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ゲートウェイ エンジン操作のこの機能は、複数ディレクトリのデータベースのトランザクション アトミシティを保証し、また複数のデータ ディレクトリにわたるゲートウェイ エンジンの名前の変更を容易にします。
Pervasive PSQL クライアントがリモート データ ファイルにアクセスする際に次の方法を使用することを思い出してください。
ゲートウェイ設定は、データ ファイルが存在するコンピューター上に使用可能なデータベース エンジンがない場合にのみ有効になることを覚えておいてください。
この機能により、同一ボリューム上の複数ディレクトリのデータベースのトランザクション一貫性保守を保ちながら動的(変動)ゲートウェイ エンジンを使用することができます。この利点は、別のゲートウェイ ロケーター ファイルを指示する新しいゲートウェイ ロケーター ファイルによってもたらされました。新しいタイプはリダイレクト ロケーター ファイルと呼びます。ディレクトリ D のロケーター ファイルを指示するリダイレクト ロケーター ファイルをディレクトリ A、B、C に持つことにより、ディレクトリ D のロケーター ファイルが指定するゲートウェイ エンジンが、ほかのディレクトリにあるデータ ファイルのサービスも確実に提供することができるようになります。
ディレクトリ D のロケーター ファイルが固定ゲートウェイを指定しているか、これらのファイルを最初に開いたエンジンによって動的に作成されるかにかかわらず、このアーキテクチャは指定されたすべてのディレクトリが必ず同一のゲートウェイ エンジンを使用します。同様に、いくつかのディレクトリの固定ゲートウェイを変更しようとする場合、リダイレクト ロケーター ファイルを使用すると、すべてのロケーター ファイルではなく、たった 1 つのロケーター ファイルを変更するだけで済みます。したがって、一定のハード ドライブ上のすべてのデータ ファイルが固定ゲートウェイを指定しているといないにかかわらず、同一ゲートウェイ エンジンを使用するように指定することができます。
リダイレクト ロケーター ファイルの最初の行は "=>" で始め、その後に必ず同一ドライブ上にある別のロケーター ファイルのパスを指定する必要があります。パス名にはスラッシュおよび円記号の任意の組み合わせを使用することができます。スラッシュはすべてローカル オペレーティング システムの使用するタイプの区切り文字に変換されます。
スラッシュで終わるパスを指定した場合、データベース エンジンはパスの最後にデフォルトのロケーター ファイル名(~PVSW~.LOC)を追加します。指定したパスがスラッシュで終わっていない場合、データベース エンジンはパスにファイル名が含まれているものと見なします。
次の表は、リダイレクト ロケーター ファイルのパスの指定方法の一覧です。
パス
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説明
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---|---|
=>¥path_name
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現在のロケーター ファイルが格納されているルート ドライブからパスを指定します。
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=>.¥path_name
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現在のディレクトリからの相対パスを指定します。
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=>..¥path_name
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現在のディレクトリの親ディレクトリからの相対パスを指定します。
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これらのロケーター ファイルに複数レベルのリダイレクトを割り当てることができます。たとえば、最初のロケーター ファイルが 2 番目のロケーター ファイルを指示し、2 番目のロケーター ファイルが 3 番目のロケーター ファイルを指示するという具合です。各ワークグループ エンジンはそれぞれのロケーター ファイルを順に開き、実際のゲートウェイ名を探します。いったん "=>" で始まらないロケーター ファイルを見つけると検索は中止され、エンジンはこのロケーター ファイルがゲートウェイ エンジンを指定しているものと見なします。
ほかのロケーター ファイルと同様、リダイレクト ロケーター ファイルは普通のテキスト ファイルです。リダイレクト ロケーター ファイルは手作業でもプログラムからでも作成することができます。リダイレクト ロケーター ファイルには読み取り専用フラグを設定しておかないと、そのディレクトリにあるデータ ファイルに最初にアクセスを試みたエンジンによって上書きされてしまいます。
リダイレクト ロケーター ファイルを作成するには
=>
と次のロケーター ファイルのパス名を入力します。前の手順の例で続けると、C:¥data にある現在のデータ ファイルが、C:¥moredata にあるロケーター ファイルで指定されたゲートウェイ エンジンに属するようにしたい場合、次のように入力します。
=>..
¥
moredata
¥
(推奨)または
=>
¥
moredata
¥
(推奨しません)
メモ
Pervasive はリダイレクト ロケーター ファイルでは相対パス( .¥ または ..¥で始まる)を使用し、同じデータにアクセスするすべてのワークステーションで同じ共有名を使用することを強くお勧めします。この 2 つの忠告に従えば、マップ ドライブでのネットワーク パス名の解決で起こるエラーを防ぐことができます。
固定ゲートウェイで多数のデータ ディレクトリの同期をとるには
動的ゲートウェイで多数のデータ ディレクトリの同期をとるには
図 4 に示したロケーター ファイルの例を使用すると、左側のリダイレクト ロケーター ファイルはデータベース エンジンに 1 つ上のディレクトリに行き、そのサブディレクトリの newdir
でデフォルト名(~PVSW~.LOC)を持つ別のロケーター ファイルを探すように指示しています。今度は、このロケーター ファイルが ntserver1
という名前のコンピューター上にあるワークグループ エンジンがゲートウェイ エンジンであることを指定します。その結果、mydir
ディレクトリにあるデータ ファイルにアクセスするために、ntserver1
にあるデータベース エンジンが使用されます。
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