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この章では、DDF Builder を使用した 2 つのチュートリアルを提供します。各チュートリアルでは、データの構造に関する基本的な情報、ファイルを使用したサンプル シナリオ、チュートリアルの目的、および各演習の目的を達成するために必要となる一般的な手順を提供します。
メモ
DDF Builder でテーブル定義を作成または変更するには、データの構造についてある程度の知識が必要です。 Btrieve ファイルの列の定義、またフィールドのオフセットやサイズを知っていると役に立ちます。 DDF Builder では列定義の構造を導こうと試みますが、どの程度それを提供できるかについては限りがあります。
最初のチュートリアルでは、Btrieve ファイルはあるが、リレーショナル アクセスを可能にするために必要なテーブル定義がないという状況を解決します。Btrieve ファイル用の DDF がないため、まずは DDF を作成しなければいけません。このチュートリアルでは、空の DDF を使用してデータベースを新規作成し、Btrieve ファイル用のテーブル定義をその DDF に追加する手順を示します。
また、このチュートリアルの実行を通して、DDF Builder インターフェイスで作業するための基本的な知識も提供します。このチュートリアルで初めて DDF Builder を使用する場合は、第 2 章の DDF Builder の使用をもう一度読んで、インターフェイスやコンポーネントが置かれている場所についてよく理解しておくとよいでしょう。
2 番目のチュートリアルでは、既存のテーブル定義に古い定義あるいは不正な定義情報が含まれているため、そのテーブル定義を修正するという少し複雑な状況を解決します。このチュートリアルでは、既存のテーブル定義を見直して Btrieve ファイルのセットに関連付けられている DDF に対して必要な変更を行う手順を示します。
この 2 番目のチュートリアルはさまざまなレッスンで構成されています。各レッスンでは DDF Builder を使用して DDF を変更しようとする場合に発生する可能性がある問題に焦点を当てています。DDF Builder で自動的に解決される問題もありますが、手動で変更を行う必要がある問題もあります。
チュートリアルを開始する前に行うことがいくつかあります。このセクションでは、本章のチュートリアルを開始する前に行っておく必要がある事項を確認します。
DDF Builder でテーブル定義を作成したり変更することによって、データベースの構造が変更されます。用心のために、作業対象のファイルを必ずバックアップしておいてください。この作業対象ファイルにはデータ ファイルと既存の辞書ファイルの両方が含まれます。
DDF Builder では Btrieve ファイルを開きますが、DDF への変更を行うだけで既存の Btrieve ファイルへの変更は行いません。しかし、すべてのファイルをバックアップしておくことや、コピーしたファイルで作業することをお勧めします。DDF の部分的な変更によって既存のテーブル定義が破損してしまい、作業中の定義が壊れて使用できなくなることもあります。
メモ
リレーショナル アクセスを提供する既存の Btrieve ファイルおよび DDF を変更するつもりであれば、DDF Builder を使用する必要はありません。 Pervasive PSQL Control Center を使用すれば、DDF や Btrieve ファイルを変更することができます。
DDF Builder では IN DICTIONARY 呼び出しを使用してテーブル定義を DDF へ書き込みます。DDF Builder を使用した場合は、Btrieve ファイルに書き込みが行われることはありません。
データ ファイルをバックアップするか、作業対象ファイルのコピーを作成したら、チュートリアルで使用されるファイルの所在を確認する準備が整います。
DDF Builder のインストール時には、この章に含まれているチュートリアルを使用するためのフォルダーやファイルがシステム上に作成されます。このチュートリアル ファイルはデフォルトの Application Data ディレクトリで以下の場所にインストールされます。
メモ
Pervasive PSQL v11 SP3 のデフォルトのインストール ディレクトリの詳細については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の 「Pervasive PSQL ファイルはどこにインストールされますか?」を参照してください。
DDF Builder 内でチュートリアルのデータベースにアクセスするには、各データベースに対して関連付けられたデータ ソース名(DSN)が作成されていること確かめておく必要があります。
チュートリアル 1 では、データベースを作成する時点で DSN を作成します。チュートリアル 1 は Btrieve ファイルしかない状態から始めるため、データベースも、DDF、DSN もすべて 1 から作成する必要があります。
チュートルアル 2 では、DDF Builder インターフェイス内でファイルとフォルダーを見るために 2 つの DSN を作成する必要があります。一方の DSN はチュートリアル 2 のデータベースを指し、もう一方の DSN は Tutorial2 フォルダーにある V3 データベースを指します。
次の表では ODBC データ ソース アドミニストレーターで Tutorial 2 および V3 データベースの DSN を作成するためのオプションを示します。
データ ソース名
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説明
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データベース名
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Tutorial2
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Pervasive ODBC Engine Interface
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Tutorial2
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V3
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Pervasive ODBC Engine Interface
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V3
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ヒント
ODBC データ ソース アドミニストレーターを使って DSN を作成する必要がある場合は、『Pervasive PSQL User's Guide』を参考にしてください。
ファイルをバックアップし、チュートリアルのファイルの所在を確認し、DSN を作成したら、チュートリアル 1 を開始する準備が整いました。
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