監視
PSQL 環境を監視する
PSQL は使いやすく、また最小限の管理で利用できるようになっています。しかし、PSQL 環境のさまざまな状況やリソースについて監視することもできます。たとえば、アプリケーションの一部を調整したり、データベースに関するさまざまなパフォーマンス面を監視したりする必要があるかもしれません。あるいは、ビジネス ニーズに応じて PSQL の各種設定を調整しており、デフォルト設定からの変更を監視することもできます。
以下のトピックで監視について説明します。
データベースの状態の監視
Monitor ユーティリティではデータベースの状態を監視することができます。次の項目について監視が可能です。
Monitor を初めて使用する場合、またはこのユーティリティの概要を知りたい場合は、Monitor の概要を参照してください。
Monitor の概要
Monitor はデータベース エンジンの特定の動作と属性を体系的に監視することができるユーティリティです。このユーティリティでは、データベース管理およびアプリケーションのプログラムの診断に役立つ情報を提供します。これは MicroKernel エンジンおよびリレーショナル エンジンのどちらの状況も監視できます。
Monitor には次の 2 つのインターフェイスがあり、いずれも同じ機能を提供します。
Monitor のグラフィカル インターフェイス は、一連のタブ形式で情報を表します。
Monitor のコマンド ライン インターフェイス では、選択した場所に情報を表すように指示する実行可能プログラムを使用します。
Monitor のグラフィカル インターフェイス
PCC では、情報を一連のタブ形式で構成して表す Monior ユーティリティを組み込んでいます。タブの配置は必要に応じて変えることができます。タブ内のデータ列も配置を変えたり並べ替えたりすることができます。ある特定の時点のスナップショットを表示し、その情報は手動または自動でリフレッシュすることができます。
GUI Monitor の使用
PCC 内で、PSQL エクスプローラーから Minitor にアクセスできます。
Monitor ウィンドウを開くには、以下のオプションのうちの 1 つを使用します。同時に複数のエンジンの監視を行うこともできます。
ツール]>[Monitor]をクリックします。監視するサーバーを選択できるダイアログが表示されます。
pcc.exe -monitor_any
監視するサーバーを選択できるダイアログが表示されます。
GUI の機能
下の表は次の図のユーザー インターフェイス コンポーネントの説明です。画像上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
図 5 Monitor のユーザー インターフェイス
 
Monitor の初期設定
Monitor の初期設定は、Monitor 自体または PCC のどちらからでも設定できます。いずれも、[ウィンドウ]>[設定]>[Server Monitor]の順に選択し、[設定]ダイアログ ボックスで[Server Monitor]ページを開きます。
設定できる初期設定には 2 つのタイプがあります。1 つは、Monitor ユーザー インターフェイスのレイアウト設定です。Monitor を次回開くとき、今回のタブの配置を復元するよう設定できます。これはアクセスするサーバーごとに設定できます。もう 1 つは、特定のグリッドに対する機能の設定です。列幅、ソート順、列の順序などの機能について設定できます。別のサーバーでその特定のグリッドを開いた場合、そのグリッドにも同じ設定が適用されます。このため、異なるサーバーで同じグリッドを簡単に比較することができます。
リフレッシュ オプションの設定
Monitor の情報は、指定した間隔または必要に応じて随時リフレッシュすることができます。また、リフレッシュを行わないようにすることもできます。短い間隔で多くのウィンドウをリフレッシュすると、パフォーマンスが低下する可能性があるので注意してください。
1.
自動リフレッシュ設定([自動リフレッシュはオン/オフになっています])アイコンを使用して自動リフレッシュをオンにします。
2.
ファイル]>[自動リフレッシュの設定]の順に選択、または[自動リフレッシュレートを設定します]アイコンをクリックして[リフレッシュレートの設定]ダイアログ ボックスを開きます。
3.
リフレッシュ レートの設定]ダイアログ ボックスで、リフレッシュ間隔を秒単位で入力し、[OK]をクリックします。
ファイル]>[自動リフレッシュ]の順に選択するか、または[データをリフレッシュ]アイコンをクリックします。
自動リフレッシュ設定([自動リフレッシュはオン/オフになっています])アイコンを使用して自動リフレッシュをオフにします。
タブの機能
タブは、必要に応じて配置を変更したり、分離させたり、また再び一体化したりすることができます。タブを移動させるには、そのタブ ラベル上にカーソルを置いてマウスの左ボタンを押したまま、目的の位置へ移動します。
タブによってデータの性質が異なるため、実行できる操作もタブごとに異なります。これらの操作は、タブ ラベル行の右端に表示されるアイコンによって実行されます。次の表ではこのアイコンについて説明しています。
タブの下部にある[ハンドル情報]グリッドの表示/非表示を切り替えます。[ハンドル情報]グリッドに表示される情報は、タブによって異なります。
ハンドル情報]グリッドには[表示する列の選択]アイコンもあり、必要に応じて列を表示または非表示にすることができます。
注意:この手順はセッションを実質的に終了させるので、進行中の作業を中断させることになります。そのため、この操作を本当に行うかどうかを確認するメッセージが表示されます。
注意:この手順はすべてのセッションを実質的に終了させるので、進行中の作業を中断させることになります。そのため、この操作を本当に行うかどうかを確認するメッセージが表示されます。
アクティブ ファイルの監視
アクティブ ファイル]では、現在開いている MicroKernel ファイルについての情報を提供します。監視する列を選択する方法については、表示する列の選択を参照してください。
 
Monitor では、個々のファイルのサイズにはキロバイト(KB)、またリソースの使用状況(リソース使用状況の監視)にはメガバイト(MB)の単位を使用します。License Administrator ではサイズの単位にギガバイト(GB)を使用しています。これは、使用データがその単位でキーに関連付けられているからです。コンテキストごとに適切な単位を必要とします。
アクティブ ファイルのハンドル情報を見ることができます。ハンドルを表示/非表示を参照してください。アクティブ ファイルのハンドルには以下の情報が含まれます。
Monitor では、すべてのオープン モードについて、非トランザクションまたは共有ロックが適用可能な場合は、その状態も示します。
MicroKernel セッションの監視
MicroKernel セッション]タブでは、MicroKernel エンジンに対する現在の接続情報を提供します。監視する列を選択する方法については、表示する列の選択を参照してください。
 
MicroKernel セッションのハンドル情報を見ることができます。ハンドルを表示/非表示を参照してください。MicroKernel セッションのハンドルには以下の情報が含まれます。
 
Monitor では、すべてのオープン モードについて、非トランザクションまたは共有ロックが適用可能な場合は、その状態も示します。
リソース使用状況の監視
リソース使用状況]タブでは、エンジンが最後に起動してから現在まで MicroKernel によって使用されているリソースを表示します。監視する列を選択する方法については、表示する列の選択を参照してください。
データベース エンジンは、これらのリソースのうちいくつかの最大値を動的に制御します。ユーザー数、セッション数および使用中データの最大値は製品ライセンスによって決まります。『PSQL User's Guide』のライセンス モデルを参照してください。
リソースが監視対象の PSQL 製品の種類に適用されない場合、そのリソースの各統計情報には "n/a"(適用外)が表示されます。たとえば、ユーザー数は PSQL Vx Server には適用されません。このため、PSQL Vx Server が監視される場合は、[ユーザー数]の[現在値]、[ピーク値]および[最大値]には "n/a" が表示されます。同様に、PSQL Server が監視される場合は、[セッション数]と[使用中データ MB]の[最大値]には "n/a" が表示されます。
PSQL Vx Server の使用を検討されている場合、[使用中データ MB]の現在値やピーク値の予測が必要です。そのため、それらの統計情報はPSQL Server でも表示されますが、実施はされません。これらの統計情報については、その値に関わらず通知は送信されません。
 
 
次の表では、使用状況の監視の対象となるリソースの種類を示しています。
 
MicroKernel 通信統計情報の監視
MicroKernel 通信統計情報]タブでは、MicroKernel エンジンとの通信に関する情報を表示します。これは、通信統計情報セクションとリソース使用状況情報セクションに分かれています。通信統計情報は、データベース エンジンの起動時から現在までに処理された回数の合計が計算されています。
監視する列を選択する方法については、表示する列の選択を参照してください。
通信統計情報
 
 
 
リソース使用状況情報
リソース使用状況情報では、リソース発生回数の現在値、ピーク値、および最大値を提供します。
 
 
SQL アクティブ セッションの監視
SQL アクティブ セッション]タブでは、リレーショナル エンジンに対する現在の接続情報を提供します。このタブでは、SQL セッションの削除も行えます。選択したセッションの削除 を参照してください。監視する列を選択する方法については、表示する列の選択を参照してください。
Monitor のコマンド ライン インターフェイス
以下のトピックでは、Monitor のコマンド ライン インターフェイス(CLI)バージョン bmon について説明します。これは GUI バージョンと同様の機能を提供します。
bmon へのアクセス
bmon コマンド ライン ユーティリティは、PSQL でサポートされる Windows、Linux、OS X、および Raspbian プラットフォームで実行します。各プラットフォームに応じて実行可能プログラムは、bmon.bat、bmon.exe、または Unix ベースのシステムでは単に bmon が使用できます。Java をサポートするシステムには、bmon の実行に必要な JRE コンポーネントが PSQL と一緒にインストールされます。Windows システムの場合、このユーティリティは PSQL インストール ロケーションの bin ディレクトリにインストールされます。Unix システムの場合、このユーティリティは /usr/local/psql/bin にあります。
設定ファイルの設定
bmon はその設定に用いる設定ファイルを使用します。PSQL はデフォルトの設定ファイル monconfig.txt を PSQL のインストール先の bin ディレクトリに用意しています。このファイル内のコメント行には、各設定に関する説明が記載されています。
bmon の出力
bmon からの出力をコンソールおよびログ ファイルのいずれか、または両方にリダイレクトすることができます。設定ファイルで出力先を指定することができます。たとえば、アプリケーションは、コンソールやログ ファイルで特定の状態を調べてから適切な対応をとることができます。
コマンド構文
bmon -f [filepath]config_file [-runonce]
オプション
メモ:リモートの PowerShell セッションなど stdin を使用しないコマンド ライン環境では、指定されていなくても bmon はこのオプションを使用します。bmon を複数回実行させるためには、bmon 設定ファイルで limitrefresh 設定を使用します。
runonce パラメーターを使用しない bmon の実行
runonce パラメーターは省略可能です。省略した場合、bmon は設定ファイルで指定された設定を使用します。サンプル ファイルの monconfig.txt では、リフレッシュ レート(refreshrate)の初期値は 5 秒に設定されています。bmon の実行中、いつでも手動で終了することができます。終了には Q(または q) + Enter キーを使用します。
リフレッシュ レートが 0(ゼロ)の場合、bmon はキーボードのキー応答があるまで停止します。設定ファイルのリフレッシュ レート設定(refreshrate)により、停止する時間を指定します。
limitrefresh=n
(bmon を n 回実行した後に終了)
データ ファイルの断片化の監視
データベースが頻繁に使用される状態が続くと、その間にレコードの作成、更新、または削除が繰り返し行われるので、データが断片化され、ファイルへのアクセスやトランザクションの応答に時間がかかるようになることがあります。この場合の断片化とはデータ ファイル内で起こるものであり、ハード ディスク上のファイル システムの断片化とは異なります。開発者またはデータベース管理者であれば、ファイルの集中使用から判断してファイルがいつ断片化されやすいかはご存知でしょうが、システムによってはその断片化のタイミングを推測している(断定できない)かもしれません。
Defragmenter は、データの断片化を検出し、それを修正することでこの問題を解決するユーティリティです。最適化は、データ ファイル内でレコードの再配置やインデックスの再構築を行ったり、未使用領域を除去したりして、再びデータへ効率よくアクセスできるようにします。ファイルの最適化によってそのファイルのデータが変更されることはありません。また、ファイルの最適化中でもレコードの作成、読み取り、更新または削除が可能です。ほとんどの場合、Defragmenter の機能を使用するためにダウンタイムを設ける、または業務を停止する必要はなく、データベース エンジンの実行中にもこの機能を使用することができます。
Defragmenter は PSQL Control Center から開くことができるグラフィカル ツールの 1 つです。このツールでは、使用中のデータ ファイルと、その読み取り/書き込み回数が表示されるので、頻繁に使用されるデータ ファイルをすばやく見つけることができます。ファイルまたはテーブルを[ウォッチ リスト]タブに追加するには、その追加対象を選択してドラッグ アンド ドロップ、ボタンをクリック、または右クリックしてコマンドを選択します。別の場所に Btrieve ファイルがある場合は、その場所を参照し、監視対象として追加することもできます。
Defragmenter は dbdefrag ユーティリティとしても実行します。
以下のセクションでは、Defragmenter の使用方法について説明します。
Defragmenter を無人モードで使用する方法については、自動最適化を参照してください。
最適化を行うタイミングの判断
Defragmenter は、データ ファイルについて、パフォーマンス低下の原因を示す統計情報を分析するのに役立ちます。ファイルサイズ、断片化率、未使用率、および順序不同率の統計値が大きいと、データベースのパフォーマンス低下の原因になることがあります。ファイルまたはテーブルを最適化すれば、これら 4 つの数値をすべて下げることができます。詳しくは、ウォッチ リストセクションで説明しています。一般に、コンパクト化され、インデックスを作成し直した新しいファイルは、効率性、容量およびパフォーマンスが復元し、トランザクションもより迅速に実行します。
データベースはそれぞれ異なるので、すべての人に該当するような推奨事項はありません。最適化を行うかどうかは、使用しているデータベースとそのアプリケーションに対する知識や経験値によって異なってきます。ただし、以下の一般的な事項は検討する価値があります。
最適化を実施してもパフォーマンスの改善が見られない場合は、ほかの問題が原因である可能性があり、別の診断や解決策が必要です。
Defragmenter を使用できない状況
場合によっては、Defragmenter を使用できなかったり、優先順位の上位にランク付けされているデータベース活動によって操作をキャンセルされたりすることがあります。
Defragmenter へのアクセス
Defragmenter は次の 3 つの方法で実行します。
PSQL Control Center で[ツール]>[Defragmenter]をクリックします。詳細については、Defragmenter の GUIを参照してください。
コマンド プロンプトで、dbdefrag を実行します。これは Windows ファイル システムの最適化に用いられる Microsoft ユーティリティ defrag とは異なるので注意してください。詳細については、Defragmenter のコマンド ライン インターフェイスを参照してください。
Defragmenter の GUI
次のスクリーンショットは Defragmenter の GUI を示しています。その下の表は Defragmenter GUI の各オブジェクトの説明です。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
 
 
メモ:すべての操作は、コマンド プロンプトで開始したものであっても、Defragmenter ウィンドウから取り消すことができ、その逆も同様です。
Defragmenter のタブ表示
Defragmenter では、データベース テーブル、ファイル、およびその他のオブジェクトをそれぞれのタブに表示します。
Defragmenter ウィンドウ内のタブの配置は変更することができます。タブの配置を参照してください。
使用中のファイル
[使用中のファイル]タブでは、PSQL エンジンで現在開いている、または最近開いたファイルを一覧表示します。このタブに表示されるファイルは[ウォッチ リスト]タブに追加して、監視、分析、および最適化を行うことができます。パフォーマンスの低下の一因となる可能性が高いので、データベース作業のルーチン実行に関わるファイルのみを選択することをお勧めします。
[使用中のファイル]タブでは、[読み取り/書き込み]列の見出しをクリックすることで、リストを並べ替えることができます。リストを並べ替えることで、最も頻繁に使用されており、断片化されている可能性が高いファイルを特定することができます。
テーブル
[テーブル]タブは、PSQL エクスプローラーと似ており、Defragmenter が実行しているサーバーのノードを表示します。このタブに表示されるファイルは[ウォッチ リスト]タブに追加することができます。
Btrieve ファイル
[Btrieve ファイル]タブは、ファイル システム上のドライブやディレクトリのファイル エクスプローラーです。このタブでは、データ ファイルに加えルーチン オペレーションに含まれない項目(dbnames.cfg や .ddf ファイルなど)も一覧に表示されます。これらのファイルは[ウォッチ リスト]タブに追加して分析や最適化を行うことができますが、データ ファイルとは異なり、それらのファイルを変更しようとしたときにファイルが使用中であった場合はエラーが返ります。これらのメタデータ オブジェクトは断片化のリスクが低いです。これは一般に実稼働環境では変更しないからです。まれなケースとしてこれらの最適化が必要となった場合は、ダウンタイムのメンテナンス中に行うことができます。
ウォッチ リスト
[ウォッチ リスト]タブ内の項目は、分析または最適化が適用された後の統計情報を表しています。
メモ:この統計情報は Btrieve 6.x および 7.x ファイルには対応していません。これらの古いファイル バージョンを分析し、問題なく最適化することはできますが、統計情報に測定値は表示されません。
メモ:この統計情報は Btrieve 6.x および 7.x ファイルには対応していません。これらの古いファイル バージョンを分析し、問題なく最適化することはできますが、統計情報に測定値は表示されません。
メモ:ファイルによっては、順序不同の想定される最低の割合がゼロよりも高いことがあります。そのファイル内のレコードは既に可能な限り効率よく格納されているので、さらに最適化を実施してもこの統計値は低くなりません。
詳細
[ウォッチ リスト]タブの下にある[詳細]ペインでは、[ウォッチ リスト]タブ内の列の統計情報をまとめたものですが、さらに次の情報が追加されています。
[ウォッチ リスト]タブで 1 つの項目を選択すると、その項目の詳細が表示されます。複数の項目を選択した場合は、強調表示(選択)されている項目のうち一番上にある項目の詳細が表示されます。
Defragmenter の初期設定
最適化の初期設定は、ユーティリティ内または PSQL Control Center のどちらからでも設定できます。どちらの GUI でも、[ウィンドウ]>[設定]>[PSQL]>[Defragmenter]の順に選択すれば、[設定]ダイアログ ボックスの[Defragmenter]ページが開きます。
次の表では、設定できる初期設定とその内容について示しています。
自動リフレッシュ間隔の設定
Defragmenter の情報は、指定した間隔で自動的にリフレッシュすることができます。デフォルトでは 5 秒間隔でリフレッシュされます。頻繁に多くのウィンドウをリフレッシュすると、パフォーマンスが低下する可能性があるので注意してください。
タブの配置
Defragmenter のタブは、必要に応じて配置を変更したり、分離させたりすることができます。タブを移動させるには、タブのラベル部分を希望の移動先までドラッグ アンド ドロップします。Defragmenter の初期設定で、[ウィンドウ レイアウトを保存]オプションを選択した場合は、変更したタブの配置が維持されます。
Defragmenter のタスク
ここでは、Defragmenter GUI におけるざまなタスク向け機能を使用する手順を提供します。
自動リフレッシュ レートは[ウォッチ リスト]タブの統計情報に適用されます。それ以外のタブ一覧をリフレッシュするには、各タブで[更新]アイコンをクリックするか右クリックで[更新]を選択し、手動で行います。
1
ファイル]>[自動リフレッシュ レートの設定]の順にクリックするか、または[自動リフレッシュ レートを設定します]アイコン をクリックして[リフレッシュ レートの設定]ダイアログ ボックスを開きます。
2
3
OK]をクリックします。
[ウォッチ リスト]タブへのファイルやテーブルの追加は、次のようにさまざまな方法で行うことができます。
[ウォッチ リスト]タブへ追加される項目は、既に追加されている項目の一覧の最後部に表示されます。
分析では統計情報を報告します。これにより、最適化する必要がある項目を決定できます。
1
2
[ウォッチ リスト]タブで、右上にある 分析)アイコンをクリックします。
選択した項目を右クリックし、[ファイルの分析]をクリックします。
[ウォッチ リスト]タブでは、対象項目の各列を更新することで分析結果を報告します。最初に選択された項目の場合、[詳細]タブにはファイルを最適化するために必要な空きディスク容量など、その項目の詳細な状態が表示されます。
1
2
[ウォッチ リスト]タブで、右上にある 最適化)アイコンをクリックします。
選択した項目を右クリックし、[ファイルの最適化]をクリックします。
[ウォッチ リスト]タブでは、対象項目の各列を更新することで最適化の結果を報告します。1 つの項目を選択していた場合は、下にある[詳細]タブにその項目の詳細な状態が表示されます。複数の項目を選択していた場合は、最初に選択した項目についての状態が表示されます。
分析または最適化の実行中に、[ウォッチ リスト]内のファイルを選択し、右側にある[最適化の取り消し]アイコン をクリックします。表示される確認のダイアログで、[はい]をクリックします。Defragmenter は[はい]がクリックされるまで操作を続けます。
もう 1 つの方法として、左側にある[すべての最適化の取り消し]アイコン をクリックすることもできます。このアイコンでは、すべての分析および最適化の活動を停止でき、右側のアイコンでは、ウォッチ リストにある、分析または最適化が行われている個々のファイルについて活動を停止できます。
最適化の取り消し後、[ウォッチ リスト]タブ内の項目のうち、状態が "分析:完了" または "最適化:完了" で新しい統計情報が表示されるものもあれば、"分析:キャンセル" または "最適化:キャンセル" で空の統計情報が表示されるものもあるかもしれません。最適化を取り消した項目の場合、[詳細]タブでは取り消されるまでの所要時間が表示されます。
取り消しが成功したということは、分析が停止したか、ファイルまたはテーブルの断片化が変わっていないことを意味します。
メモ: すべての操作は、コマンド プロンプトで開始したものであっても、Defragmenter ウィンドウから取り消すことができ、その逆も同様です。
1
2
[ウォッチ リスト]タブで、右上にある ファイルの削除)アイコンをクリックします。
選択した項目を右クリックし、[ファイルの削除]アイコンをクリックします。
[ウォッチ リスト]タブの各列の表示/非表示を設定することができます。
1
2
デフォルトでは、すべての列が選択されています。必要に応じて選択を変更し[OK]をクリックするか、あるいは[キャンセル]をクリックします。
[クリックして詳細を非表示にする]アイコン をクリックすると、[詳細]タブの表示/非表示を切り替えることができます。
Defragmenter のコマンド ライン インターフェイス
CLI ユーティリティの dbdefrag では、ウォッチ リストがないことを除き、GUI バージョンと同じ機能を提供します。どちらのインターフェイスからでも最適化の開始、状況の確認、または取り消しが可能です。
次の表では、コマンド ライン オプションについて説明します。
dbdefrag ファイル
dbdefrag -cancel ファイル
メモ:すべての操作は、Defragmenter GUI ウィンドウで開始したものであっても、Defragmenter のコマンド プロンプトから取り消すことができ、その逆も同様です。
dbdefrag -status ファイル
開始: yyyy-mm-dd hh:mm:ss
終了: yyyy-mm-dd hh:mm:ss
所要時間: nh:nnm:nns
n/n 個のレコードを処理しました(n%)
n/n 個のキーを処理しました(n%)
所要時間: nh:nnm:nns
dbdefrag -analyze ファイル
dbdefrag の使用
次の例では、サイズが大きい .mkd ファイルで dbdefrag を使用する場合の一連の手順を示します。
1
C:\ProgramData\Actian\PSQL\Examples>dbdefrag -analyze mybtrievefile.mkd
     断片化: 9%
     未使用: 4%
   順序不同: 100%
ファイル サイズ: 713 MB
2
C:\ProgramData\Actian\PSQL\Examples>dbdefrag mybtrievefile.mkd
1125 / 1195242 個のレコードを処理しました (0%)
87021 / 1195242 個のレコードを処理しました (7%)
170910 / 1195242 個のレコードを処理しました (14%)
255393 / 1195242 個のレコードを処理しました (21%)
339805 / 1195242 個のレコードを処理しました (28%)
404202 / 1195242 個のレコードを処理しました (33%)
487928 / 1195242 個のレコードを処理しました (40%)
572585 / 1195242 個のレコードを処理しました (47%)
655802 / 1195242 個のレコードを処理しました (54%)
716472 / 1195242 個のレコードを処理しました (59%)
800406 / 1195242 個のレコードを処理しました (66%)
883729 / 1195242 個のレコードを処理しました (73%)
947475 / 1195242 個のレコードを処理しました (79%)
1032061 / 1195242 個のレコードを処理しました (86%)
1116015 / 1195242 個のレコードを処理しました (93%)
1185831 / 1195242 個のレコードを処理しました (99%)
1195242 / 1195242 個のレコードを処理しました (100%)
1 / 2 個のキーを処理しました (50%)
2 / 2 個のキーを処理しました (100%)
最適化は完了しました。
所要時間: 0h:24m:57s
3
C:\ProgramData\Actian\PSQL\Examples>dbdefrag -status mybtrievefile.mkd
最適化の状態: 進行中
1053373 / 1195242 個のレコードを処理しました (88%)
0 / 2 個のキーを処理しました (0%)
4
C:\ProgramData\Actian\PSQL\Examples>dbdefrag -status mybtrievefile.mkd
    状態: 完了
    開始: 2014-08-08 11:08:28
    終了: 2014-08-08 11:33:25
所要時間: 0h:24m:57s
5
C:\ProgramData\Actian\PSQL\Examples>dbdefrag -analyze mybtrievefile.mkd
     断片化: 0%
     未使用: 0%
   順序不同: 27%
ファイル サイズ: 682 MB
パフォーマンス カウンターの監視
PSQL Server の Windows 版では Windows パフォーマンス モニターで使用するパフォーマンス カウンターを提供します。(PSQL のパフォーマンス カウンターがサポートされるのは、Windows Vista 以上の Windows オペレーティング システムのみです。)パフォーマンス カウンターはデータベース エンジンの状態や動作を測定します。これによりアプリケーションのパフォーマンスを分析することができます。Windows パフォーマンス モニターは、指定の時間間隔でパフォーマンス カウンターの現在の値を要求します。
PSQL は、パフォーマンス モニターで表示するためだけにデータを提供しており、カウンターのプロパティは変更できません。パフォーマンス モニターは以下のアイテムを制御します。
データの表示形式。折れ線グラフ(デフォルト)、ヒストグラムおよびテキスト レポートの 3 種類の形式で表示されます。
表示フィールド。[最新]、[平均]、[最小]および[最大]というラベルが付けられています。
値の表示用のスケール。PSQL は各カウンターに対してデフォルトのスケールを提供します。パフォーマンス モニターを使用すれば、個々のカウンターのスケールを変更することができます。カウンターのスケールを変更するにはを参照してください。
カウンターの値は、呼び出し元を問わず、データベース エンジンへのすべての呼び出しを反映します。つまり、MicroKernel エンジン、リレーショナル エンジン、ネイティブな Btrieve アプリケーション、ユーティリティなど、すべてがカウンターの値の一因となります。カウンターの値はすべてのファイルを対象に収集されます。ファイルごとのカウンターは現在サポートされていません。
パフォーマンス カウンターの使用は、主にアプリケーション開発者およびその他の技術スタッフ向けの高度な機能です。Windows パフォーマンス モニターおよび一般的なカウンターの使用の詳細については、Microsoft の関連ドキュメントを参照してください。
インストール時の登録
デフォルトで、PSQL のインストールでは PSQL パフォーマンス カウンターをパフォーマンス モニターに登録します。このカウンターはインストール完了後に使用できるようになります。
お客様のニーズへの対応のため、本章で説明されていない PSQL コレクター セットまたはカウンターを追加インストールすることになる可能性もあります。そのような場合は、Windows パフォーマンス モニターで提供されるコレクター セットまたはカウンターの説明を参照してください。カウンター セットまたは個別のカウンターをモニターへ追加するを参照してください。
データ コレクター セット
データ コレクター セットは、複数のカウンターを 1 つのコンポーネントにまとめています。このコンポーネントを使用してパフォーマンスを再確認したり記録したりすることができます。PSQL では以下のデータ コレクター セットを提供します。
PSQL MicroKernel Btrieve Operations
これらのカウンターは、Btrieve API に関するクライアント アプリケーションの動作の特徴を示すために役立ちます。カウンターは、指定した時点にデータベース エンジンで処理されたオペレーションの種類を報告します。
Btrieve API Guide』のBtrieve API オペレーションも参照してください。
 
PSQL MicroKernel Cache
データベース エンジンは 2 つのレベルのメモリ キャッシュ システムを使用してデータ操作のパフォーマンスを向上させます。2 つのキャッシュは「L1(レベル 1)キャッシュ」と「L2(レベル 2)キャッシュ」と呼ばれます。
ユーザーの要求に応じエンジンがディスクからページを読み取る頻度が高くなるほど、パフォーマンスは低下します。これらのカウンターを使用すると、データベース エンジンによるディスク読み取りの回避状況をまとめて表示し、キャッシュ サイズの設定に対してなんらかの変更が必要かどうかを判断することができます。
すべてのデータが L1 キャッシュに格納された場合は最高のパフォーマンスが得られます。ただし、データ ファイルのサイズによっては、L1 キャッシュにすべてのデータ ページを保持できないこともあります。このため、データベース エンジンは第 2 レベルのキャッシュ(L2 キャッシュ)も使用します。L2 キャッシュのページは圧縮形式で格納されるため、より多くのページをメモリに入れることができます。そのため、L1 キャッシュよりもパフォーマンスは低下しますが、データベース エンジンがディスクからページを読み取る状況と比べればパフォーマンスは高くなります。
データベースのメモリ キャッシュの理想的なサイズを計算するにはも参照してください。
 
L2 キャッシュは MicroKernel の最大メモリ使用量用に設定される要素の 1 つです。その設定は、総物理メモリに対してデータベース エンジンが消費できるメモリの割合を指定します。これには、データベース エンジンによる、L1 キャッシュ、L2 キャッシュおよびその他すべてのメモリの使用量が含まれます。
MicroKernel の最大メモリ使用量の設定が 0 以外の場合、L2 キャッシュのサイズはその設定によるメモリ制限内に収まります。L2 キャッシュはシステムのメモリ消費を監視し、必要に応じて自身のサイズを変更します。L2 キャッシュによって使用されるメモリは、オペレーティング システムによってスワップ アウトされることもあります。
PSQL MicroKernel I/O
このセットのカウンターは、データベース エンジンによる、物理記憶域へのデータの読み取りおよび書き込み状況を把握するのに役立ちます。カウンターによって報告されるページとはデータ ファイル ページです。これらのカウンターでは、アーカイブ ログまたはトランザクション ログ向けに使用されるファイルのページ用のデータは報告しません。
PSQL Programmer's Guide』のページも参照してください。
PSQL MicroKernel Locks and Waits
クライアントの要求は、リソースが使用可能になるのを待つため遅延することがあります。これらのカウンターを使用すれば、リソースが使用可能になるまでクライアント要求を待つ必要があるデータベース リソースのタイプを特定することができます。同様に、これらのカウンターでは複数のクライアントがリソースへアクセスしたときのデータベース エンジンの動作を観察することができます。値がクライアント数に近いまたは等しい場合は、同じリソースに対して競合している可能性があることを示しています。これらの競合を低減するための是正措置を行えば、反応性を改善することができます。
Waits on Page Buffers および Waits on Page Reads カウンターはグローバル リソースを待機します。その他のカウンターはすべて複数のクライアントに適用しますが、各クライアントはそれぞれ異なるリソースを待機している場合があります。
PSQL Programmer's Guide』のデータ整合性および複数のクライアントのサポートを参照してください。
 
Waits on Active Writer Lock カウンターも参照してください。
Waits on Active Reader Lock カウンターも参照してください。
PSQL MicroKernel Transactions
これらのカウンターは、トランザクションに関するクライアント アプリケーションの動作を理解するために役立ちます。たとえば、変更が多く処理に長時間かかる少数のトランザクションと、短時間で処理が完了する多くのトランザクションとでは動作が異なります。
Btrieve API Guide』の Begin Transaction(19 または 1019)End Transaction(20)、および Abort Transaction(21)、また『PSQL Programmer's Guide』の MicroKernel エンジンの基礎も参照してください。
 
データベース エンジンは、システム トランザクション中に変更をデータ ファイルへ書き込みます。システム トランザクションが発生する頻度は、起動時間制限およびオペレーション バンドル制限という 2 つのサーバー データの整合性設定プロパティによって決められます。また、L1 キャッシュの空き領域が少ない場合には、サーバーが自動的に頻度を調整します。
PSQL ページ サーバーの活動状況
このセットのカウンターは、ページ サーバーに関する統計情報を提供します。
PSQL キャッシュ エンジンの活動状況
このセットのカウンターは、PSQL キャッシュ エンジンに関する統計情報を提供します。
Windows パフォーマンス モニターの使用
このトピックでは、Windows パフォーマンス モニターの基本的な使用手順について説明し、PSQL パフォーマンス カウンターを使用できるようにします。Windows パフォーマンス モニターの使用に関する詳細については、Microsoft のドキュメントを参照してください。
以下に示す手順は、PSQL のインストールによって PSQL パフォーマンス カウンターが Windows パフォーマンス モニターに登録されていることを前提としています。
1
Windows パフォーマンス モニターを起動します。このユーティリティの起動手順はオペレーティング システムによって異なりますが、一般的には[コントロール パネル]>[管理ツール]から起動することができます。また、[ファイル名を指定して実行]ウィンドウ([スタート]>[ファイル名を指定して実行]を選択)で、「perfmon」と入力し[OK]をクリックして起動することもできます。
2
3
1
カウンターの説明を見るには、[説明を表示する]オプションを選択してください。
2
追加]をクリックしてから[OK]をクリックします。
1
作業対象のカウンターを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。
2
同じグラフ上に 2 つ以上のカウンターを表示する場合に、それらカウンターの出力数値の差が非常に大きい場合は、適切に表示されるようスケールを調整する必要があるかもしれません。データがグラフ化される前に、カウンターの出力値にスケール値を掛けます。たとえば、1 番目のカウンターの出力値が 53 と 99、2 番目のカウンターの出力値が 578 と 784 であるとします。1 番目のカウンターのスケールに 10 を設定することで、530 および 990 と出力されるようにするこができます。これにより、両カウンターのデータをより同等(530、990、578 および 784)に見ることができます。
3
OK]をクリックします。
[スケール]フィールドの値は、元の値(この例では "1")から新しい値(この例では "10")に変更されています。
4
[グラフ]タブで、[垂直スケール]セクションの[最大]および[最小]フィールドに必要な値を設定します。
グラフ化される対象が非常に小さい(または非常に大きい)場合は垂直スケールを変更することができるので、グラフが見やすくなります。たとえば、カウンターの出力値が常に 20 未満の場合は、垂直スケールの最大を 20、最小を 0 に変更することができます。
5
OK]をクリックします。
ライセンスの使用状況の監視
PSQL 製品では、エディションに応じて異なるライセンス モデルを使用します。PSQL Server および Workgroup は同時ユーザー カウント ライセンスに基づいてライセンスされます。PSQL Vx Server は容量ベース ライセンスに基づいてライセンスされます。
ライセンスの使用状況に関する監視の大部分が、ユーザー数、セッション数、または使用中データを対象とします。たとえば、これらの現在の値を調べる、現在の値を増やす、または必要な容量をさらに調べることができます。
ライセンスの使用状況の監視に使用する 4 つの主要なユーティリティは、Monitor(リソース使用状況の監視を参照)、Capacity Usage ビューアーLicense Administrator、および Notification Viewer です。
Capacity Usage ビューアー
PCC では、すべてのデータベース エンジンの同時セッション数とデータ使用量を監視する Capacity Usage ビューアーを提供します。このビューアーは特に、PSQL Server から PSQL Vx Server への移行を検討する際に役立ちます。なぜなら、これら 2 つのエディションにはライセンス方法に違いがあるからです。
Capacity Usage ビューアーには 2 つのグラフが含まれています。1 つは同時セッション数を表し、もう 1 つはデータの使用量を表します。各グラフには使用量のレベル バーというグラフを横断する横線を表示させることができます。これは業務上の正常とする使用量と異常とする使用量を判断するのに役立ちます。 Capacity Usage ビューアーは使用量のピークに関する統計情報も表示します。
このグラフは毎日記録されるピーク値を使用します。エンジンが使用されない日については、ゼロの値が使用されます。 グラフの生成には最低 2 日間のデータが必要です。 そのデータがなければ、Capacity Usage ビューアーはエラー メッセージを表示します。
ここでは、以下の項目について説明します。
PCC の PSQL エクスプローラーで、検査対象のエンジンを右クリックし、[Capacity Usage ビューアー]を選択します。
Capacity Usage ビューアーの GUI
次の図は Capacity Usage ビューアーを表しています。図の下の表は各機能の説明です。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
図 6 Capacity Usage ビューアーのユーザー インターフェイス
 
分析をさらに行うためにデータを保存しておくことが有用と思われた場合、そのデータを .CSV ファイルへエクスポートできます。[エクスポート]ボタンをクリックすると[フォルダーの参照]ダイアログを開きます。ここでデータを保存する場所を選択することができます。
図 7 統計情報インジケーター
 
グラフを拡大または縮小して期間を選択することもできます。グラフを拡大または縮小した場合、[期間]フィールドには、選択した期間として "カスタム" が表示されます。
セッション使用量グラフに表示される期間中に発生した最大同時セッション数を表示します。
データ使用量グラフに表示される期間中、一度に使用された最大データ量(GB 単位)を表示します。
セッション使用量グラフで、使用量のレベル バーを置く位置に対応する値を設定します。
データ使用量グラフで、使用量のレベル バーを置く位置に対応する値を設定します。
拡大
期間]プルダウン メニューで提供されている期間の選択肢以外の期間について確認する必要がある場合は、グラフのセグメントを選択して拡大することができます。2 つのグラフの一方を拡大すると、もう一方のグラフも同時に拡大されます。2 つのグラフは常に同じ期間が設定されます。
1
2
 
3
4
5
License Administrator
License Administrator はライセンスのキーの管理に使用するユーティリティです。これについては、『PSQL User's Guide』のライセンス管理で詳しく説明しています。次の表では、このユーティリティで実施できる一般的な管理作業について簡単に説明し、関連情報の参照先として『PSQL User's Guide』へのリンクも提供しています。
 
データベース アクセスの監視
Actian Corporation では、Audit for PSQL という、PSQL に付属する、データベース レベルでのアクセスを監視するための製品を提供しています。Audit for PSQL を使用すると、次のような監査目的のために、ミッション クリティカルなデータへの変更を監視することができます。
Audit for PSQL は詳細な監査証跡を提供するほか、クエリおよび警告機能を提供します。
製品の詳細については、Audit for PSQL に付属する『Audit for PSQL User’s Guide』を参照してください。このガイドはエージーテック Web サイトでも提供しています。
メッセージ ログの見直し
PSQL ではメッセージ用のさまざまなログ リポジトリを提供して、トラブルシューティングを支援します。ログは大きく分けて 2 つのカテゴリに分類されます。
すべてのメッセージ:これらのメッセージにはステータス、エラー、警告および情報メッセージが含まれます。これらは、ライセンス管理コンポーネントを含め、あらゆる PSQL コンポーネントから発生します。
ライセンス メッセージ:これらのメッセージは、ライセンスに関する問題を警告し、そのトラブルシューティング情報を提供します。これらはライセンス管理コンポーネントから発生します。
次の表にログ リポジトリの概要を示します。
ライセンス メッセージ
ログ リポジトリのいくつかはライセンス メッセージに重点を置いています。キーが無効と判断された場合、そのキーの状態は「アクティブ」から「検証失敗」に変わります。この状態でも一定の期間内はデータベース エンジンが正常に機能するので、検証失敗を修正するための時間は十分にあります。
その修正猶予期間が終わるまでにエラーが修正されないと、キーの状態は再び無効になります。キーが無効になると、データベース エンジンはデータ ファイルにアクセスできなくなります。
検証失敗への対応を適時に行う必要があるため、キーの状態の変更はできるだけ早く通知されるようになっています。たとえば、1 つのメッセージがすべてのメッセージ リポジトリに記録されます。リポジトリの中で最もわかりやすいのは PSQL Notification Viewer です。(License Administrator でもキーの状態が表示されます。このため、いつでも検証動作を実行して状態を確認することができます。『PSQL User's Guide』のライセンス管理を参照してください。)
キーの状態の変更
次の表では、キーの状態の変更に応じて返されるメッセージのタイプについて説明します。
期限切れ状態(一時キーの場合のみ適用)、または非アクティブ状態(前バージョンの PSQL で登録されたままのキーに適用)となっているキーに関するメッセージは記録されないので注意してください。
ログ記録の頻度
次の表は、ライセンス メッセージが記録される頻度を特定の動作別に示しています。
52 で示したキーの変更状況
PSQL User's Guide』の認証残り回数を表示するには、『Distributed Tuning Interface Guide』の PvValidateLicenses()、および『Distributed Tuning Objects Guide』の ValidateLicenses メソッド を参照してください。
1メッセージ ログは一方向の階層に従って記録されます。Notification Viewer へ記録されるライセンス メッセージはオペレーティング システムのイベント ログへ、さらに PSQL イベント ログへと記録されます。オペレーティング システムのイベント ログに記録されるライセンス メッセージは、PSQL イベント ログにも記録されます。
Notification Viewer
Notification Viewer は、ライセンス コンポーネントによって記録されるメッセージを表示するアプリケーション ユーティリティです。このユーティリティは、注目すべきライセンス メッセージ(表 53 を参照)をわかりやすく通知することを目的としています。
Notification Viewer は、デフォルトで PSQL Server(Windows、Linux、および OS X の 32 ビットおよび 64 ビット版)および PSQL Workgroup のインストール時に一緒にインストールされます。また、Windows プラットフォームではデフォルトで、Windows を再起動すると Notification Viewer も再起動します。
Windows プラットフォームの場合、この実行可能ファイルの名前は notifyviewer.exe です。このユーティリティはユーザーに対し、単独で実行するインスタンスを提供します。Notification Viewer が既に実行されている状態で新たに Notification Viewer を起動しようとすると、実行済みの GUI が画面の最前面に表示されます。
Linux、OS X、および Raspbian ディストリビューションの場合、このユーティリティは notifyviewer という名前のシェル スクリプトです。このシェル スクリプトは実行するたびに、新たな Notification Viewer インストタンスを起動します。オペレーティング システムを再起動した場合は、Notification Viewer を手動で再起動する必要があります。再起動時、このシェル スクリプトは自動的には実行されません。
コマンド ライン オプション
次のコマンド ライン オプションを使用すると、このユーティリティの実行方法を指定できます。
Notification Viewer では、システム トレイ アイコンとグラフィカル ユーザー インターフェイス(GUI)の 2 つのインターフェイスを提供します。
システム トレイ アイコン インターフェイス
Windows のデフォルトでは、Notification Viewer は GUI を表示しないで起動し、システム トレイ アイコンを表示します。Linux および OS X の場合、Notification Viewer は GUI として起動し、そのディストリビューションがシステム トレイをサポートしている場合は、システム トレイ アイコンを表示します。ユーティリティが実行されると、ライセンス メッセージの監視を開始します。
Notification Viewer が未読のメッセージを検出すると、トレイ アイコンは未読メッセージを示す表示に変わります。トレイ アイコンを参照してください。
Notification Viewer は 2 種類のツールヒントも表示します。ツールヒントをマウスでポイントすると、重要な未読メッセージがある場合はそのメッセージ数、未読メッセージの総数が表示されます。メッセージがすべて既読の場合はユーティリティの名前が表示されます。通知する必要があるメッセージを Notification Viewer が検出した場合は、バルーン形式のツールヒントが表示されます。Windows の場合、このツールヒントは直接閉じるか、キーボードまたはマウス操作を行わない限り表示され続けます。Linux および OS X の場合、このツール ヒント上をクリックして閉じる必要があります。
ポップアップ メニュー
トレイ アイコンのポップアップ メニューには、[PSQL Notification Viewer を開く](GUI を開く)および[終了](ユーティリティを終了する)という 2 つの項目があります。このメニューはトレイ アイコンを右クリックすると表示されます。
トレイ アイコン
次の表ではトレイ アイコンの意味を説明します。
グラフィカル ユーザー インターフェイス
トレイ アイコンをダブルクリックするか、トレイ アイコンを右クリックして[PSQL Notification Viewer を開く]をクリックすると Notification Viewer GUI を開くことができます。Linux および OS X のデフォルトでは、Notification Viewer は GUI として起動し、システム トレイ アイコンを表示します。起動動作を変更する場合は、notifyviewer シェル スクリプトに -tray オプションを渡します。Linux または OS X ディストリビューションがシステム トレイをサポートしていない場合、Notification Viewer は GUI を表示し、システム トレイ アイコンは表示しません。その場合は、シェル スクリプトを実行して Notification Viewer を起動してください。
この GUI が表示されると、未読メッセージが直ちに GUI へ追加されます。さらに、トレイ アイコンにツールヒントが表示され、アイコンは未読メッセージを示す表示に変わります。
PSQL は、通知ファイルにある記録の既読または未読状態をユーザーごとに監視します。つまり、GUI を表示している各ユーザーからはすべてのメッセージが見えますが、メッセージの既読または未読状態はユーザーごと異なるということです。
オペレーティング システムでシステム トレイがサポートされない場合は、Notification Viewer に対して Close コマンドを実行することでこのユーティリティは終了します。システム トレイがサポートされる場合は、画面を閉じることで GUI が非表示になり、ユーティリティが実行中であることを示すトレイ アイコンが表示されます。
ツールバーとパネル
8 で示すように、Notification Viewer GUI にはツールバーと 2 つのメイン パネルがあります。
図 8 Notification Viewer の GUI
 
オペレーティング システムのイベント ログ
PSQL のライセンス管理コンポーネントは、Windows プラットフォーム上でオペレーティング システムのイベント ログにメッセージを書き込みます。Linux、OS X、および Raspbian ディストリビューションの場合、PSQL の全コンポーネントがオペレーティング システムのイベント ログへメッセージを書き込みます。
Windows プラットフォームのイベント ログ
Windows オペレーティング システムでは、「アプリケーション」、「セキュリティ」、または「システム」として分類されるイベントの記録方法を提供しています。PSQL は Windows のアプリケーション イベント ログにのみライセンス メッセージを記録します。このメッセージは pvsw.log に書き込まれるライセンス メッセージのサブセットです。
ライセンス メッセージは「エラー」または「警告」として分類され記録されます。これには、キーの状態の変更に起因するメッセージのほか、警告、エラー メッセージが含まれます(表 53 を参照)。さらに、表 52 で挙げているような特定の情報メッセージも記録されます。
イベント ログの表示
Windows オペレーティング システムでは、イベント ログを表示および操作するための「イベント ビューアー」という GUI を提供しています。このユーティリティは、Windows の PC 設定またはコントロール パネルから、あるいはコマンド インターフェイスで eventvwr.msc コマンドを実行してアクセスすることができます。
PSQL は 1 つのイベントに対し以下の内容を表示します。
さらに、[キーワード]列に "クラシック"、[ログ]列に "アプリケーション" を表示します。イベント ビューアーではさらに列が表示できるようになっていますが、PSQL はそれらに対するデータを提供しません。
Linux、OS X および Raspbian ディストリビューションのイベント ログ
Linux、OS X、および Raspbian ディストリビューションの場合は、PSQL の全コンポーネントが標準ログ システムの syslog にメッセージを書き込みます。syslog はデフォルトで、Linux と Raspbian では /var/log/messages に、OS X では /var/log/system.log に書き込みます。SQL 接続マネージャーに限り、任意でメッセージを event.log ファイルに記録することもできます。
event.log ファイルと bti.ini
bti.ini は、Lnux 、OS X、および Raspbian ディストリビューションで使用される PSQL 設定ファイルです。デフォルトでは、このファイルは /usr/local/psql/etc にあります。
このファイルを使用すると、SQL 接続マネージャー用の構成を行うことができます(INI ファイルの[SQLManager]セクション)。設定の 1 つである LogEvent は、イベント ログ ファイル(event.log)に記録するイベント メッセージのタイプを決定します。デフォルトでは、event.log は /usr/local/psql/bin にあります。
LogEvent=msg_type
msg_type には以下の値のいずれかを指定します(デフォルトは 1 です)。この値はイベント ログ(event.log)に記録するメッセージのタイプを示します。
PSQL イベント ログ(pvsw.log)
Windows プラットフォームの場合、PSQL の全コンポーネントが PSQL のイベント ログへステータス、エラー、警告および情報メッセージを書き込みます。Linux、OS X、および Raspbian ディストリビューションの場合、PSQL は専用のイベント ログを使用しません。その代り、PSQL の全コンポーネントが標準ログ システムの syslog にメッセージを書き込みます。Linux、OS X および Raspbian ディストリビューションのイベント ログを参照してください。
PSQL のイベント ログには pvsw.log という名前が付けられています。デフォルトで、このログは<アプリケーション データ ディレクトリ\psql\logs ディレクトリにあります。Windows プラットフォームでは PSQL の全コンポーネントがこのログ ファイルに書き込みます。PSQL データベース エンジンを使用した複数のアプリケーションが同じマシン上で動作している場合、これらのアプリケーションは pvsw.log を共有します。
pvsw.log のフィールド
pvsw.log の内容は、次の表 54 で説明されている形式のテキスト メッセージで構成されます。
yyyy/mm/dd/ 形式で表される自動日付スタンプ。
hh:mm:ss 形式で表される自動時刻スタンプ。これらの表示形式は地域の設定に従います。
エントリの後に、標準の 16 進形式のバイナリ データが続くことがあります。バイナリ データの長さには、制限がありません。
pvsw.log のエントリ例
以下は、pvsw.log に含まれるデータのタイプの例です。
メッセージの電子メール通知を受け取る
PSQL にはイベント メッセージの電子メール通知が含まれていません。そのような機能を提供するベンダーの製品が簡単に入手できるからです。このセクションでは、それらの製品のいくつかについて確認していきます。また、PSQL ライセンスおよび製品キーに関するイベントを監視するイベント ログの内容についても説明します。
監視されるイベントの電子メール通知を提供する製品
次の表は、オペレーティング システムのイベント ログに含まれるイベントの電子メール通知を提供できる製品の一部を挙げています。製品はアルファベット順に並んでいます。弊社では、特定の製品について推奨することはしません。一覧に記載されている製品は、ほかのベンダーから提供されるものであるため、製品とそれに関する解説がここで述べたものと異なることがあります。
通常、そのような製品は、エージェントをインストールする、WMI(Windows Management Instrumentation)のようなリモート アクセス メカニズム、あるいはセキュア シェル(SSH)を有効にする必要があります。
ライセンスのイベント メッセージを監視するイベント ログの内容
55 で挙げた製品はすべて、オペレーティング システムのイベント ログの内容を識別することができます。識別方法は、Windows プラットフォームと、Linux、OS X、および Raspbian ディストリビューションで異なります。ここでは、各製品の具体的な監視方法について説明しません。詳細については、ベンダーのドキュメントを参照してください。
Windows プラットフォーム
次に表では、オペレーティング システムのイベント ログで、PSQL ライセンスのプロパティを示しています。監視する製品の設定で、それらのプロパティの値に基づいて電子メール通知が送信されるようにします。
PSQL ライセンスに関するイベント メッセージのうち、警告またはエラーのメッセージについて電子メール通知を受け取りたいとします。製品を次のような条件で監視するよう設定します。
Linux、OS X および Raspbian ディストリビューション
Linux、OS X および Raspbian の syslog には、Windows オペレーティング システムのイベント ログと同じプロパティは含まれていません。syslog 内のイベントと文字列を特定するよう通知製品を設定する必要があります。イベントと文字列の比較に基づいて、製品は電子メール通知など、希望の動作を開始することができます。
PSQL データベース エンジンによって syslog に書き込まれるすべてのメッセージ(ライセンス関連かどうかに関わらずすべてのメッセージ)には mkded という文字列が含まれています。次の一覧には、syslog で PSQL ライセンスのみに該当する文字列をいくつか示しています。syslog を監視する方法の 1 つは、mkded と以下の文字列の 1 つを含む内容に基づいて文字列比較を設定することです。