Java Class Library Guide (v11)

主要なクラスとメソッドの概要

以下に、基本的な Java アプリケーションに関連する主なクラスとメソッドを示します。

主なクラスとメソッド
使用目的
Driver
establishSession
killAllSessions
  • 1 つまたは複数のセッションの確立。
  • すべてのセッションの停止。
Session
connectToDatabase
startTransaction
commitTransaction
abortTransaction
  • データベースへの接続。
  • トランザクションの処理。
Database
getTable
getTableNames
createxCursor
  • テーブル名とテーブルの取得。
  • xCursor を作成し、必要に応じて低レベルのオペレーションを実行。
Table
getTableMetaData
createRowSet
  • テーブル データへのビューである RowSet の作成。
  • テーブルに関するメタ データ情報の取得。
TableMetaData
getIndexNames
  • テーブルからのインデックスの取得。
RowSet
createRow
insertRow
deleteRow
updateRow
getNext
getByIndex
reset
  • テーブルの一部の取得。
  • 行情報の更新。
RowSetMetaData
AddColumns
DropColumns
AddFirstTerm
SetAccessPath
SetDirection
  • 列の追加または削除。
  • WHERE 句の機能の実行。
  • ナビゲーションの方向の変更。
Row
getString
setString
getFloat
setFloat
  • RowSet により取得したデータを実際に更新。

Pervasive PSQL Java Class Library リファレンス(Javadoc)に表示されるクラスとメソッドはほかにもありますが、これらはアプリケーションで最も頻繁に使用するクラスです。

Java インターフェイス クラスの構造はフラットです。これらのクラス間に継承関係はありません。

DRIVER

Driver は Session を確立します。Driver を使用して、必要な個数の Session オブジェクトのインスタンスを作成できます。KillallSessions メソッドはソケット接続、データベース接続、開いているファイル、システム リソースをクリーンアップするので、このメソッドを使用してアプリケーションを停止することもできます。

SESSION

Sessions はドライバーとの接続を使用して、URI によるデータベースへの接続およびトランザクションの開始と終了を行うことができます。セッションごとに一意の Btrieve クライアント ID を取得します。アプリケーションが、特に複数の Btrieve クライアント ID を必要としない限り、通常はアプリケーション全体に対して 1 つの Session を使用することができます。Session および Btrieve クライアントは、Session.close() を呼び出すことによってリセットできます。クライアント ID に関する詳細については、『Pervasive PSQL Programmer's Guide』の Btrieve クライアントを、セッションのカウント方法に関する情報については、『PSQL Vx Server 11 Product Guide』のセッション数を参照してください。

DATABASE

このクラスでインスタンスが作成されるオブジェクトは、データベース自体です。このクラスのメソッドを使用すれば、開発者は密結合型データベースの場合にテーブル名、テーブルなどを取得したりすることができます。疎結合型データベースの場合、開発者は Extended オペレーションなどの Btrieve に似た使い慣れた API でアクセスできます。

TABLE

このクラスのインスタンスは、テーブルをオブジェクトとして表します。Table オブジェクトを使用して、行セットを作成し、テーブルに関するメタ データ情報を取得できます。

ROWSET

RowSet は、非常に重要なクラスです。このクラスは、関連するテーブルの行にアクセスする場合に使用します。また、このクラスのメソッドから行を挿入、更新および削除できます。

このクラスのインスタンスは、ベース テーブルから得られる一連の行を表します。ベース テーブルを見るもう 1 つの方法であるRowSet は、物理的に格納されたテーブルから作成された仮想テーブル(ビュー)です。


メモ

このオブジェクトを作成できるのは、Table の createRowSet メソッドを使用した場合のみです。


行セットには、ベース テーブルのすべての行または行のサブセットを含めることができます。addFirstTerm、addAndTerm などの RowSetMetaData 内の多数のメソッドは、ベース テーブルからのどの行を行セットに組み込むかを決定する制限基準の条件を指定する場合に使用します。

行セットには、ベース行のすべての列を含めることも、ベース行から任意の個数の列を選択して含めることもできます。RowSet オブジェクトが Table.createRowSet で作成された場合、このオブジェクトは呼び出しで明示的または暗黙に指定された noColumns の値に従って初期化されます。noColumns に True を指定すると、行セットに列が含まれません。この場合、アプリケーションでは、RowSetMetaData.addColumns を呼び出すことによって、選択した列を行セットに含めることができます。noColumns に False を指定したり、引数として含めない場合、作成された RowSet にはテーブルのすべての列が含まれます。

通常、アプリケーションは行セットを開いたり閉じたりする必要はありません。関連するデータ ファイルは RowSet オブジェクトの作成時に開かれ、また、アプリケーションが RowSet.close を明示的に呼び出すか、あるいは、さらに高レベルの関連オブジェクト、たとえば、Table、Database などを閉じた結果としてデータ ファイルが閉じられます。

行セットの要素は、Row オブジェクトを通じてアクセスできます。行を取得する複数のオプションがあります。

Rowsets の詳細については、Pervasive PSQL Java Class Library リファレンス(Javadoc)の pervasive.database.RowSet クラスを参照してください。

ROW

このクラスのインスタンスは、RowSet 内の行の行バッファーを表します。Row クラスによって、行、および行内の列の値にアクセスできます。RowSet を使用して、行の取得、更新または削除を行ったり、挿入のための行を作成することができます。

このクラスには独自のメソッドがありませんが、Buffer から継承されたメソッドを使用して行バッファー内で列の値を取得または設定することができます。


Pervasive Java インターフェイス のクラス階層

Java アプリケーションにおける一連の手順