独りじゃない
孤独と一緒だから

そうして私はそんなにも学んだ
涙でつぐなうべきことを
たまには、それなしでも過ごせるけれど
それが打ち解けてくることはなくて
でも、私は愛した
別の女に出会ったときも
いつもそれが最後の日で
最後の女だった
ノン、私は独りじゃない
孤独と一緒だから
ノン、私は独りじゃない
孤独と一緒だから

chanson
ピアニストも同年代なのだ

ということで、内幸町の舞台で、「私の孤独」を歌ったのである。

(2016/6/5)

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Il Est Trop Tard

Il Est Trop Tard


Pendant que je dormais, pendant que je rêvais
Les aiguilles ont tourné, il est trop tard
Mon enfance est si loin, il est déjà demain
Passe passe le temps, il n'y en a plus pour très longtemps

Pendant que je t'aimais, pendant que je t'avais
L'amour s'en est allé, il est trop tard
Tu étais si jolie, je suis seul dans mon lit
Passe passe le temps, il n'y en a plus pour très longtemps

Pendant que je chantais ma chère liberté
D'autres l'ont enchaînée, il est trop tard
Certains se sont battus, moi je n'ai jamais su
Passe passe le temps, il n'y en a plus pour très longtemps
Pourtant je vis toujours, pourtant je fais l'amour
M'arrive même de chanter sur ma guitare
Pour l'enfant que j'étais, pour l'enfant que j'ai fait
Passe passe le temps, il n'y en a plus pour très longtemps

Pendant que je chantais, pendais que je t'aimais
Pendant que je rêvais il était encore temps

遅すぎたね


寝ている間にも、夢を見ている間にも
時計の針は回ってしまった、遅すぎたね
子供の頃は遠くにあって、それはすでに明日にある
時間は過ぎ行き、とても長い間だったので多くのものがあって

私はあなたに言ったように私は、あなたを愛しているが
愛は手遅れに、なくなっています
あなたは、私は私のベッドで一人でとてもきれいですし、
時間の経過渡し長くはありません

私は私の愛する自由を歌っていたが






(2016/6/26)

chanson
曲は2017年9月25日の内幸町で歌ったのである

(2016/6/5)

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私の自由

2017年3月20日に同じく内幸町ホールで歌うつもりだったのだが、前日にインフルエンザを発症して38度超えになってしまい、当日も37度台で、他の出演者に蔓延させることになってしまう、ということで、キャンセルとなってしまったのである。

折角覚えた曲なので、次回に歌うとするか。

Ma liberté


Ma liberté Longtemps je t'ai gardée
Comme une perle rare
Ma liberté
C'est toi qui m'as aidé
À larguer les amarres
Pour aller n'importe où
Pour aller jusqu'au bout
Des chemins de fortune
Pour cueillir en rêvant
Une rose des vents
Sur un rayon de lune

Ma liberté
Devant tes volontés
Mon âme était soumise
Ma liberté
Je t'avais tout donné
Ma dernière chemise
Et combien j'ai souffert
Pour pouvoir satisfaire
Tes moindres exigences
J'ai changé de pays
J'ai perdu mes amis
Pour gagner ta confiance

Ma liberté
Tu as su désarmer
Toutes mes habitudes
Ma liberté
Toi qui m'as fait aimer
Même la solitude
Toi qui m'as fait sourire
Quand je voyais finir
Une belle aventure
Toi qui m'as protégé
Quand j'allais me cacher
Pour soigner mes blessures

Ma liberté
Pourtant je t'ai quittée
Une nuit de décembre
J'ai déserté
Les chemins écartés
Que nous suivions ensemble
Lorsque sans me méfier
Les pieds et poings liés
Je me suis laissé faire
Et je t'ai trahie pour
Une prison d'amour
Et sa belle geôlière

Et je t'ai trahie pour
Une prison d'amour
Et sa belle geôlière

私の自由


私の自由、まるで真珠のように、長い間抱え込んで
私の自由、まるで防波堤のように、私を守ってくれ
何処かに向かう時には、いつも一緒で
仕合せに向かうための、カードで
夢に向かうための
月の光の下の、風見の矢板だった

私の自由、あなたの意志の下に
私の魂は全てあなたの下にあって
私の自由、あなたに私の全てをささげた
私の最後のシャツまで
私の長い苦しみは
あなたを満足させるため
あなたの全ての要求を満たすため
私は国を変え
私は友を捨て
あなたの信頼を得るために

私の自由、私は全ての武器を捨て
全ては私の習いとなって
私の自由
あなたは私をあなたの愛にして
でも孤独で
あなたは私をあなたの微笑みにして
わたしが旅を終えたとき
美しい冒険をしたとき
あなたは私を守ってくれた
私が隠れたときに
私の傷を癒すために

私の自由、しかし私はあなたを置き去りにして
あの十二月のあの夜
私は捨てた
離れてしまったあの道
私たちが一緒にいたのに
警戒などはしていなかった
拘束と猿ぐつわ
私は自分の気持ちで動く
そして、わたしはあなたを裏切った
愛の牢獄へと
美しい看守の下へと

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Hôtel Normandy

という訳で、2017年6月には前回のインフルエンザ欠席のリベンジで、内幸町の舞台に立った。

どういう結果かというと、返り討ちになってしまったと。いや、良かったよという人も居たので、自分の見る自分と、他人の見る自分とは随分と違うものだなと気付いた、シャンソンの会であった。

Hôtel Normandy


Y'aura des bateaux sur la mer
Du sable dans nos pull-over
Y'aura le vent, le vent d'automne
Y'aura le temps, le temps qui sonne

Y'aura des enfants sur la plage Du soleil lourd d'avant l'orage
On aura tout ce temps passé
Et un vieux chien à caresser

Il restera de nos amours
Une chambre mauve au petit jour
Et des mots que tu m'avais dits
Hôtel Normandy

Il restera de notre histoire
Des guitares rock, un piano noir
Le fantôme de David Bowie
Hôtel Normandy

J'aurai une ancienne limousine
Des disques d'or dans mes vitrines
On ira toujours faire un tour
Sur la jetée, au petit jour

Les vagues auront gardé ce charme
Qui nous mettaient du vague à l'âme
Y'aura l'ennui des grandes personnes
Et puis le temps, le temps qui sonne

Il restera de nos amours
Une chambre mauve au petit jour
Et des mots que tu m'avais dits
Hôtel Normandy

Il restera de notre histoire
Des guitares rock, un piano noir
Le fantôme de David Bowie
Hôtel Normandy


ノルマンディー・ホテル


波の向こうに船が見え
あの時の砂が私たちのプルオーバーに
秋の風がまた吹いて
あの時のあの時の音が

砂浜に子供達が遊び
太陽が波を輝かせたが
時は過ぎ行き
年老いた犬が過ぎる

愛のままに時が過ぎ
明け方に紫色の部屋
あなたが私に呼びかけた
ノルマンディー・ホテル

それは私たちの過ぎた時
ロックギターとピアノの調べ
デビッドボウイの面影
ノルマンディー・ホテル

私の古いリムジン
飾ってあるゴールドディスク
今日も出かけよう
明け方の桟橋で

波は魅力を振りまき
私は哀愁を抱き
退屈した大人達
そして時、時の音さえ

愛のままに時が過ぎ
明け方に紫色の部屋
あなたが私に呼びかけた
ノルマンディー・ホテル

それは私たちの過ぎた時
ロックギターとピアノの調べ
デビッドボウイの面影
ノルマンディー・ホテル

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Les amours finissent un jour

2018年3月は歌詞もしっかり覚えたし、自信満々で舞台に立ったのだ。

だが、客席の親戚からも先生からも、気持ちの入っていない歌だった、との評価を受けて、自信はまたも儚く砕け散ったのだった。数時間前に、さくら学院のエモーショナルな舞台を観てきたばかりで、気持ちがそちらに飛んでいってしまったきり、愛などどうでも良くなったのを、見透かされてしまったのだ。

Les amours finissent un jour


Les amours finissent un jour,
Les amants ne s'aiment qu'un temps.
A quoi bon te regretter, mon bel amour d'un été?
Voici déjà venir l'hiver;
Bientôt le ciel sera couvert
De gros nuages plus lourds
Que notre chagrin d'amour.

Les amours finissent un jour,
Les amants ne s'aiment qu'un temps.
A quoi bon penser à moi?
Il y a d'autres que moi
Pour dire les mots que tu attends,
Pour t'offrir de nouveaux printemps
Pour oublier le passé,
Pour le faire recommencer.

Les amours finissent un jour,
Les amants ne s'aiment qu'un temps.
A quoi bon se déchirer,
Pourquoi souffrir ou pleurer?
Rien de nouveau sous le soleil,
Tout est tellement, tellement pareil.
Il vaudra mieux désormais
Oublier comme on s'aimait.

Les amours finissent un jour,
Les amants ne s'aiment qu'un temps,
Mais nous deux, c'était différent:
On aurait pu s'aimer longtemps, longtemps, longtemps.

On aurait pu s'aimer longtemps, longtemps, longtemps.

ある日愛の終わりが


ある日、やってきたのが愛の終わり
恋人として居られるのはただ一瞬
あの美しい夏の愛を後悔にしたくない
けれど、やってきたのは冬の日
空はやがて覆われてしまう
どこまでも重い雲に
僕たちの愛の苦しみにも似て

ある日、やってきたのが愛の終わり
恋人として居られるのはただ一瞬
僕のことを考えていたって?
僕じゃない誰かが
君に新しい言葉を届けてくれるように
君に新しい春を告げてくれるように
過去を忘れるために
愛をやり直せるように

ある日、やってきたのが愛の終わり
恋人として居られるのはただ一瞬
きっと破り捨てた方が良かったのに
苦しみや涙を
空の下には何も新しいものはなくて
何もかもが同じで
もう止めた方が良いんだ
僕たちの愛を忘れるために

ある日、やってきたのが愛の終わり
恋人として居られるのはただ一瞬
本当は二人は違っていたんだ
知っていたら、愛は長く、長く、もっと続いていたのに

知っていたら、愛は長く、長く、もっと続いていたのに

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私の手

2018年6月の内幸町の舞台にかけたのは、「私の手」。この舞台、出演者のキャンセルが重なって、先生からもう一曲どうかと言われて、前回の「ある日愛の終わりが」も歌うことに。まあ、この二曲目は歌詞の三番をとばしてしまったのだが。

Mes mains


Mes mains Dessinent dans le soir
La forme d’un espoir
Qui ressemble à ton corps

Mes mains
Quand elles tremblent de fièvre
C’est de nos amours brèves
Qu’elles se souviennent encore

Mes mains
Caressent dans leurs doigts
Des riens venant de toi
Cherchant un peu de joie

Mes mains
Se tendent en prière
Vers ton ombre légère
Disparue dans la nuit

Mes mains
Elles t’aiment à la folie
D’un amour infini
Elles t’aiment pour la vie

As-tu déjà effacé ce passé qui m’obsède?
As-tu déjà oublié que ces mains ont tout donné?

Mes mains
Qui voudraient caresser
Un jour seront lassées
D’attendre ton retour

Mes mains
Elles iront te chercher
Là où tu t’es cachée
Avec un autre amour

Mes mains
Méprisant les prières
Trembleront de colère
Et je n’y pourrai rien

Mes mains
Pour toujours dans la nuit
Emporteront ta vie
Mais puisque tu le sais

Reviens
Et tout comme autrefois
Elles frémiront pour toi
Dans la joie retrouvée

Reviens
Ne les repousse pas
Ces mains tendues vers toi
Et donne-leur tes mains

私の手


夜に描く私の手、君に似た星の姿

震えながら思い出す私の手、短かった私たちの愛

あの時君を探した私の手、楽しかったあの時

君の姿を祈るようにみた私の手、夜に消えてしまった君の影

狂う程に、永遠のために、人生のために、君を愛した私の手

もう、消してしまった、過去を?、無理矢理に

もう、忘れてしまったの?、全てを君に捧げた私の手を

君の暖かさを感じたかった、疲れてしまった私の手、君の戻るのを待っていた

君を捜していた、私の手、君が別の愛に抱かれていたのを見つけた

祈りは凍り付いて、怒りのあまりに震えた私の手、私は独りだった

ある夜に、人生を運んできたのも私の手、君は知っていたよね

戻って来て、再び、君のために震えている私の手は、戻ってくるのを

戻って来て、もう私の手を払ったりしないで、君の手を私の手に重ねてくれ

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エ・マントノン

2018年9月29日の内幸町の舞台にかけたのは、「エ・マントノン」である。先生には黙っていたのだが、この日のゲネプロをパスして、昼にさくら学院のライブに行っていたのだ。

今回の舞台は、これまでと違う舞台と感じた。今までは、歌いながらも、もう少し冷静であったように思っていたのだが、歌に入り込んでしまったせいか、意識が途切れ途切れになってしまって、三番を唄っているのに、自分は二番を唄ってのかどうか判然としない、という状態になってしまった。

結果としては、ご招待した親族から、今までで一番良かったの声をいただいたので、まあ結果良ければ全て良しということで、取り繕うこととなったのだ。

(2018/9/30)

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私は病んでる

正しくは、SERGE LAMA の"Je suis malade"だ。今回は、いつもの内幸町ホールではなく、御成門近く、芝パークホテルのバーを借り切っての公演であったのだ。バーだけに、席数が限られているのもあって、チケットの負担は2枚だけだったので、親類にきてもらうことにしたのだった。

やって来た親類の話によると、とても良かったという事だったし、自分でも前回よりは良かったと思われるので、まあまあであったと思われる。それよりも、次の日から昼間から眠気がさすようになって、自分でも気づかないうちに緊張していたのだったと思われる。ピアニストが先生の友人であるパリからやって来たフランス人で、前日のリハーサルで、音がずれてしまって、その修正をその晩中になんとかしなければいけないというプレッシャーがあったのかもしれない。

音がずれたのは、4拍分を3拍で歌っていた所為であることが分かったので、当日は修正がうまくいったので良かったという、なかなか難しい発表会であったのだ、自分的には。

(2019/3/10)

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Mourir d'aimer: 愛に死す

愛のために死す、というか、男子高校生と女性教師の話を女性教師の視点から歌う歌なので、ここは自分とは全く違う世界なのだということで、割り切って歌うしかないのだが、意外と好評だった。

chanson
内幸町ホールにて歌った

(2019/10/19)

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inoubliable: 美しき女

中央区丸ごとミュージアムという催しがあって、リリー先生が銀座で店を張って居た関係から、今も毎年呼ばれているという話で、今回が初出演ということになった。出演した仲間の懇親会が隅田川を眺める夜景の素晴らしいホテルであったことが心に残った。

chanson
中央区の文化イベントで歌った

この歌については、さくら学院生を思い浮かべて歌えば良いので、スムーズにいった。ただし観客が見た外面からは、そんなキモい思いで歌っているとは、思いも寄らないであろう。

(2019/11/4)

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La Boheme: 懐かしき友

シャルル・アズナブールの歌うこの曲を初めて聞いた時には、そのフランス語の早口にビビってしまったが、半年も練習して居れば、そういう思いも無くなって、やっぱり練習は必要だなと。

歌の内容が、自分の若い頃と重ね合わせることのできる気がして、悪くないと思った。On etait jeunes, on etait fous、若い分だけ、考えが足りなかった、という歌詞なので、その通りだったと言うしかない。

chanson
舞台にかける予定がコロナで流れてしまった

(2020/8/25)

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2020年最初で最後のステージ

今年はコロナでアイドルの舞台どころか、自分の舞台も流れてしまった。というところで、さすがに、自粛も飽き飽きしたということで、例年リリー先生が呼ばれている、中央区の丸ごとミュージアムが、辛くも開催されて、自分としても、今年初めてにしておそらく最後の舞台の出演を得たのだ。

今回もまだ、コロナではちょっとという生徒さんが多いので、二曲歌うこととなった。歌は、La Bohemeとinoubliableである。この日誌を書いたところで、inoubliableは2019に同じ中央区の丸ごとミュージアムで歌っているではないか。全く忘れていた。本人が忘れているくらいだから、観客が覚えているはずもないので、何気に二曲歌ったのだった。

いつもの会場も座席は一つおきにしたりして、コロナ対策をしてあって、でも舞台から見ると、ガラガラではないので、それなりに聞きに来た客がいたのだ。

(2020/11/8)

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2021年最初のステージ

chanson
Reste

公的な会場はまだオープンになっていないので、下北沢のホールを恐る恐る使って、リリ先生の弟子のコンサートが開かれて、参加したのだ。

参加する人数が少ないだろうということで、1人2曲だったので、自分も2曲、最初は「Reste」、2曲目が一度舞台にかけたことのある「Et Maintenant」なのだ。

完全にソラでするすると歌詞がでる様じゃないと、やはり、途中を吹っ飛ばすことになったのだ。反省なのだ。

(2021/3/20)

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2021年下北沢のステージ

chanson
Paris Je T'aime D'amourの歌詞なのだ

コロナも結局のところワクチン摂取拡大に頼るしかないようだ。といっても、まだまだ公共のステージは貸し出ししていないようなので、小さいライブの場所しか借りられないのだな。

ということで、前回に引き続いて、下北沢のステージで、リリ先生の弟子のライブが開かれて、参加したのだ。下北沢は家からも近いし、リリ先生のところからは目と鼻の距離なので、便利と言えば便利なのだ。

前回と同じく、参加する人数が少ないだろうということで、1人2曲だったので、自分も一曲目は「Paris Je T'aime D'amour」、2曲目が一度舞台にかけたことのある「Et Maintenant」なのだ。

ただし、リハーサルやゲネプロで歌った時には、歌詞をど忘れしてボロボロだったのだが、本番では何とかなったので良かった。終わりよければすべて良しを地で行ったわけだな。

完全にソラでツルツルと歌詞がでる様じゃないと、不安が残るな。

(2021/9/25)

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2022年、酷暑の下北沢

もう7月は酷暑の季節と言って良いだろう。じゃ8月はどうなるのかとなると、考えたくも無いのだ。

本番の前にリリーさん宅で、ゲネプロに臨んだら、2曲歌う予定の一曲目「La Nui」が頭から丸々飛んでしまって、これは如何なものかと。これは体温手前の気温に炙られる暑さの所為で歌詞が飛んだのだと決めつけて、下北沢アレイホールに入る前に、駅前の珈琲館で、パフェを食べて、熱でボケた頭に糖分を注入することにしたのだ。

で、ど忘れしたのは糖分不足の所為にしたので、本番の一曲目と二曲目の「Je suis malade」(これは以前にかけたことがあるのだ)とも、途中で小節単位で歌詞が飛ぶことがあっても、丸々ではなかったので、うまく誤魔化すことができたのだった。

chanson
La nuiの歌詞なのだ

というか、暑さで頭がふらついて、危機感すら薄かったのが実情だったのだ。リリーさんの作った曲紹介パンフレットに、私のことが習って10年目という風に載っていて、早くも10年経ったのかと、こちらの感慨の方が深かったのである。まあ10年経ったとは言っても、生徒グループの一番年数の少ないのが8年で、最長は21年という方がおられるので、自分は初心者レベルなのだ。

(2022/7/24)

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2022年3年振りの内幸町ホール

日本語のシャンソンで良く知られている「恋心」、だが、エンリコ・マシアスが、フランス植民地時代のアルジェリアでユダヤ人、義理の父がアルジェリア解放戦線に殺害されて、フランスに逃れた人だと聞けば、日本語の歌詞の恋心、なんて歌詞そのままである筈もないのだ。ということで、この歌は、「恋心」ではなく、「土地への愛」だと、勝手ながらみなして歌うこととしたのだ。だから、歌の題名「L'amour c'est pour rien」は、土地への愛、国への愛というものは何も生み出さないけれども人の心に何度も湧き上がるものだ、という解釈にして、歌詞への思い入れを歌うこととしたのだ。

ただ、サラマンダーや不死鳥にも形容される、L'amour を日本では、岸洋子や菅原洋一や越路吹雪が、恋の歌に吹き替えて歌ったのも、この曲の曲調や日本社会の状況からみて、まあ許容できるだろうと、そういうシャンソンなのだ。だが、ヒットしたのは、日本に置いての方だったので、どうしてもアルジェリアで生まれたユダヤ人の気持ちを押し付けるわけにもいかないという、そういう面倒な歌なのだ。

chanson
L'amour c'est pour rien

ところで、半年余りも時間を掛けて覚えた曲なのに、年齢的に歌詞を新たに覚えるのに困難があるのだな、内幸町の舞台では3分程で歌い終わってしまったのは、寂しいというか、勿体ないというか、苦労が簡単に消費されてしまったというか、そんな感情が舞台を降りた後に湧いて来た。なんて、偉そうに言ってみたが、3年振りのきちんとしたホールの舞台で、ピアノとドラムスを背景に、スポットライトが当てられて、真っ暗な客席を見た途端に、歌詞が飛んでしまったのは、仕方がなかったというべきか、経験不足と言うべきか。

(2022/9/24)

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下北沢アレイホール用

下北沢はアレイホールで歌うつもりだったが、BabyMetal幕張の日と、リハーサルの日がバッティングしてしまった。SU様のライブを逃すことは絶対に出来ないし、シャンソンのリハーサル無しに歌うなどとはとんでもないので、出演を見送った、というわけだ。

歌うつもりだったのは、"La chanson de Prevert"、有名なシャンソン"枯葉"のオマージュ曲である。なかなかに年寄り向きの渋い曲なのであるが、仕方がない。その内に披露する事もあるだろう、という曲なのである。

chanson
La chanson de Prevert

(2023/2/23)

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東中野用

リリーさんが東中野のホールを気に入ったという話で、2回目の公演となるのだ。自分自身は前回参加しなかったので初めてとなるのだけれど。

歌う候補は、三曲程あがったのだが、これが良かろうということで、最終調整に突入したところだ。私の神様、お願い、という女性の歌のようにも解釈できるが、老人が歌っても、昔々の事を思い出しながら歌えば、それなりに聞こえるだろう、ということで選曲したのだ。

chanson
Mon Dieu

(2023/8/17)

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渋川の日本シャンソン館

リリーさんが以前に仕事で通っていた芦野宏さんの日本シャンソン館まで出かけて、さらには一曲歌ってきたと言う話なのである。

chanson
本館に庭を挟んで有るレストランとショップ
ランチは牛頬肉の赤ワイン煮

芦野宏さんは80台で亡くなったのだが、ファンにより生誕百年を祈念しようという2024年にあたり、リリーさんの学科の先輩でもありシャンソンに導いた人でもあるので、因縁浅からずというわけで、リリーさんの弟子やファンと日本シャンソン館に集った訳なのである。

都合よくJRのジパング倶楽部に入っていたので、割引切符を求め、7時台に金町を出て、上野から新幹線で高崎まで、高崎から吾妻線で向かったのである。隣町でもある松戸の緑の窓口で切符を購入したのであるが、三割引きであったので、なかなかに年寄り親切な切符であると言える。

さて、駅からは跨線橋を渡って10分程も歩けば到着する。伊香保温泉を近くに控える渋川に、フランスの田舎の教会とカフェを移してきた風情のシャンソン館なのである。

chanson
フランスのシャンソニエを模して作られたホール

午後からの演奏に備えて午前中にゲネプロに参加したのであるが、どういう訳か緊張のあまりか、最初の歌詞をすっ飛ばしてしまって歌をやり直すという素人ぶりを発揮したのであるが、本番では年の功でリカバーして無事終えることができたのは既定路線であったか。

ゲネプロの後は全員で、シャンソン館のレストランで食事をして庭の景色を楽しむなどしたのである。渋川には家人に行くかと誘ったら行くとの返事があって、自分がゲネプロで冷や汗をかいている間に到着していたらしく、レストランにひとり着席していたのだ。

chanson
歌ったのはQue Reste-t-il de nos amours? なのだ

で、歌の本番の方はどうだったかと言えば、あらかじめゲネプロで失敗しておいたので、傍目では落ち着いて歌っているかのように見えたであろう。本人としては如何に歌詞に描かれている内容を理解するかに数ヶ月ほど費やしてきたので、それなりだったであろうと思われる。

(2024/6/16)

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2025年下北沢のステージ

chanson
歌ったのはDomino なのだ
アップし忘れていて、そう言えばということで。

下北沢は例のアレイホールで歌ってみた。曲はDominoである。Dominoは知ってはいたが、中身は自分が思っていたのとは、大分に違っていて、最初は、リリーさんには気持ちが入っていない等と言われ、なるほどそう言うことかと、アイドルを思い浮かべて歌ってみたのだ。

アイドルとは言っても、最初に見たのが小学生の時であったのに、WikiPediaで見ると、もう二十歳になったのだな。舞台に現れたのが2015年だったから、遥かに昔のこととなってしまったのだ。

さて、この曲、歌い始めたのが、渋川の後だから、相当に長い。長く練習していたのも、後期高齢者となって歌詞を覚えるのに、1行一週間というレベルとなったからだな。その代わりに、進みが遅いと焦ることも全く無くなったので、年寄りの趣味としても悪くないのだ。

(2025/5/30)

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自分で頭を突っ込んだ趣味ながら大変な事になってしまった