Btrieve オペレーションのテスト
Function Executor ユーティリティで Btrieve オペレーションを実行する方法
この章では、以下の項目について説明します。
Function Executor の概念
ここでは、以下の項目について説明します。
概要
Function Executor は Windows 上で動作します。この対話型ユーティリティを使用すると、Btrieve オペレーションがどのように動作するかを確認することができます。Btrieve オペレーションは、MicroKernel エンジン オペレーションと同じです。
また、Btrieve オペレーションを一度に 1 つずつ実行できるため、アプリケーション開発者は Function Executor を使って、Btrieve アプリケーションのオペレーションをシミュレートすることができます。このシミュレーションは、アプリケーションの残りの部分のデータベース呼び出しから分離しているので、プログラムのテストおよびデバッグに役立ちます。
Function Executor は、本来アプリケーション開発者向けのツールです。この章では、Btrieve オペレーションの基礎知識があることを前提に説明を進めます。Btrieve オペレーションの詳細については、開発者リファレンスの『Btrieve API Guide』を参照してください。
Function Executor でできること
Function Executor の機能
Function Executor の機能は以下のとおりです。
エディター ステータス バー
ステータス バーには以下の要素があります。
統計情報
ファイル統計情報]アイコンをクリックすると、現在開いているファイルについての統計情報を一覧表示したダイアログ ボックスが表示されます。これらの統計情報をテキスト ファイルに出力したり、BUTIL -CREATE で使用できるディスクリプション ファイルに保存したりすることができます。また、同じ特性を持つ空のファイルを新規作成することもできます。
 
Get および GetExt
Get]メニューから、テーブル内にある先頭レコード、次レコード、前レコード、末尾レコードを取得することができます。[GetExt]メニューには、[Goto Percent(パーセンテージによるレコードの取得)]、[Get Position(物理位置の取得)]、[Find Percent(レコード位置のパーセンテージを取得)]の各コマンドがあります。
Get]コマンドと[GetExt]コマンドは、メニュー バーとツールバーから使用できます。ツールバーには、[Step](物理的)と[Get](論理的)があり、ファイルの自然の順序で(物理的)、または特定の順序で(論理的)移動できます。
Goto Percent(パーセンテージによるレコードの取得)]では、ファイルの物理レイアウト内での特定の地点に移動するか、あるいはそのファイル内に定義されているキーを定めて、任意のキー パスをたどっていくかどうかの選択ができます。[ロック]グループ ボックスのオプション ボタンを使用して、ロック バイアスを設定することもできます。
 
Find Percent(レコード位置のパーセンテージを取得)]は、[Goto Percent(パーセンテージによるレコードの取得)]の逆です。ファイル内を論理的に移動しているか、物理的に移動しているかによって、データ内での位置を示します。
 
 
トランザクション ツールバー
トランザクション ツールバーを使用すると、トランザクションの開始、終了、中止を行うことができます。Transaction API のすべてをこのツールバーで設定することができ、オペレーションはすぐに実行されます。トランザクションのステータスは、そのクライアント ID 用に開いているすべてのファイルに影響するため、メイン ウィンドウのステータス バーにも表示されます。
ログイン ダイアログ
ログイン ダイアログ ボックスを使用すると、GUI インターフェイスを介して Btrieve ログイン操作を実行することができます。詳細については、データベース セキュリティとその設定に関するトピックを参照してください。
履歴ログ
Function Executor ユーティリティを使用してオペレーションを実行すると、これらは履歴ログに記録されます。このログを使用して、ログに含まれるオペレーションを実行したり、履歴をファイルとして保存し後で再読み込みして同じ手順を行うことができます。
履歴ログの詳細については以下のトピックを参照してください。
任意のデータ型での表示
ファイルが開いているとき、バッファー内の任意の場所を右クリックし、[表示形式]をクリックします。ダイアログ ボックスが表示され、選択したバッファー位置のバイト数を任意のデータ型で表示できます。
 
56 に Function Executor で使用できるコントロールを示します。
Function Executor の自動モード
開いているファイルごとに(アプリケーション ウィンドウを参照)Btrieve オペレーションを実行する際に Function Executor を使用するかどうかを選択することができます。Function Executor を使用する方法としない方法で設定を変更する必要はありません。自動モードと手動モードのどちらを使用するかは、どの GUI コントロールを使用するかによって決まります。
図 9 自動モードと手動モードのコントロール
メモ: メニュー(アプリケーション ウィンドウを参照)での選択も自動モードの一部として行われます。
自動モード領域のボタンをクリックすると、ユーティリティは以下のような支援を行います。
詳細情報を入手するには
Function Executor はプログラム開発者にとって有益なツールですが、Btrieve の実際的な基礎知識があることを前提にしています。このユーティリティのすべての機能を理解するには、以下のトピックを参照してください。
PSQL Programmer's Guide』の「MicroKernel エンジンの基礎」
Btrieve API Guide
Function Executor のグラフィカル ユーザー インターフェイス
このトピックでは、Function Executor のグラフィカル ユーザー インターフェイス(GUI)のオブジェクトについて説明します。
アプリケーション ウィンドウ
下の表は次の図のウィンドウ コンポーネントの説明です。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
メイン ウィンドウ
すべての開いているファイルについて、メイン ウィンドウが表示されます。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
現在のオペレーション コードとそのバイアス(ある場合)を示します。デフォルト設定は、0 です。Btrieve オペレーション コードに精通している場合は、目的のコードを入力することができます。慣れていなければ、[リスト]ボックスを使用してオペレーションを指定します。このコントロールは、オペレーション コードパラメーターに対応するものです。
Btrieve オペレーションとそのコードをリストします。デフォルトは Open(0)です。実行するオペレーションの頭文字を入力すれば、リスト内ですぐに移動ができます。
これらのステータス コードやメッセージについての詳細は、『Status Codes and Messages』マニュアルを参照してください。
ログインおよびログアウト
ログイン ダイアログ ボックスとログアウト ダイアログ ボックスでは、データベース エンジンに対する Btrieve のログインおよびログアウト オペレーションを実行することができます。画像の領域をクリックするとその詳細が表示されます。
図 10 ログイン ダイアログ
図 11 ログアウト ダイアログ
Btrieve API Guide』のクライアント IDを参照してください。
[ファイルのオープン]ダイアログ
このダイアログを使用すると、ファイルを開くことができます。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
モードの説明については、『Btrieve API Guide』を参照してください。
Btrieve ファイルの作成
このダイアログ ボックスを使用すると、既に開いているファイルを基に、Btrieve ファイルを作成することができます。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
 
モードの説明については、『Btrieve API Guide』のオープン モードを参照してください。
Btrieve ファイルの新規作成用ダイアログ
このダイアログ ボックスを使用すると、作成されているファイルに、さらに別の属性を指定することができます。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
トランザクション ツールバー
ファイルが開いているとき、[表示]>[ツールバー]>[トランザクション]を選択すると、トランザクション ツールバーを表示できます。このツールバーを使用して、トランザクションを手動で制御することができます。次の画像の領域をクリックすると、このツールバーで行えることが表示されます。
 
ファイル統計情報
ファイルが開いているとき、[表示]>[ファイル統計情報]を選択する、ツール バーの[ファイル統計情報]アイコンをクリックする、または Ctrl+S キーを押すと、ファイル統計情報ウィンドウを表示できます。このウィンドウでは、ファイルの統計情報を見ることができます。次の画像の領域をクリックすると、このウィンドウで行えることが表示されます。
PSQL Programmer's Guide』のキー属性も参照してください。
履歴
このダイアログ ボックスを使用すると、これまでに実行したすべてのオペレーションを見ることができます。スクリーンショット上のそれぞれの領域をクリックするとその詳細が表示されます。
Function Executor での作業
Function Executor での作業は以下のカテゴリにグループ化されています。
Function Executor での作業の開始
1
オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から、あるいは PSQL Control Center の[ツール]メニューから Function Executor にアクセスします。
2
メイン ウィンドウ(図 12)が表示されます。
図 12 Function Executor メイン ウィンドウ
 
 
 
 
オペレーション作業の実行
Btrieve には数多くのオペレーションがあるため、この章ですべてを説明することはできません。次のセクションでは、一般的ないくつかのオペレーションと、Function Executor を使ったそれらの新しい実行方法についても説明します。
メモ: どのメニューからでもオプションを選択すれば、目的のオペレーションがすぐに実行されます。以前のバージョンの動作のように、グリッドに自動入力したりコマンドの実行待ちになることはありません。また、フォームを閉じると、開いているファイルは閉じられます。Close オペレーションを手動で実行する必要はありません。
全般的なオペレーション - 関連する作業
ほかの作業については、以下のセクションを参照してください。
1
マウスを動かして赤色で表示されているステータス コード上に移動します。
図 13 ステータス コードを受け取る
2
ステータス コード インジケーターをクリックすると、図 14 のように、そのステータス コードの完全な説明が表示されます。
図 14 ステータス コードの説明
ファイルを開く作業
1
ファイル]メニューの[開く]を選択します。次のダイアログ ボックスが表示されます。
図 15 [Btrieve ファイルのオープン]ダイアログ ボックス
メモ: クライアント ID:[使用]を無効にしている場合、Function Executor では、BTRV() 関数呼び出しが使用されます。[使用]を有効にしている場合、そのファイルで実行される各オペレーションについて BTRVID() 関数呼び出しが使用されます。[自動]を有効にしている場合、Function Executor では、クライアント ID が自動的に作成されます。[自動]を無効にしている場合には、手動で値を入力できます。
2
参照]をクリックします。
3
Function Executor でファイルを開くその他の方法
WBExec32 person.mkd billing.mkd
次のように、ワイルドカードを使用することもできます。
WBExec32 *.mkd
また、.btr、.dat、.mkd やその他の拡張子を持つファイルを Function Executor に関連付けることができます。その後、関連付けされたファイルを Windows エクスプローラー内でダブルクリックすると、Function Executor でそのファイルが開きます。
Btrieve ファイルを作成する作業
Function Executor で Btrieve ファイルを作成する方法には 2 つの方法があります。ファイルが既に開いている場合は、それを複製することができます。そうでなければ、1 から作成します。
注意: Btrieve エンジンは、拡張子を無視してファイル名を使用します。このため、同じディレクトリに、ファイル名が同一で拡張子のみが異なるようなファイルを置かないでください。たとえば、データ ファイルの 1 つに invoice.btr、もう 1 つに invoice.mkd という名前を付けてはいけません。
方法 1:現在のファイルをテンプレートとして使用する
1
ファイル]メニューの[新規作成]を選択します。次のダイアログ ボックスが表示されます。
図 16 [ファイル定義の修正]ダイアログ ボックス
2
このダイアログ ボックスでキーの操作もできます。[キー]メニューから、[追加]、[削除]、[セグメント]メニューから[追加]、[挿入]、[削除]のいずれかをクリックします。新規ファイルを BUTIL-create での使用の目的でディスクリプションとして保存することもできます。[ディスクリプションとして保存]をクリックし、ファイルの保存先の名前と場所を示します。
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ファイルを作成するには、[作成]をクリックします。すると、ファイルが開き、作成が完了したことを示すメッセージが表示されます。
方法 2:新しいファイルを始めから作成する
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メイン ツール バーの[Btrieve ファイルの作成]アイコンをクリックするか、ファイルがまだ開いていない場合には、前項と同様に[ファイル]メニューの[新規作成]をクリックします。
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まず、[キー]メニューを使用するか、Ctrl キーと A キーを同時に押して新規キーを追加します。
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ここで、[作成]ボタンをクリックすると、B_Create(14)オペレーションが実行されます。すると、画面上にそのファイルも自動的に開きます。
履歴の作業
以下の作業は履歴の機能に関連しています。
1
表示]>[履歴]を選択するか、[履歴]ボタンをクリックします。
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図 17 履歴ウィンドウをのドッキングを解除するには
ドッキングされた場合、履歴ウィンドウは図 17 に示すようにアプリケーション ウィンドウに連結されます。ドッキングされない場合、履歴ウィンドウは別個のウィンドウになります。ドッキングされない場合、図 17 に示すように、履歴ウィンドウには右クリックで表示されるコマンドと同じメニュー項目が表示されます。
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履歴項目ウィンドウで表示を右クリックし、[手前に表示]にチェックを付けるかまたははずします。
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履歴項目ウィンドウで表示を右クリックし、[設定]>[デフォルト]を選択します。