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クライアントの設定オプションは、それぞれのインストレーションで設定が可能です。これらのオプションは、ワークステーションとして機能するサーバーを含め、ワークステーションごとに個別に設定する必要があります。
グラフィカル ユーティリティの Pervasive PSQL Control Center やコマンド ライン インターフェイス ユーティリティの bcfg
を使って、クライアントを構成することができます。PCC については、『Pervasive PSQL User's Guide』の Pervasive PSQL Control Center の使用を参照してください。bcfg
については、CLI ユーティリティによる設定を参照してください。
次の表は、使用可能なクライアント設定オプションとその設定の対応を示します。
設定オプション
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プロパティ名
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[キャッシュ エンジンのデバッグ]で使用できる設定は、サーバー構成にある類似した設定と同様の機能をクライアント キャッシュに対して実行します。デバッグの関連するサーバー設定を参照してください。
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[アクセス]には次の設定が含まれています。¶
このオプションは、MicroKernel ルーターが、Pervasive PSQL が動作していないコンピューターのリストをレジストリに保存する必要があるかどうかを指定します。レジストリに保存すると、ゲートウェイ エンジンの検索に必要な時間を短縮できます。ワークグループに新しいエンジンを追加するときは、このオプションをオフに設定する必要があります。
この設定は、MicroKernel ルーターが、ターゲット エンジンに対して接続を再試行する回数を指定します。
この設定は主に、Pervasive PSQL(IDS)を使用するレガシー アプリケーションで使用されます。IDS 機能はコア製品に統合されたため、IDS を単独のインストール済みコンポーネントとして使用することはできなくなりました。IDS の統合は、クライアント/サーバー環境の再構成を必要とします。
一般的には、アプリケーションは独自のファイルの場所情報を指定します。別の方法として、IDS は、テキスト ファイル idshosts の情報に基づいてファイル場所のマッピングを指定します。
アプリケーションが idshosts によるマッピング機能を使用しない場合は、パフォーマンスを向上させるために[IDS の使用]をオフにします。
アプリケーションが既に idshosts を使用している場合、あるいはこの代替方法を使用してファイルの場所をマップしたいと考えている場合は、[IDS の使用]をオンにします。idshosts ファイルの使用を参照してください。
メモ
[IDS の使用]にオンを設定した場合や、レガシー アプリケーションがファイルの場所情報を PIDS URL の形式で渡す場合には Pervasive PSQL 8.5 以降が必要です。リクエスターは IDS 情報を表すのにデータベース URI を使用します。データベース URI は Pervasive PSQL 8.5 で追加されました。開発者リファレンス『Pervasive PSQL Programmer's Guide』のデータベース URIを参照してください。
この設定は、ローカル アプリケーションがローカル エンジンに接続を試みるかどうかを指定します。オフに設定すると、ローカル エンジンへの接続は試行されません。
この設定は、MicroKernel ルーターが、リモート サーバーで動作している MicroKernel サーバーまたはワークグループ エンジンへのアクセスを許可するかどうかを指定します。この設定をオンにし、[ローカル MicroKernel エンジンの使用 ]の設定をオンにした場合、まずリモート サーバーへの接続が試行されます。
ワイヤ暗号化を参照してください。
メモ
クライアント側のワイヤ暗号化設定は Pervasive JDBC および ADO.NET アクセス方法では使用されません。クライアント側のワイヤ暗号化設定の場合、暗号化は接続文字列を使用して指定できます。『JDBC Driver Guide』の「接続文字列の概要」、および『Pervasive Data Provider for .NET Guide and Reference』の基本的な接続文字列の定義を参照してください。
ワイヤ暗号化レベルを参照してください。
メモ
クライアント側のワイヤ暗号化設定は Pervasive JDBC および ADO.NET アクセス方法では使用されません。クライアント側のワイヤ暗号化設定の場合、暗号化は接続文字列を使用して指定できます。『JDBC Driver Guide』の 「接続文字列の概要」、および『Pervasive Data Provider for .NET Guide and Reference』の基本的な接続文字列の定義を参照してください。
これらの設定は、キャッシュ エンジンが実行されている場合にのみ適用されます。ワークグループ エンジンはキャッシュ エンジンを兼ねています。ただし、データベース サーバー エンジンが実行されている場合にはキャッシュ エンジンは使用されないことに注意してください。
[キャッシュ エンジン]には次の設定が含まれています。
この設定は、キャッシュ エンジンの起動時に、スレッドやメモリ バッファーを含むリソースを割り当てるようにキャッシュ エンジンに指示します。
このオプションをオフにすると、最初のオペレーションが要求されるまでリソースが割り当てられません。必要に応じて、Pervasive PSQL コンポーネントにより、自動的にリソースが割り当てられます。したがって、多くの場合、このリソース割り当てを自分で行う必要はありません。
この設定は、ワークグループ エンジンが実行されている場合にのみ表示されます。
この設定により、アクティブなクライアントが存在しない状態で一定の時間が過ぎると、キャッシュ エンジンは大部分のメモリ容量およびスレッド リソースをシステムに解放し、最小の状態に戻ります。その時間は、[最小の状態に戻す待ち時間]の値で設定します。ほかのクライアントがアクティブになった場合は、キャッシュ エンジンにより、リソースが再度割り当てられます。
データ型
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範囲
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デフォルト
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単位
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データベース エンジン再起動の必要性
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Numeric
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1 メガバイトからメモリによって制限される量
(後述の「メモ」を参照してください)
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最初の起動時に動的に初期化される
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メガバイト
(後述の「メモ」を参照してください)
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適用外
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この設定は、MicroKernel によって割り当てられるレベル 1 キャッシュのサイズを指定します。MicroKernel では、すべてのデータ ファイルへのアクセスにこのキャッシュが使用されます。
ごく一般的に言うと、[キャッシュ割当サイズ]の値がシステム上の物理メモリの 40 % より小さく、設定プロパティの[キャッシュ エンジンの最大メモリ使用量]が 40% より大きい値に設定されている場合に、全体のパフォーマンスは最高になります。最適な設定は、データ ファイルのサイズ、システム上で実行されるほかのアプリケーションの数、およびコンピューターにインストールされているメモリの量によって変わります。
データベース エンジンは、初めて起動されたときにこの値を設定し、レジストリに書き込みます。この初期値には物理メモリの 20% が設定されます。レジストリ設定が初期化されると、エンジンは起動されるたびにレジストリからこの値を読み取ります。エンジンがこの設定を再計算することはありません。設定プロパティを使用して値を変更すると、レジストリの値も更新されます。システムにメモリを追加したり取り除いたりした場合には、新しく使用可能になったメモリを最大限活かせるようにこの設定を手動で変更する必要があります。
メモ
Pervasive PSQL v10 より前の Pervasive PSQL クライアントを使用する場合、キャッシュ割当サイズの値はバイト単位で指定する必要があります。最小の 64KB(65,536 バイト)が指定されます。最大値はメモリ容量によって制限されます。
この設定は、総物理メモリに対してキャッシュ エンジンが消費できるメモリの割合を指定します。キャッシュ エンジンによって使用されるメモリには、L1、L2、およびその他すべてのメモリが含まれます。データベース エンジンは、指定した割合が必要でないか使用できない場合は、これより少ないメモリを使用します。
値にゼロ(0)を指定すると、動的キャッシュはオフになります。この場合、使用できるキャッシュは L1 のみで、[キャッシュ割当サイズ]で指定したサイズになります。
パフォーマンスのチューニングについては、パフォーマンス チューニングを参照してください。
この設定は、ワークグループ エンジンが実行されている場合にのみ表示されます。
この設定は、キャッシュ エンジンが最小の状態に戻る前に非アクティブ状態でどれだけ待機するかを指定します。(最小の状態とは、キャッシュ エンジン起動時の初期状態です。)キャッシュ エンジンを最小の状態に戻すと、大部分の容量のメモリとスレッド リソースがシステムに解放されます。キャッシュ エンジンを最小の状態に戻したくない場合もあります。たとえば、繰り返しキャッシュ エンジンを使用するバッチ ファイルを使用中の場合などです。ほかのクライアントがアクティブになった場合は、キャッシュ エンジンにより、リソースが再度割り当てられます。
この設定は、[非アクティブ時、最小の状態に戻す]にオフ(デフォルト)が設定されている場合は無視されます。
これらの設定は、キャッシュ エンジンが実行されている場合にのみ適用されます。ワークグループ エンジンはキャッシュ エンジンを兼ねています。ただし、データベース サーバー エンジンが実行されている場合にはキャッシュ エンジンは使用されないことに注意してください。
[キャッシュ エンジンのデバッグ]で使用できる設定は、[サーバー|デバッグ]にある類似した設定がメインのデータベース エンジンに対して実行するのと同様の機能を、クライアント キャッシュに対して実行します。各設定の詳細については、関連するサーバー設定を参照してください。
[通信プロトコル]には次の設定が含まれています。
この設定は、ネットワークの中断時にクライアントが自動再接続を試行するかどうかを指定します。オンに設定すると、自動再接続が有効になります。
自動再接続は、この設定をサーバーの設定でも有効にしておかない限り、有効になりません。
この設定は、クライアントが使用するプロトコルを指定します。複数のプロトコルを指定した場合、クライアントは、使用可能なすべてのプロトコルで接続を試行します。最初に接続できたプロトコルは、そのセッションの間使用されます。使用可能なオプションは次のとおりです。
メモ
サーバーとクライアントの両方で有効なプロトコルが最低 1 つないと、通信を行うことができません。NetBIOS が有効なのは Pervasive PSQL Workgroup のみで、Pervasive PSQL Server では無効です。Linux プラットフォームで動作する Pervasive PSQL でサポートされるプロトコルは TCP/IP のみです。したがって、サポート プロトコルの設定は、Linux では使用できません。
この設定の値は、クライアントがリモート データベース エンジンを検索または接続するまで待つ時間を指定します。この値の設定が小さ過ぎると、接続が完了する前にタイムアウトになるため、サーバーが見つからないという擬似エラーがクライアントに返されます。この値の設定が大き過ぎると、クライアントが接続不可能なサーバーへ接続しようとした場合、エラーが返されるまでに著しく時間がかかる可能性があります。一般的に、ほとんどのネットワークでは 15 秒から 30 秒の間の値が妥当です。「サーバーが見つかりません」というエラーが頻発する場合は、より高い値を設定してください。
この設定は、以前は通信リクエスターの TCP/IP 接続タイムアウトと呼ばれていました。
[パフォーマンス チューニング]には次の設定が含まれています。
この設定は、クライアントのキャッシュを使用するかどうかを指定します。この設定がオフの場合、クライアント ワークステーション上の比較的小さな固定サイズのキャッシュに、単一レコードをキャッシュします。この設定がオンになっていると、クライアントはキャッシュ エンジンがメモリにロードされていればこれを使用します。キャッシュ エンジンがロードされていない場合は、この設定はなんの効果もありません。
クライアント キャッシュは、いろいろな意味でワークグループ エンジンと似ています。デフォルトでは、アプリケーションが最初にデータベースにアクセスしたときにクライアント キャッシュはメモリに自動的にロードされ、そのアプリケーションを終了すると数分後にアンロードされます。
クライアント キャッシュを常にメモリに保持して、各使用セッションがキャッシュを再配置するパフォーマンス コストを回避したい場合もあるでしょう。クライアント キャッシュをロードしたままにする場合は、コマンド プロンプトから次のコマンドを実行してください。
Pervasive PSQL ファイルのデフォルトの保存場所については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL ファイルはどこにインストールされますか?を参照してください。キャッシュ割当サイズでクライアント キャッシュに関する説明も参照してください。
キャッシュ エンジンが開始するとトレイ アイコンが表示され、Windows タスク バーからクライアント キャッシュを制御できます。クライアント キャッシュを停止するには、クライアント キャッシュ トレイ アイコンを右クリックし、[エンジンを停止して終了]を選択します。
メモ
Pervasive PSQL は、クライアント キャッシュと、データベース エンジン キャッシュやほかのクライアント キャッシュとの同期をとります。この動作は完全に自動的かつ透過的に行われます。ただし、データベース エンジンでデータベースの変更が発生し、その変更がすべてのクライアント キャッシュに反映されるまでの間には最大 5 秒の遅延が生じます。お使いのシステムで、クライアント キャッシュにそのような古いページが最大 5 秒間存在することが許容されない場合は、キャッシュエンジンを使用しないでください。
以下の操作はクライアント キャッシュには格納されません。
[セキュリティ]には次の設定が含まれています。
この設定は、ランタイム サーバー サポートを制御します。この設定が "Yes"(有効)場合は、現在使用中のドライブのユーザー名が使用されます。別のユーザー名で RTSS を有効にするには、「ユーザー名,パスワード」を入力します。
「CN=ユーザー名.O=組織,パスワード」の形式で、完全修飾された NDS ユーザー名を使用できることに注意してください。ユーザー名はシンプルなバインダリ名であってもかまいません。バインダリ コンテキスト一覧の最初のエントリはシンプルな名前である必要があります。そうしないと、NDS のログインが失敗します。シンプルな名前で NDS ログインが失敗した場合は、バインダリ ログインが試行されます。バインダリ ログインは、ログイン試行を処理している間、進行を妨げることがあります。
SUPERVISOR および ADMIN は、正しいパスワードと一緒に入力しても、有効なユーザー名ではありません。リクエスターが、SUPERVISOR または ADMIN 以外のログイン ユーザー名を検出できない場合は、ログインを試行しません。
[アプリケーションの特性]には次の設定が含まれています。
このオプションは、トランザクショナル インターフェイス オペレーションに指定するファイル名でスペースを使用できるように、トランザクショナル インターフェイスに指示します。
この設定は、トランザクショナル インターフェイスのスプラッシュ スクリーンを表示させるかどうかを制御します。スプラッシュ スクリーンは、最初にクライアント リクエスターがロードされるときに表示されます。
このオプションを従来の Btrieve アプリケーションで使用すると、クライアント リクエスターに渡されたインデックスのキー長がキーに対して十分なサイズであるかどうかが、リクエスターで検証されなくなります。このオプションをオフに設定することで、アプリケーションはステータス 21 のエラーを回避できるようになります。
注意
ただし、オフに設定した場合、このオプションはメモリの上書きを防ぐための Pervasive リクエスターによるチェックを無効にします。メモリの上書きにより生じる状況で、望ましくない状況はいくつかありますが、中でも一般保護エラー(GPF)が発生する可能性があります。
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