渋谷にはこのところ、バイクでよく出かけて、コーヒーを飲んで帰ってくるパターンなのであるが、今日は肉を食べたくなったので、珍しくも高めのランチとした。店の名はHangOut HangOver。アメリカンなオールデイ・ダイナーという謳い文句であるらしい。以前に店の前を通り過ぎたことがあったので、覚えていたのである。
この日もバイクであったので、ノンアルコール・ビールとハンバーガー・プレートをチョイスした。ハンバーガー 、 スープ 、フライドポテト 、ピクルスがプレートに乗った変哲もないランチであるが、ハンバーグの肉はいつものよりは、ワンランク上であった。ハンバーグ好きであるな、自分。
(2016/5/14)
このところ雨が続いている。今日も朝から降っていて、一日晴れそうもない。雨が降っている中を、バイクで出かける根性はないので、今日は電車で神保町に出かけることにした。
神保町にはたまに出てみて、本屋に平積みされている本を眺めると、世の中でハイライトされているのが何かが、よく見える。一時期は反原発で、それから反安倍だったけれど、その後、AIもそれ程もり上がっておらず、地球温暖化問題も下火である、少なくとも今の本を読むクラスの興味が、何かに集まっているようには思えない。健康問題や認知に関しては、一定数の本が並んでいるので、そもそも本を読む中心層が老人にシフトしているという仮説は、否定されていないようなので、書籍が社会を映す何ものかである、という言説も怪しくなりつつあると思われるのだ。
で、そういうことを考えている内に、昼時も廻った。腹も空いてきたところで、少し以前からやってみようと思っていたことを実行することにした。何をするかと言えば、昼飲みである。なぜそう思ったかと言えば、Twitterに、昼間からジジイが安チェーンの店で安いつまみで酎ハイを飲んでいるのが気に食わない、とのツイートが流れてきて、成る程、と思ったからだ、こちらは否定できない前期高齢者であるから、この羨ましさの若干混じった蔑みを、一度は受けてみるべきであろうと、思ったからだ。
ということで、昼日中から酎ハイを出すチェーン店を見つけて、入り、昼飯時を過ぎて、店員も手持ち無沙汰な様子であることを確かめて、頼んだのが写真にあるセットである。酎ハイのお代わりを頼むほどには酒好きではなくなったので、さっくり飲んで〆て¥850である。何て安いんだ。
なお、この類いの高齢者行動として、新幹線のこだま車両内で高齢者グループが、一目をはばからず宴会を開いている様子が、蔑まれているらしい。であるので、これも機会を見つけて実行してみようと思う。付け加えれば、この昼飲みで、特に蔑みの視線を浴びることはなかったのである。
(2016/9/15)
ふと、思いついて、というか果物は嫌いではないので、たまにはフルーツ・パーラーでフルーツサンドイッチでも食べようかと、渋谷に出かけた。いつもの駐輪場にバイクをおいて、今は国際的な観光スポットとなった渋谷駅前交差点を眺める二階の、西村のフルーツ・パーラーへと出かけたのだった。
この時期、果物が豊富とは言い難いのかも知れないが、そうでないのかも知れない。よく分からないのだ正直なところ。ということで、渋谷のかのスクランブル交差点を行き交う人々を眺めながら、フルーツ・サンドイッチとコーヒーの、ランチをとったのであった。
味がどうこうと云うより、フルーツ・サンドイッチそのものがこの都会でも、探さないとないのだから、云うべきこともないのだから、といっても一時期はコンビニでもフルーツ・サンドイッチが販売されていたらしいのだけれど。
パーラーを出て交差点向かいのタバコ屋で、カポラールを購入し、タワレコでメタリカ特集のヘドバン最新号を買うという、実に何とも言い様のないお出かけであって、スクランブル交差点を歩きながら、買い物したり、コーヒーを飲んだりする自分の姿を思い浮かべる、群衆の中の自分を捜すような、よい天気の昼下がりであった。
(2016/11/18)
年末年始のための酒として豊杯を選んで、その他に何かと思ってビールのガラスケースをじっくり眺め回していたら、禁断のビールというポップのついたビールを見つけた。ケンタッキー・バーボンの樽で醸したビール、とあって、ラベルがまんまメタルであったので、買ってみた。飲んでみた。
いけるじゃないのこれ!ということで、次の日は酒屋に引き返して5本買い占めて、1本だけポップ付きのを残した。決してアルコール分が高いわけではなく、ウィスキーの香りの入った、また決して味が濃いわけではない、すっきり感の高い、米国ビールだ。
加齢の所為か、近頃は、酒も飲むが甘いものも食べたくなるのだ。二子玉川はバイクを使えば直ぐに行けるし、三時間無料の駐輪場もあるので、便利な場所であるのだが、如何せん街の客層がオバサマばかりで、馴染めない。だが、曜日や時間帯を考えると他に選択肢のない場合もあって、今日は暗くなりかけの頃に出かけてみた。
この時間帯であるが、いつも混んでいる店で、今日もまた混んでいて、止めて他を探そうかと思ったが、運良く席が空いたの座れたのである。今日は、最近作ったMathematicaプログラムを英文に直してアップしたので、気分が良いのである。コーヒーマキアートにシュークリームを追加したのを、銀の盆で食べたのであった。
(2017/4/10)
普段、殆ど話すことがない人物が、社会に触れることで他所の人と話をしたり、あれこれと気を遣うと、保存してあったエネルギーバランスがくずれるらしく、体が血糖値を上げることを要求するようになる、という気がする。
今日は久方ぶりに、学校に出て、会議に出たり、授業をしたり、プレゼンテーションを指導したり、同僚と話したり、試験に立ち会ったり、解答用紙を採点したり、学生さんを眺めたりしたので、それだけで、普段と違う、世間と対応するための神経が働いて、気疲れしてしまった。
ということで、拘束時間が終了したので、街へ戻って、これまでに何度も行ったことのあるチョコレートショップへ向かったのであった。
チョコレートは、空腹を満たすという食べ物と別の働きがあるに違いない、という思いを反芻しながら味わうものであるな、酒とも違う何かなのだ。じゃ酒は何かというと、年寄りの哀しみを一時忘れさせるものなのだ。
オマル・ハイヤームは詠う。
知は酒盃をほめたたえてやまず、
愛は百度もその額に口づける。
だのに無情の陶器師は自らの手で焼いた
妙なる器を再び地上に投げつける。
そもそも、どういうわけか近頃はフルーツ好きの爺様になったのだ。
新宿の新宿通り地下通路に、高野のフルーツ・バーの入り口があって、フルーツパフェを食べようと、これまで二回程入ってみたことがるのだが、いつもおばさまが並んでいたので、踵を返していたのだ。が、今日寄ってみたら、昼の時間を過ぎていたためなのか、バーの先客の二人連れが居ただけであったので、並ぶこともせずにすんなりと座れた。
メニューを見たら、あの宮崎マンゴーのパフェが、本日提供可能とあったので即決したのだった。さすがに老舗であるので、美しいパフェなのである。肝心のマンゴーは、と。
うむ、先日にファミレスで食べたマンゴーパフェと、もちろん似てはいるのだが、セカンド・ノートが違う。マンゴーの実の奥にあるのは、確かにこれまで味わったことのない香りと味わいで、これが宮崎マンゴーであるか。高級果物の名に恥じない存在であったな。
(2017/5/25)
味噌カツ、というのはなかなかのクセもので、これはっ、というのにはなかなか出会えない。今日は用事もないし、小雨でバイクにも乗り難いので、特にあてもなく渋谷に出掛けて、本屋を覗いてからぶらぶらと歩いていたら、渋谷川沿いの道に出た。つらつらと歩みを進めたら、半地下の、川が増水したら水浸しになるような、トンカツ屋があって、味噌カツ、三河というキーワードが目に入った。
のれんの奥を覗いてみると、昔ながらの蛍光灯に照らされた、ぱっとしない店であるが、昼時を過ぎてもサラリーマンが入っていて、これはイケるかも知れないと、数秒の躊躇の後に戸を引いた。
味噌カツ一択で、カウンターで待っていると、ランチに付いているらしい、冷や奴が最初に出て来て、もしやこれは、ビールを頼めと言うことかとも思ったが、踏みとどまった。中国人のお姐さんが注文を忘れていたらしく、ちょいと時間が経ってから、味噌カツがやってきた。
色も味も濃い味噌タレには、ピリリとした辛味が入っていて、何より、丼飯の米とその炊き方が自分好みで、この味噌とご飯だけでもいけそうだ。これにトンカツが参加しているので、誠に結構。これは後を引くな。
(2017/10/22)
大分以前に、目黒の果実園には何回がモーニングに行ったことがあって、気に入っていたのだが、クローズしてしまって、残念に思っていたのだが、数年経ってから、新宿南口にオープンしたという話は聞いていたのだ。
実は、もう二回も通っていたのだが、注文したものが出て来た途端に、食べ始めて、カメラに収めるのを忘れていたのだ。朝だったから腹が空いていた所為かも。というわけで、今回は、朝ご飯がわりで、時間も十時に近く、腹は大いに空いていたのだが、忘れずにiPhoneで撮影したのだった。
果実園はちょっと昔の風情があるフルーツパーラーで、どれも食べ応えがあって、好きである。近頃、果物が好きになってきたのは、おそらく老化のためだろう。人類の始まりまで先祖帰りして、果物を好むようになったのではないか。つまり、人類が果物の豊富な、発祥の地を後にするために獲得した、炭水化物をブドウ糖に変換する能力が衰えてきて、老耄を自ら怖れる脳が、いつまでもブドウ糖を欲しているので、直接的に果物つまり、ブドウ糖の摂取を求めているのではないか。
ということも考えたのであるが、最初に果実園を訪れて、散歩していたら、すぐ近くにバイクの駐輪場があるのを発見して、実は、後から、ここに至る道筋を確認してあったのだ。で、今回は、バイクで行って来たというわけである。
(2017/11/25)
p.s. 12月に入って、ランチでパンケーキも食べてきた。以前に写真を撮るのを忘れていたので、今回は忘れずに撮影してみた。
久しぶりに銀座に出た。家人の先生の関係する東をどりなので、旅行中の家人に代わって演舞場の座席にかしこまったのだ。そう言えば、前回も同じシチュエーションであったな。
ただ、新橋演舞場を往復するだけではつまらなかろう、とは言っても買い物はなし、グルメランチを楽しむ気持ちもないので、少し考えて、そう言えば、資生堂パーラーに行ったことはなかったのを思い出して、行く前にチェックしてみたら、折よく、東をどりパフェが期間限定でメニューに出ていたので、これに決めた。
というわけで、銀座にやってきて、資生堂パーラーへ。エレベーターを出ると中国人の団体がぞろぞろ居た。パーラーに団体で来るのはどうかと思うが、嘗ての日本人もそうであったろうから、フランス人の気分で少し顔をしかめて見せた。ただ、これでは時間が足りなくなるかなとは思ったが、まあ少しくらい開演に遅れても良いだろうと、大人しく待つこととしたのだ。
30分も待ったか、テーブルに案内されて、予定通り、東をどりパフェを頼んで、ちょっと微妙なパフェではあったが、確かにイチゴは良いイチゴを使っているなと。
資生堂パーラーから、新橋演舞場は近いので、歩いて行ったのであるが、やはり開演に5分程遅れた。案内嬢に導かれて座席を占めたのだった。今年の東をどりは舞台演出に工夫があるが、迫力には欠けるような気がした。志んばし、の数が減ったのかと。
途中の休憩で、予定どおり、茶席で、とらやの饅頭を食いながら、薄茶をいただいた。舞台のトリは総踊りで、華やかではあったが、オタクには余り響かなかったな。
ということで、新橋演舞場を往復するだけではつまらなかろう、帰りはどうしようかと考えてみたが、普通に酒を飲むのもつまらない。ググってみたら、近くにダビドフの専門店があるのを見つけたので、寄ってみることにした。
さすがにダビドフ直営店で、品揃えが素晴らしい。で、何をチョイスしたかと言うと、ダビドフではなくて、コイーバのシグロ2である。この店、小体なラウンジが併設されていて、そこで、良い感じにくつろぐことができる。
ウィスキーはなかったので、ダビドフのVSOPを頼んだ。ラウンジには誰も居なかったので、独り良い感じでいれば、店員が気を遣って話しかけてくれたので、ダビドフはキューバに戻らないのかと聞くと、ドミニカ程の品質には届かないようなので進出するつもりはないらしい、とか、葉巻の最後まで吸ってしまうのはビンボーくさいよねと言えば、人それぞれですけれど、リングを外してから数ミリくらいが良いところじゃないですかね、とか、褐色の美女の太腿で巻くのが良いらしいよね、と冗談めかせば、あの都市伝説ですよね、とか。
という訳で、なかなか良い感じの銀座で、東をどりのコンボを完成したのだった。ところで、ダビドフのVSOPは意外にうまかったな。
(2018/5/24)
少し前に50年も前の雑誌投稿記事を探しに、国会図書館に行ったのだが、その折り、入館証を作った。館の入り口にマップには載っていない、バイク置き場のあるのを見つけた。館内に喫茶のあることも知った。
で、バイクで都心に行くときの行き先に、国会図書館もその一つになるんじゃないかと気付いていたのだ。で、今日は、最初はコーヒースタンドを目当てで、バイクに跨がったのだが、途中で、国会図書館に行くことにしたのだった。昼時だったし。暑かったので涼みたかったし。
で、今回は食堂ではなくて、新館の地下1階の喫茶に入って、カツカレーを食したのであった。食後は端末で検索するふりをして、居眠りをしたりして時間を潰したのだ。で、帰りに馴染みのコーヒースタンドで、ドリップのアイスコーヒーを飲んだのだった。
(2018/7/13)
新宿駅南口のホームの脇の奥深くにある、バイク駐輪場は、最近になってから気づいて、割と頻繁に使うようになった。最初の無料時間が長いし、空いているし、24時間営業だし、屋根があるしと、良い事づくめなのだが、まあ慣れないと、入りづらいことは確かだ。南口の下にあって人混みの隙間ができるのを見つけて、横断歩道を通過しなければならないからだ。
ということで、昼ご飯を食べにやってきたのだが、老人は言う程には腹が空かないので、バイクを停めてから考えを変えて、パフェを食べることにした。なぜパフェかと言うと、近頃、急にパフェが気になって、「東京パフェ学、斧屋、文化出版局」というガイド本まで買ってあるのだ。
ググってみると、近くに西部珈琲なる老舗喫茶があると。パフェの種類も多いのだと、いうような情報を得て、行ってみた。すぐ近くにあった。
選んだのは、キャラメルパフェだな。ちょっと思っていたのと違ったのは、キャラメルソースではなくて、キャラメル味のチョコチップが掛かっていたことだ。どちらでも良くないのは何故かと言えば、歯が弱っているので、齧るとグラグラし始めた歯のダメージになるからだ。あと、リンゴもね。
パフェにアイスクリームコーンが突き刺さっているのは、どうして食べようかとパフェの容れ物を廻しながら、考えた程だったが、時間をかけたので、結局食べきった。リンゴは少し残したけれど。
果物はほんの少しで、生クリームが主のパフェだった。チョイスを間違ったかな、と思う程度の味だったが、後悔する程でもない味だったな。
(2018/11/18)
バスクの三つ星レストランのシェフが日本に展開したA級レスランにだって行くのだ。西麻布の充分にリーズナブルなランチだった。友人のお誘いである。
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ということで、三つ星レストランは東京支店でも演出に凝るのだという、A級グルメの夕べだった。
(2018/11/23)
吉祥寺は結構な長い間通っているのだけれど、そういえばパフェの食べ歩きはしていなかった、ということで、始めてみました。この日は吉祥寺ナズナグリーンティーだな。
パフェを食べる回数を増やしていくと、パフェの在り方ともいい得るような、何かが見えてくるようだ。ウィスキーのオンザロックのように、トップの香りと味、セカンドの、味と香り、サードに残った寂しさ、ともいうような組み立ても、パフェにあるように思うようになった。
このスタンスに立つと、この抹茶チョコレートパフェのトップは味も香りも素晴らしかったが、セカンドあたりから、少し弱くなったかなという感じだろうか。
(2018/12/5)
祖師ヶ谷大蔵は沿線と言えるので、ネットで見つけた洋菓子店リムヴェールを訪ねた。で、看板のマロンパフェを食した訳である。
パフェは構成である、とは至言と思う。このマロンパフェは、和栗がトップにあるのは勿論だが、最後にまた現れたり、途中の自家製生クリームが、それぞれの層を結び付けている具合に、バランスの良さが現れていたのでる。
(2018/12/8)
実は、ミニストップのスイーツは外せない。今回は、新作、たっぷりプリンパフェ、エッグロワイヤル使用、超!ド級、という宣伝文句であるので、はい、食べて見ました。この値段、390円という、圧倒的なコストパフォーマンスで、年金生活者にも、実に素晴らしい。やたらと金遣いを惜しむ風情の、まるで回心する前のスクルージ爺さんが、出会ったら狂喜するような、プリンパフェなのだ。うむ、どんなパフェなのか、主旨が変わった気がするが、兎にも角にも、B級グルメに相応しいスイーツであることは間違いない。
プリンの中に挟まっているのが、ソフトクリームで、余計なチップが入っていないのも、好感が持てるのだ。
ところで、ド級が、本当はドレッドノート級からきた弩級だなんて話は、どうでも良いことだけれど、書いておきたい。
ネットで水道橋から春日通りの先に、一幸庵という名前も高い和菓子屋があって、そこの蕨餅が素晴らしいという話が流れてきたのをピックアップしたので、覚えていた。
たまたま、良い天気で暑くもなく寒くもなく、バイクでお出かけに最適である。どこに行こうかと走っているうちに決めた。三宅坂で一旦停止して、iPhoneのナビの行き先に一幸庵を入れて向かったのだった。
すんなり着いて、店に入ったら蕨餅他があって、三種類二個ずつ頼んだ。値段が一切なかったので、ちょいと躊躇したが偶には良いだろうと。財布を出したら2千6百円に小銭の値段をいうので、少しビビったのであるが、できるだけ平静を装って、包んでもらったのである。
戻る途中で、三宅坂で車が詰まっている。先に出てみると覆面パトカーから私服警官が警棒を出しつつ、後続車両を抑えていた。やがて右折したのであるが、状況を理解した。道路右端をVIPカーが走り、一つ左の車線の覆面パトカーは、一般車がVIPカーを覗き込まないようにブロックしていたのだ。しばらく付いていくことにしたら、車列は赤坂御所に向かっていったので、おゝ、自分は皇族の車の後ろに付いていたのか、初めてだぜ、と興奮して、この後馴染みのカフェスタンドに寄って、この話をしたのだった。
で、家に戻って包みを開けてみると、この和菓子は直ぐに食え、最低でも今日中だぞ、と書いてあったので、三種類を一個ずつ食べて、残りを家人のためにとっておくことにしたのだ。
確かに高級な和菓子で嫌な後味が全くないな。餡も上品であり、蕨餅は見たことのない、流れるようであるが形も保っているという、不思議な物理的性質を持つ和菓子であったのだ。
(2019/5/8)
前日の夏日と打って変わって、少し肌寒いかと言う雨模様の平日で、バイクで出かけることもできず、取り敢えずの用事もないと言う日だったので、かねてより懸案の事項を実行に移すことにした。
大した懸案でもないのだが、新宿は高野の高めのフルーツパフェを味わうと言う話だ。ネットで調べると、5月から6月末までの限定でマスクメロンパフェが新宿本店で提供されているのだと。メロンの旬は夏だろうと思っていたのだが、殊、マスクメロンについては、梅雨入り前なのだろうか。旬というよりは高級果物は贈答が目的だから早め早めの栽培で、一般的な意味の旬とはずれているのだと思われる。
ということで、新宿に到着して高野フルーツパーラーへ。少し待ってから案内されて、席について静岡産マスクメロンパフェよ来たれと。
初めて食べるような高級パフェで、気合いは十分だったのだが、結論から言えばイマイチであったのだ。分析してみよう。いくら、温室育ちが当然のマスクメロンとは言え、6月はいかにも早いので、香りや果肉が濃厚とはならないのだな。しかもメロンシャーベットの上で冷やされているものだから、ムスクの香りが立つとまでは行かずに、普通のメロンの香りだし、果肉もやっとこさ熟成させた感が否めなくて、無理矢理のマスクメロンパフェだったのだ。南の果物はやはり気温の高い時期に余り冷やすこともなく、ねっとりした芳醇さを味わうものではないかと。
ちょいと物足りない感じで戻ってきたので、途中下車することにして場所は祖師ヶ谷大蔵、老舗のニシキヤ洋菓子店の喫茶室で、プリンアラモードを食べることにした。
プリンアラモードと言えば、今を遡ること50余年、北海道の山に一週間も過ごせば、話題は食うことに限られて、その時必ず話題にのぼるのがプリンアラモードであったが、今となっては何故だかわからない。
(2019/6/7)
7月7日のBABYMETALライブ@名古屋は、JR+宿泊セットプランというのがあって、思ったより安かったので、たまには現地に宿泊することにした。最初の予定では、帰りを新幹線にして日帰り、あるいは、時間に余裕を持って夜行バスのどちらかが良いのではなんて考えていたのだが、行き帰りをこだまにすれば、¥18600であがるので、あまり大差がなかったからだ。
他にも、痛風発作が出たので、ロキソニン飲みつつの行動だし、酒を飲むこともできないので、あまり体に負担のかからないようにと、年相応の選択でもあったのだった。
で、一夜明けて、ライブの興奮も収まった次の朝、思いついて、名古屋名物モーニングを食べてみたのだった。もちろんトーストにあわせるのが小倉あんで、悪くない。
小倉あんのトーストが気に入ったので、駅の土産屋で、家人から土産希望のあった赤福とういろう、そして小倉バターを見つけて購入したのだった。
(2019/7/2)
日本酒と菓子がマッチすると云うのは、大分前に発見していて、確か、京都の居酒屋だったか。どう云う経緯であったか覚えがないのだが、とにかくも居酒屋のカウンターで、ショート・ケーキと京都の甘口の酒を合わせてみて、確かに美味い、美味いのだが、この脂分と糖分では、相当に体に悪影響があるのは免れないなと思って、それっきりにしたのだったが、そもそも、そう云う組み合わせを提供する店が、千駄木にあると云うのを耳にしたのは、数年前であったと思う。
住まいを金町に移したので、千駄木がちょっと遠いが、遠めの散歩エリアに入った、と云うのも大きかった。その店の場所は検討をつけてあったのだが、月と火曜は休みなので、今日は水曜日、頃は良しと出かけたのであった。
入り口に杉玉を掛けてあるところが、飲み屋であるのだが、暖簾をくぐると、しつらえは飲み屋というよりは、菓子屋に近いな。入って見ると、店主と常連な感じの客が一人居た。少し話してみて、醤油屋あるいは醤油の製造・卸の関係者で、原料をこの店に提供しているらしいことまでは分かった。
で、どうしたかと言うと、店主が初心者向けに和菓子三品とこれに合わせて日本酒を猪口に三杯用意してくれるセットを勧められた。素直に従った。
和菓子は当然に甘いのであるが、所々にスパイスが入っていたりして、只の和菓子ではなく、確かに酒との相性を合わせて作ってあるのが良い。いわゆる良きマリアージュであるな。出されたのは、白羊羹、ごぼう夢、焼浮島と名のついた和菓子で、白羊羹は、手亡豆の羊羹にドライフルーツが刻まれたもの、ごぼう夢は、スパイスの効いたゴボウを錦卵風に組み合わせたもの、焼浮島とは、餡を軽い焼き菓子風にしたもので、それぞれ店主の工夫が見られる。
客か業者か分からない知り合いが持ち込んできた、醤油の搾りかすを乾燥させたものを混ぜて見ましたと言う、どら焼きの皮が目の前で焼きあがったので、その半分程をお試しで頂いたり、求肥に混ぜ込んであったのを頂いたり、なかなかに面白い体験をさせて頂いたのであった。
自分としては、手亡豆の白羊羹が、一番しっくりした。店主の話では、お試しセットも色々と変化があるらしいので、千駄木をわざわざ訪れる口実が出来て嬉しい。
(2022/8/30)
以前に住んでいた土地の歯医者に、月一で通っている。歯医者と床屋はあまり変えたくない年寄りなのだ。
で、歯医者で大口を開けたので、昼飯をどうしようかと。駅の建物に同居しているミスドの前を通りかけると、店先に「緻密に組み立てられた、ピエール マルコリーニ コレクション」と広告が掲げられている。11時半販売開始とあって、時間もピタリ。何よりも、「緻密に組み立てられた‥」という文句に惹かれた。趣味として料理研究者を名乗る(一体、いつから?)自分としては、これは捨ておけないと。
覗いてみると、確かにいつものドーナツとは違うのが並んでいる。ミスドは、殆ど入った覚えがないな。で、ショーケースから選んだのが、ショコラ ノワールと、ショコラ ダマンドに、コーヒーと。
この街はこの街であるので、店内は年寄りばかりが座っている。こっちもその中に紛れるのも容易な年寄りなので、ドーナツを食べようが違和感がないのだ。
さて、ショコラ・ノワールは、宣伝文句には、ドーナツにガナッシュホイップとフルーティなガナッシュクリームを重ねた、とある。なるほどね。宣伝文句はこいつを食した次の日に見つけたのだが、確かにガナッシュクリームは重ねられていて、チョコレートの濃い方にはフルーツの食味があったな。
ショコラ・ダマンドの方は、ショコラパイに、ドライクランベリー入りのアーモンドチョコクリームとビターでフルーティなチョコレートをサンド、とあって、香りに独特なものを立たせようとしたものの、材料にそう高価なものを使うことができず、普及品になってしまって残念な結果を招いてしまった、というものだった。
が、総じて、この値段で原価率をよく頑張ったというべきだろうな。日本の飲食業界の中でもマスセールをしている業者の、担当者は偉いな。「緻密に組み立てられた‥」という謳い文句は嘘ではなかったので、良かった。
普段のポンデリングも良いかも。
(2025/1/20)
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まだまだあるぞ