Advanced Operations Guide (v11)

データ ファイル情報の表示

このセクションでは、STAT を使用した、データ ファイルの特性と情報を含むレポートの作成について説明します。

STAT

STAT コマンドは、定義されているデータ ファイルの特性、およびファイルの内容に関する情報を含むレポートを作成します。STAT コマンドは、データベース エンジンのトランザクション一貫性保守機能によってファイルのログを作成できるかどうかを確認する際に便利です。STAT コマンドでは、Create Supplemental Index オペレーション(Btrieve 6.0 以降)および Create オペレーションのいずれで作成されたかに関わらず、同じインデックスが表示されます。

形式

BUTIL -STAT <sourceFile> [/O<owner | *>] [/O<owner | *>] [/
UIDuname /PWDpword [/DBdbname]]
sourceFile
情報を表示するデータ ファイルのフル パス名。Windows プラットフォームでは、データ ファイルが現在のディレクトリに存在する場合は、パスを指定する必要はありません。
/Oowner
データ ファイルのオーナー ネーム(必要な場合)。
/UID<name>
/UIDuname
セキュリティが設定されているデータベースにアクセスする権限を与えられたユーザー名を指定します。
/PWD<word>
/PWDpword
uname で識別されるユーザーのパスワードを指定します。uname が指定された場合、pword は必ず指定する必要があります。
/DB<name>
/DBdbname
セキュリティが設定されたデータベース名を指定します。省略した場合はデフォルトのデータベースと解釈されます。
 

以下の例では、PATIENTS.DTA のファイル情報を表示します。データ ファイルには、オーナー ネームは含まれません。

butil -stat patients.dta 

以下は、結果レポートの例です。

************************************************** 
File Statistics for PATIENTS.DTA 
 
File Version = 8.00 
Page Size = 2048 
Page Preallocation = No 
Key Only = No 
Extended = No 
 
Total Number of Records = 16 
Record Length = 104 
Record Compression = No 
Variable Records = No 
 
Available Linked Duplicate Keys = 0 
Balanced Key = No 
Log Key = 1 
 System Data = No 
Total Number of Keys = 3 
Total Number of Segments = 4 
 
Key  Segment Position Length  Type  Flags 
Null Values*  Unique  ACS Values 
0    1       21       20      String MD   
--            16       0 
0    2        7       12      String MD   
--            16       0 
1    1        1        6      String M    
--            16       0 
2    1       83       10      String MD   
--            7        0 

Alternate Collating Sequence (ACS) List: 
 0 UPPER 
 
凡例: 
 < = Descending Order 
 D = Duplicates Allowed 
 I = Case Insensitive 
 M = Modifiable 
 R = Repeat Duplicate 
 A = Any Segment (Manual) 
 L = All Segments (Null) 
 * = The values in this column are hexadecimal. 
?? = Unknown 
-- = Not Specified 

この例では、ファイル PATIENTS.DTA が、8.0 形式のファイルであることを表しています(バージョン番号は、そのファイル形式を読むことができる Btrieve の一番古いバージョン)。ファイルには、2,048 バイトのページ サイズが指定されており、プリアロケート ページはありません。これは、キー オンリー ファイルでも拡張ファイルでもありません。

このファイルには 16 件のレコードが挿入されています。また、104 バイトのレコード長が定義されており、レコード圧縮は使用せず、可変長レコードも許可されていません。

このファイルには、リンク可能な重複キーは存在せず、インデックス バランスも使用しません。キー 1 を使用したログが実行され、ファイルには、システム定義のデータも存在しません。また、4 つのキー セグメントから構成される 3 つのキーが存在します。


メモ

SINDEX で作成したインデックスには、「予約重複ポインター」要素を指定しない限り、デフォルトで R が割り当てられます。


STAT レポートには、特定のキーに関する情報も表示されます。たとえば、キー 0 が、重複可能、変更可能であり、2 つのセグメントから構成されることが、レポートに表示されます。

キー 1 は、このファイルのログに使用されるキーです。キー 1 は、1 つのセグメントで構成されます。ポジション 1 から始まり、長さが 6 バイト、重複不可、変更可能、そして STRING 型として保存されます。16 個の重複しないキー値が、このキーに挿入されています。このキーでは、オルタネート コレーティング シーケンス ファイル upper.alt が使用されます。

キー 2 は、1 つのセグメントで構成されます。ポジション 83 から始まり、長さが 10 バイト、重複可能、変更可能、そして STRING 型として保存されます。7 個の重複しないキー値が、このキーに挿入されています。このキーでは、オルタネート コレーティング シーケンス ファイル upper.alt が使用されます。

ファイル バージョンに関する注意

ファイル形式のバージョンをレポートする際、データベース エンジンは指定したファイルを読むことのできる最も古いエンジンのバージョンを出力します。たとえば、Btrieve 5.x 形式で作成されたファイルがあっても、4.x と 5.x の機能を一切使用していないのであれば、レポートにはバージョン 3.x ファイルと出力されます。6.x 形式で始めるには、ファイル自体にバージョン スタンプを含める必要があります。6.x より前のバージョンでは、ファイル バージョンを調べる唯一の方法は、ファイルが使用している機能を調べることです。バージョン 5.x 以前のファイルで、使用されているかどうかによってレポートに出力されるバージョンを決定する機能を次の表に示します。

表 63 バージョン 5.x 以前のファイル形式の機能
レポートに出力されるファイル バージョン
... これらの機能の 1 つ以上が使用されている場合
5.x
圧縮レコード
キー オンリー ファイル
4.x
拡張キー タイプ
可変長レコード
CreateIndex オペレーションで追加されたインデックス
3.x
上記のいずれも使用していない


データ ファイルの作成と変更

Btrieve インターフェイス モジュールのバージョンの表示