DDF Builder User's Guide (v11)

GUI のリファレンス

DDF Builder ではグラフィカル ユーザー インターフェイス(GUI)が利用できます。この GUI には、オブジェクトの表示や作業に使用するさまざまなエディター、ビューおよびウィザードがあります。

編集中のオブジェクトは、エディター上部にタブによって示されます。タブにはオブジェクトの名前が表示されます。エディター内で変更したデータは明示的に保存する必要があります。

ビューは、一度に 1 つのみ開くことができます。ビュー内で実行された操作は直ちに適用されます。明示的に保存する必要はありません。

ウィザードでは 1 つまたは複数のダイアログによって特定の結果を得るための作業手順を導きます。

以下の表に DDF Builder で提供されるエディター、ビューおよびウィザードを示します。

表 3 DDF Builder のエディター、ビューおよびウィザード
GUI コンポーネント
エディター
ビュー
ウィザード
説明
データ ソース エクスプローラー
 

 
Btrieve ファイル エディター

 
 
テーブル定義エディター

 
 
SQL Editor

 
 
Pervasive PSQL User's Guide』の「SQL Editor」 の章1
グリッド ウィンドウ ビュー
 

 
Pervasive PSQL User's Guide』の「グリッド ウィンドウ ビュー」セクション1
テキスト ウィンドウ ビュー
 

 
Pervasive PSQL User's Guide』の「テキスト ウィンドウ ビュー」セクション1
アウトライン
 

 
Pervasive PSQL User's Guide』の「アウトライン ウィンドウ ビュー」セクション1
データベースの追加
 
 

テーブルの一貫性のチェック(データベースの確認およびテーブルの確認)
 

 
SQL 定義のコピー
 
 

Btrieve スキーマのエクスポート
 
 

Btrieve スキーマのインポート
 
 

関連するデータファイルの変更
 
 

Btrieve 型
 

 
定義エラー
 

 
元の定義
 

 
1DDF Builder と PCC では同じコンポーネントを共有しています。このため、共有するエディター、ビューおよびウィザードについてはほかの Pervasive PSQL マニュアルで説明しており、この『DDF Builder User's Guide 』では説明していません。
2データベース チェックやテーブルの一貫性チェック アクションはデータ ソース エクスプローラーで選択を行うことを除けば、ダイアログではなくウィザードのようなものです。ただし、一貫性のチェックの結果はビューのような様式で表示されます。

[ようこそ]ページ

DDF Builder の起動時には[ようこそ]ページが表示されます。このページから迅速にさまざまな情報へアクセスしたり、共通のタスクを実行することができます。

このページから実行できる共通のタスクはサーバーの新規作成やデータベースの新規作成です。

また、このページからはさまざまな情報も得ることができます。各種情報に素早くアクセスできるリンクもいくつかあります。[ようこそ]ページで提供される情報は、以下のとおりです。

アクセス方法

DDF Builder の[ようこそ]ページは、一度閉じてしまってもいつでも開くことができます。DDF Builder のメニュー バーで[ヘルプようこそ]をクリックすると[ようこそ]ページが表示されます。

図 2 DDF Builder [ようこそ]ページ

データ ソース エクスプローラー

DDF Builder では データ ソース エクスプローラーと呼ばれるオブジェクト ツリー形式のファイル エクスプローラーを使用します。オブジェクトには、データベース、データ パス、Btrieve ファイルおよび SQL テーブルなどがあります。ツリー オブジェクトはノードと呼ばれます。

図 3 データ ソース エクスプローラー

ノードは展開したり折りたたんだりして、下位ノードの表示/非表示を切り替えることができます。ノードに下位ノードがある場合は、そのノードの左側に展開/折りたたみ用アイコンが表示されます。

Btrieve ファイル エディター

Btrieve ファイル エディターでは新しい Btrieve ファイル用のファイル仕様およびキー仕様を作成します。DDF は新しい Btrieve ファイルに対して自動的に作成されません。DDF が必要な場合は別途追加する必要があります(SQL テーブルを参照)。


ヒント

Btrieve ファイルおよびその DDF を作成するには、Pervasive PSQL Control Center の SQL Editor を使用します。


アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで、[データ パス]ノードの直下にある作業対象のデータ パス ノードを右クリックし、[Btrieve ファイルの作成]をクリックします。

図 4 Btrieve ファイル エディター

Btrieve ファイルは物理ストレージに置く必要があります。これは Btrieve ファイル エディターがデータ パスから起動されるからです。

機能

Btrieve ファイル エディターには、ファイルの特性を指定するタブとキーの特性を指定するタブがあります。各タブにある[適用]ボタンをクリックすると、そのタブで指定した仕様が保存されます。[ファイル保管]をクリックすると両方のタブで行った変更を一括保存します。

Btrieve ファイルを作成するためには、少なくともファイル名とレコード長を指定する必要があります。これは[ファイル スペック]タブで指定します。

「必要な知識」でも述べているように、このマニュアルは、トランザクショナル アクセス方法とリレーショナルの概念について十分に理解していることを前提として説明しています。このセクションでは Btrieve ファイル エディターのタブにあるコントロールについては説明しません。Btrieve ファイルについてさらに理解を深める必要がある場合は、次の表で提供する関連ドキュメントを参照してください。

表 4 Btrieve ファイルの作成に関連するドキュメント
タブ
上級者リファレンス マニュアル
開発者リファレンス マニュアル
ファイル スペック
Advanced Operations Guide
「ファイル サイズ」
「オーナーネームおよびセキュリティ」
「システム データの作成」
「ファイル情報エディター」
Pervasive PSQL Programmer's Guide
「トランザクショナル インターフェイスの基礎」の章
「データベースの設計」の章
キー スペック
Advanced Operations Guide
「重複キーの操作方法」
Pervasive PSQL Programmer's Guide
「トランザクショナル インターフェイスの基礎」の章
「データベースの設計」の章
「レコードの処理」の章
「データベースの作成」の章

制限事項

一度に作成できる Btrieve ファイルは 1 つだけです。[キー スペック]タブで、セグメント キーのセグメントを追加または変更したら[適用]をクリックします。これにより、各セグメントへの変更が保存され、次のセグメントを新たに作成または編集することができます。

テーブル定義エディター

テーブル定義エディターでは SQL メタデータ用のスキーマを新規作成したり既存のスキーマを変更します。テーブル定義エディターの概念は Pervasive PSQL Control Center(PCC)の Table Editor と同様であることに注意してください。『Pervasive PSQL User's Guide』の「Table Editor」の章を参照してください。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで以下の操作のいずれかを実行します。

図 5 テーブル定義エディター

機能

テーブル定義エディターは、Pervasive PSQL Control Center(PCC)の Table Editor と同様に、タブまたはページを使用してテーブル定義情報のさまざまなビューを表示します。読み取り専用の情報ページもあれば、テーブル定義を作成したり編集したりする作業領域を持つページもあります。

制限事項

列が Btrieve ファイルのキーとして使用されている場合、その列のサイズ、オフセットおよびデータ型を変更することはできません。DDF Builder は既存の Btrieve ファイルのレイアウト構造を変更しませんし、また変更を許可していません。

[テーブル]ページ

テーブル定義エディターの[テーブル]ページでは、メタデータの未加工データ ビューグリッド データ ビューという 2 種類の主要なビューを提供します。これら 2 種類のビューはそれぞれ Btrieve ファイルおよび SQL テーブルにおけるテーブル定義情報を表示します。

アクセス方法

[テーブル]ページはテーブル定義エディターの下部にある[テーブル]タブをクリックして開きます。

図 6 テーブル定義エディター の[テーブル]ページ タブ

未加工データ ビュー

未加工データ ビューではデータ レコードの 16 進値と ASCII 値を同時に表示します。また、このビューではレコード長のほか、オフセットや選択したバイト数も表示します。このオフセットやサイズの値は、ビュー内で選択したバイト位置やバイト数に応じて変わります。

未加工データ ビューの上部にはフィールド、列、ヌルおよび不明であることを示すインジケーターが表示されます。フィールド インジケーターは、レコード内で各フィールドの開始位置を示します。ヌル インジケーターはヌル インジケーター バイトが置かれる場所を示します。不明なフィールドやバイトも未加工データ ビューで示されます。

図 7 テーブル定義エディターの未加工データ ビュー

次に未加工データ ビューで表示される属性を挙げます。

表 5 未加工データ ビューでのフィールド属性
属性
説明
エラー メッセージ
エラーや警告の状態を表示します。
レコード長
レコード全体の長さを表示します。可変長部分は除外されます。
位置(オフセット)
選択したバイトまたはフィールドの先頭および末尾の位置を表示します。
サイズ
選択したバイトまたはフィールドのサイズ(バイト単位)を表示します。
データ インジケーター
フィールド/列インジケーター()は、レコード内における各フィールドの開始位置を示します。
フィールドがヌル値可能として指定されている場合は、ヌル インジケーター()を表示します。このバイトはヌル インジケーター バイトであることを表します。
フィールドが未定義の場合は、不明なフィールド インジケーター()を表示します。
バイトが未定義の場合は、不明なバイト インジケーター()を表示します。

グリッド データ ビュー

グリッド データ ビューでは、表のようなグリッドにフィールドのスキーマ構造を表示します。各フィールドはグリッド上で行として表されます。各行には各フィールドの属性を示すセルが含まれます。

図 8 テーブル定義エディターのグリッド データ ビュー

次にグリッド データ ビューで表示される属性を挙げます。

表 6 グリッド データ ビューでのフィールド属性
属性
説明
列インジケーター
フィールドがキー(インデックス)定義に使用される場合は、キー アイコン()が表示されます。
フィールドが不明な場合は、不明であることを示すアイコン()が表示されます。
フィールドが不明な可変長部分である場合は、可変アイコン()が表示されます。
フィールド
テーブルのフィールド名を表示します。
位置(オフセット)
オフセット、つまり、レコード内のフィールドの位置を基準点 0 からの差で表した値を表示します。
表示のみ
サイズ
フィールドのサイズ(バイト単位)を表示します。
Btrieve 型
フィールドの Btrieve データ型を表示します。
SQL 型
フィールドの SQL データ型を表示します。
表示のみ
桁数
浮動小数点数値の場合、有効な桁数を表示します。
小数位
浮動小数点数値の場合、小数点の右側に現れる有効な桁数を表示します。
ヌル
フィールドでヌル値を使用する場合は選択します。
大小文字無視
フィールドで大文字と小文字を区別しない場合は選択します。
プレビュー
適用したデータ型で書式設定されたフィールドの内容を表示します。
表示のみ

2 つのビューで一緒に作業する方法

グリッド データ ビューでセルを選択すると、未加工データ ビューではそのセルのフィールドに該当するバイト部分が示されます。同様に、未加工データ ビューで任意のバイト部分を選択すると、グリッド データ ビューではそれに該当するフィールド行が選択されます。

図 9 テーブル定義エディターでのバイトの選択

1 つのフィールドの定義範囲を越えて次のフィールド定義まで選択しようとすると、エラー メッセージが表示され、グリッド データ ビューではその両方の行が選択されます。エラー メッセージと警告メッセージは共に未加工データ ビューで表示されます。

図 10 テーブル定義エディター エラー メッセージ
図 11 テーブル定義エディター の注意/警告メッセージ

[インデックス]ページ

[インデックス]ページの内容は、SQL インデックス名を除き読み取り専用です。このページで、インデックスの構造を変更することはできません。インデックスの追加や SQL テーブルへの変更は Pervasive PSQL Control Center で行う必要があります。『Pervasive PSQL User's Guide』の「Table Editor」の章を参照してください。

アクセス方法

[インデックス]ページはテーブル定義エディターの下部にある[インデックス]タブをクリックして開きます。

図 12 テーブル定義エディターの[インデックス]ページ

機能

[テーブル]ページで、インデックスとして指定されているフィールド名を変更すると、その変更はすぐに[インデックス]ページにも反映されます。

制限事項

[インデックス]ページでは SQL インデックス名のみが変更できます。

オルタネート コレーティング シーケンス(ACS)ファイルを使用する Btrieve ファイルで作業する場合、その ACS ファイルは作業対象の Btrieve ファイルと同じディレクトリにあり、拡張子は .ALT(UPPER.ALT など)である必要があります。

[プレビュー]ページ

[プレビュー]ページは、ファイルのデータを読みやすいレイアウトで表示します。

アクセス方法

[プレビュー]ページはテーブル定義エディターの下部にある[プレビュー]タブをクリックして開きます。

図 13 テーブル定義エディターの[プレビュー]ページ

機能

ページの下部中央にあるボタンを使用するとデータ レコード間を移動できます。このボタンの右側にはファイルの位置が表示されます。ファイル位置は、総レコード数のうち表示されているレコード範囲を示します。たとえば、"100-199/1314" と表示されている場合、総レコード数 1,314 件のうち、100 番目から 199 番目までのレコードが表示されていることを示します。

[テーブル]ページで列定義を変更すると、その変更はすぐに[プレビュー]ページにも反映されます。

このページの情報は読み取り専用で、変更できません。

[統計情報]ページ

[統計情報]ページには Btrieve ファイルのファイル仕様とキーの仕様が表示されます。この情報は読み取り専用で、このビュー内では変更できません。

アクセス方法

[統計情報]ページはテーブル定義エディターの下部にある[統計情報]タブをクリックして開きます。

図 14 テーブル定義エディターの[統計情報]ページ

機能

統計情報は、Btrieve ファイルの構造上の特性を見るための便利な手段です。これは、ファイルのスキーマをエクスポートしようと考えているがファイルやキーの仕様がよくわからないときには大いに役立ちます。

Btrieve スキーマのエクスポートも参照してください。


メモ

統計情報は、単に物理的な Btrieve ファイルの情報を基にしています。メタデータの情報を示すわけではありません。


[SQL ビュー]ページ

[SQL ビュー]ページでは、現在のテーブル定義を作成するために必要なSQL(構造化問い合わせ言語)ステートメントの内容を表示します。

アクセス方法

[SQL ビュー]ページはテーブル定義エディターの下部にある[SQL ビュー]タブをクリックして開きます。

図 15 テーブル定義エディターの[SQL ビュー]ページ

機能

DDF Builder で作成される SQL ステートメントに基づいて新しいスキーマを作成するために、ここで作成されている大部分の SQL ステートメントをコピーして Pervasive PSQL Control Center で再利用することができます。Pervasive PSQL Control Center で使用する SQL ステートメントは将来使用するため保存しておくこともできます。

制限事項

ここで作成される SQL ステートメントはコピーして再利用することができますが、保存はされません。また、現在 DDF Builder で提供されている SQL ステートメントを自動的に保存する手段もありません。SQL ステートメントを保存するには、このウィンドウからそのステートメントをコピーしてテキスト エディターに貼り付けて保存する必要があります。


注意

Pervasive 辞書システム オブジェクトへの参照が含まれるステートメントは再利用しないでください。これらのオブジェクトは X$<テーブル名> という書式で簡単に特定され、所有者から再利用を禁止するコメントが記述されています。


データベースの追加

これはデータベースを新規作成します。このダイアログは Pervasive PSQL Control Center(PCC)と共有になっています。『Pervasive PSQL User's Guide』の「データベース」および「データベースの新規作成 GUI リファレンス」を参照してください。

テーブルの一貫性のチェック

DDF Builder ではテーブルの一貫性をチェックするアクションを提供します。一貫性のチェックでは一連の検証ルールを使用して、物理データ ファイルとそのメタデータ(テーブルとデータ辞書ファイル)とを比較対照します。

一貫性のチェックでは以下のような条件を検証します。

一貫性のチェックは、一度にすべてのテーブルを対象に行ったり、テーブルを個別に選択して行うこともできます。このチェックでは、オブジェクトによる検証メッセージ、エラーおよび警告のカウントを報告します。オブジェクトとはデータベース、テーブルまたはデータ辞書ファイル(DDF)です。

検証メッセージは "正常終了" という見出しによって分類されます。これらは一貫性をパスしたチェックについてリストアップされるためです。エラーは "エラー" という見出しによって分類され、警告は "警告" という見出しによって分類されます。

エラー メッセージがある場合は必ず表示されます。オブジェクトにエラーと警告の両方がある場合、警告は "エラー" グループにもリストされます。

検証メッセージや警告は、任意で表示したり非表示にしたりすることができます。

結果ビューのアイコンによってメッセージのさまざまなタイプが識別されます。

エラーはテーブル定義における問題を示すもので、多くの場合、データ ファイルがアクセスされたときにエラーや不正なデータが返される原因になります。たとえば、DDF に定義されているインデックスがデータ ファイルにはないとエラーになります。そのようなインデックスは実際にはデータ ファイルにないため、エンジンがその特定のインデックスで最適化するような SQL クエリではエラーが発生します。

警告は起こり得る問題を暗示するものですが、その問題がエラーを引き起こすとは限りません。たとえば、あるインデックスがデータ ファイルに定義されているが、対応する DDF エントリがない場合は警告になります。SQL アクセスはインデックスについて知らないので、それを使用しようとはしません。そのため時間のかかるクエリになるかもしれませんが、このクエリは最終的には正しい結果を返します。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで、データベース名を右クリックして[データベースの確認]をクリックするか、[データ パス]または[SQL テーブル]ノードの下にある SQL テーブル名を右クリックして[テーブルの確認]をクリックします(Shift キーまたは Ctrl キーを押したまま対象のテーブル名をクリックすると、複数のテーブルを選択することができます)。

図 16 DBCheck(一貫性チェックの結果)ビュー

機能

DBCheck ペインは移動可能で DDF Builder ウィンドウ内のどこにでも移動できます。このペインは最小化および最大化することができます。

さらに、このペインでは一貫性チェックの結果をテキストファイルに保存したり、検証チェックのメッセージや警告をフィルター(非表示)できるアイコンを提供します。

エラー メッセージのヒント

エラー メッセージ上でクリックするとヒントが表示されます。このヒントではメッセージに関するコメントを提供し、場合によっては修正アクションが提案されることもあります。DBCheck の結果をファイルに保存する場合は、このヒントもそのファイルに書き込まれます。

SQL 定義のコピー

SQL 定義のコピー ウィザードでは、既存のスキーマ、あるいはソース、SQL テーブルに基づいて新たに SQL テーブルを作成します。また、このウィザードでは新しい SQL テーブルが関連付けられる Btrieve ファイルも作成されます。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで SQL ファイル名を右クリックし、[SQL 定義のコピー]をクリックします。

機能

ソース テーブルにデータが含まれていても、ウィザードは新たに作成されるテーブルにそのデータを含めません。新たに作成されたテーブルにデータを含めたい場合は、ソース テーブルからデータをエクスポートし、その新しいテーブルにインポートすることができます。『Pervasive PSQL User's Guide』の「データ インポート ウィザードを使ったデータのインポート」および「データ エクスポート ウィザードを使ったデータのエクスポート」を参照してください。

このウィザードでは以下の項目について指定が必要です。

Btrieve スキーマのエクスポート

Btrieve スキーマのエクスポート ウィザードでは、ソースとなる Btrieve ファイルのスキーマの仕様を定める XML ファイルを作成します。その XML ファイルを使用することによって、既存の Btrieve ファイルの構造に基づいた Btrieve ファイルを新たに作成することができます。Btrieve スキーマのインポートを参照してください。

ソース ファイルのデータはエクスポートされません。データをエクスポートする場合は、『Pervasive PSQL User's Guide』の「データ エクスポート ウィザードを使ったデータのエクスポート」を参照してください。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで、[データ パス]ノードの下位にある Btrieve ファイル名を右クリックし、[Btrieve スキーマのエクスポート]をクリックします。

機能

デフォルトで、このウィザードではエクスポートされる XML ファイル名にソース ファイル名を使用します。この XML 出力ファイルは xml というファイル拡張子が付けられ、ソース ファイルと同じディレクトリに置かれます。XML 出力ファイルの名前と保存場所は変更することもできます。

また、エクスポートする前に XML の内容をプレビューすることもできます。

Btrieve スキーマのインポート

Btrieve スキーマのインポート ウィザードでは、別の Btrieve ファイルの構造を基にして Btrieve ファイルを作成します。この構造は XML フォーマットによるソース ファイルのスキーマである必要があります。

ソース ファイルのデータはインポートされません。データをインポートする場合は、『Pervasive PSQL User's Guide』の「データ インポート ウィザードを使ったデータのインポート」を参照してください。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで、[データ パス]ノードの直下にある作業対象のデータ パス ノードを右クリックし、[Btrieve スキーマのインポート]をクリックします。

Btrieve ファイルは物理ストレージに置く必要があります。これはこのウィザードがデータ パスから起動されるからです。

機能

このウィザードは、既知のデータ パスのコンテキストから起動するため、ターゲット ファイルのパスを指定する必要はありません。ファイル名を指定するだけです。ファイル名の長さは 255 文字以下で指定してください。[スペースを含むファイル/ディレクトリ名]クライアント設定オプションが有効になっていない場合、ファイル名にスペースを含めることはできません。デフォルトでこのオプションは有効になっています。『Advanced Operations Guide』の「設定リファレンス」の章で「埋め込みスペースを含むファイル名」セクションを参照してください。

データ パスの追加

データ パスは、データ ソース エクスプローラーで[データ パスの追加]コマンドを使用して追加します。データ パスとは、Btrieve ファイルが存在する物理ストレージ上の場所を指します。各 Pervasive PSQL データベースには識別されるデータ パスが最低 1 つあります。

Btrieve ファイル用に作成される DDF は、そのデータベース用の元のデータ パスに置かれます。これはそのデータベース全体の SQL テーブルがすべて同じ DDF のセットに定義されるためです。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで、[データ パス]ノードを右クリックし、[データ パスの追加]をクリックします。

機能

既存のディレクトリは、空の場合と既にファイルが含まれている場合があります。

[削除]コマンドを使用すると、データ ソース エクスプローラーからデータ パスが削除されます(削除対象のデータ パスまたはデータベース名を右クリックし、[削除]をクリックします)。ディレクトリは物理ストレージから削除されません

関連するデータ ファイルの変更

DDF Builder では、選択したテーブル定義(SQL テーブル)に関連付けられるデータ ファイルを変更することができます。

アクセス方法

データ ソース エクスプローラーで、関連付けされているデータ ファイルを変更する SQL テーブルを右クリックし、[関連するデータファイルの変更]をクリックします。関連付けるデータ ファイルの完全なパス名を入力するか、参照して選択します。

機能

特定の SQL テーブルに関連付けられているデータ ファイルを変更する場合、ファイル名を入力するか、[参照]ボタンを使用してファイルの場所を参照し選択します。

Btrieve 型

DDF Builder では、Btrieve データ型とサイズ、およびそれに対応する SQL データ型を表示する単独のビュー(Btrieve ビュー)を提供しています。

この Btrieve 型ビューはデータの分析に使用することができます。未加工データ ビューで任意のバイトを選択すると、Btrieve 型ビューではそのサイズに対応可能なデータ型でデータがどのように見えるかを表示します。テーブル定義エディターで特定の列を選択した場合にも、Btrieve 型ビューでは書式設定されたデータのプレビューを表示します。

アクセス方法

[Btrieve 型]タブは DDF Builder ウィンドウの左側のペインのデータ ソース エクスプローラーで[データ ソース]タブの隣にあります。[Btrieve 型]タブをクリックすると、Btrieve 型ビューが表示されます。

図 17 Btrieve 型ビュー

機能

Btrieve 型ビューのペインは移動可能で DDF Builder ウィンドウ内のどこにでも移動できます。Btrieve 型ビューのペインを移動してデータ型とサイズの不一致が見やすいよう適当な位置に置くことができます。

[プレビュー]列も提供され、選択したデータがその特定のデータ型に対してどのように表示されるかを示します。また、この列ごとのプレビューはデータ型のサイズを決定する場合にも利用できます。Btrieve 型ビューでデータを比較したりプレビューすることは、不正なデータ型やサイズの問題を解決しようとする際に大いに役立ちます。

定義エラー

DDF Builder では、既存のテーブル定義で問題を検出して変更するときは自動的に定義エラー ビューが表示されます。この定義エラー ビューは閉じることができます。また、後でエラーを再調査するために再びこのビューを開くこともできます。

アクセス方法

DDF Builder のメニュー バーで[ウィンドウ定義エラーの表示]をクリックします。

図 18 テーブル定義エディターの定義エラー

機能

定義エラー ビューに挙げられているエラーには DDF Builder で解決される問題に関する具体的な情報が含まれています。元のテーブル定義も読み取り専用モードで元の定義ビューに提供されます。このビューは、更新されたテーブル定義と比較しやすいよう移動することができます。

定義エラー リスト

次の表では、DDF Builder が既存の定義で検出する可能性のあるテーブル定義エラーを示します。発生したエラーの一般的な説明と、それを受けて DDF Builder がどのようにテーブル定義を修正するかについても示します。

表 7 テーブル定義エラー
表示されるメッセージ
意味
DDFBLDR-1:この SQL インデックスに対応する Btrieve キーがありません。インデックスを無視しました。
既存のテーブル定義の SQL インデックスに対応するキーが Btrieve ファイルにありません。
SQL テーブルのインデックスは無視されます。
DDFBLDR-2:この Btrieve キーに対応する SQL インデックスが見つかりません。インデックスを追加しました。
既存のテーブル定義の SQL インデックスとして定義されていないキーが Btrieve ファイルにあります。
Btrieve ファイルにあるキーに対応するインデックスをテーブル定義に追加します。
DDFBLDR-3:SQL セグメントのヌル フラグが、対応する Btrieve セグメントのヌル フラグと一致していません。
SQL ファイル セグメントにないヌル フラグを持つセグメントが Btrieve ファイルに含まれています。
または
Btrieve ファイルにないヌル フラグを持つセグメントが SQL ファイルに含まれています。
DDFBLDR-4:SQL 列がほかの列にオーバーラップしています。列のサイズを切り詰めました。
テーブル内のほかの列と重複している SQL 列が既存のテーブル定義にあります。
DDFBLDR-5:Btrieve セグメントに対応する SQL 列が見つかりません。新しい列を追加しました。
既存のテーブル定義の SQL 列に対応しないセグメントが Btrieve ファイルにあります。
DDFBLDR-6:テーブル定義内に未定義のバイトがあります。不明な列を追加しました。
Btrieve ファイルで見つかったバイト数と同じバイト数が既存のテーブル定義で割り当てられていません。このテーブル定義には定義されていないバイトがあります。
不明な列が新たにテーブル定義へ追加され、それが未定義のバイト部分に割り当てられます。
DDFBLDR-7:SQL 列の型が Btrieve セグメントの型と一致していません。列の型を変更しました。
Btrieve ファイル セグメントが SQL テーブルの列で検出されたデータ型とは異なるデータ型を使用しています。
SQL テーブルの列のデータ型は Btrieve ファイルのセグメントと同じデータ型に変更されます。
DDFBLDR-8:SQL 列のヌル フラグが Btrieve セグメントのヌル フラグと一致していません。列のヌル フラグを変更しました。
DDF Builder が Btrieve セグメントで検出したものとは異なるヌル フラグ設定を持つ SQL 列が既存のテーブル定義にあります。
DDFBLDR-9:SQL 列の大小文字無視フラグが Btrieve セグメントの大小文字無視フラグと一致していません。列の大小文字無視フラグを変更しました。
DDF Builder が Btrieve セグメントで検出したものとは異なる大小文字無視フラグ設定を持つ SQL 列が既存のテーブル定義にあります。
DDFBLDR-10:SQL 列が Btrieve セグメントの境界を越えて定義されています。列を無視しました。
Btrieve ファイルのセグメントの位置およびサイズと合致しない SQL 列が既存のテーブル定義にあります。
セグメントの位置およびサイズと合致しない SQL 列は既存のテーブル定義で無視されます。
DDFBLDR-11:SQL 列の型が列サイズに適合していません。列の型を "Unknown" に変更しました。
既存のテーブル定義に、列のサイズと適合しないデータ型の SQL 列が含まれています。
SQL 列のデータ型は不明に変更されます。サイズは変わりません。
DDFBLDR-12:可変長列にできるのはテーブル内の最後の列だけです。列の型を "Unknown" に変更しました。
既存のテーブル定義では、テーブルの最後ではない列に可変長部分を定義しています。
SQL 列のデータ型は不明に変更されます。
DDFBLDR-13:不正なビット マスクが検出されました。適切なビット マスクに変更しました。
バイトを割り当てるために必要なサイズと異なる不正なビット マスクがテーブル定義に含まれています。ビット マスクはテーブル定義で変更されるので、そのサイズは修正されバイトを足し合わせます。
DDFBLDR-14:Btrieve WSTRING および WZSTRING と互換性のある SQL 型はありません。列の型を SQL CHAR にセットしました。列は使用できません。
WSTRING 型または WZSTRING 型で定義されている列が Btrieve ファイルに含まれています。これらのデータ型は SQL データ型に割り当てられません。これらのデータ型の列は使用できないため CHAR 型に変更されます。

元の定義

DDF Builder が問題を検出して既存のテーブル定義を変更する場合、その変更を保存するまでは元のテーブル定義が保持されます。ユーザーが既存のテーブルに変更を加える場合も、その変更を保存するまでは元の定義が保持されます。変更が保存されるまでは、元の定義ビューで元のテーブル定義をいつでも見ることができます。

アクセス方法

DDF Builder のメニュー バーで[ウィンドウ元の定義の表示]をクリックします。

図 19 テーブル定義エディターの元の定義

機能

元のテーブル定義は読み取り専用モードでこのビューに提供されます。このビューは、更新されたテーブル定義と比較しやすいよう移動することができます。

変更した定義または元の定義のどちらかを別名で保存すれば、元のテーブル定義をずっと保持することができます。これを行うには、[ファイル別名保管]をクリックして別の名前を入力します。


DDF Builder の概念

DDF Builder の各種作業