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User's Guide (v11) |
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Pervasive PSQL Control Center の概要
Pervasive PSQL Control Center(PCC)は、Pervasive PSQL エンジンへの接続、データベースとテーブルの設定や変更、データのクエリや更新、エンジンのパフォーマンス調整、および Pervasive PSQL ドキュメント ライブラリへのアクセスを行うための、統合されたフレームワークです。
PCC では Pervasive PSQL エクスプローラーと呼ばれるオブジェクト ツリー形式のファイル エクスプローラーを使用します。このオブジェクトのツリーは、展開すると詳細を表示します。オブジェクトには、エンジン、データベース、テーブル、ユーザー設定などがあります。次の図は、いくつかのウィンドウ ビューが表示された PCC を示します。Pervasive PSQL エクスプローラーは左側のツリー ビューです。
図 17 Windows プラットフォームの Pervasive PSQL Control Center
図 18 Linux プラットフォームの Pervasive PSQL Control Center
PCC の GUI(グラフィカル ユーザー インターフェイス)は、Linux のディストリビューションによって、外見がやや異なります。
PCC のインストール
Windows プラットフォームでは、PCC はデータベース エンジンまたはクライアントのインストール時にデフォルトでインストールされます。『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL のオプション機能を参照してください。
Linux では、PCC は完全インストールに含まれます。『Getting Started with Pervasive PSQL』のフル インストールを参照してください。
Windows での PCC の起動
オペレーティング システムの[スタート]メニューまたはアプリ画面から Control Center にアクセスします。実行ファイルの pcc.exe を実行することもできます。
Linux での PCC の起動
コマンド プロンプトから実行スクリプト ファイルの pcc を実行して PCC を起動します。このスクリプト ファイルは、デフォルトで usr/local/psql/bin ディレクトリにインストールされます。
ファイル ブラウザー アプリケーションでスクリプト ファイルをダブルクリックするのではく、コマンド プロンプトから PCC を起動することをお勧めします。表 6 PCC の実行に関するトラブルシューティング ガイドを参照してください。
Linux 上で PCC を起動するには、以下の条件に合致する必要があります。
表 5 Linux で PCC を起動するための要件
要件
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説明
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Pervasive PSQL Server または Client
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同一マシンに互換性のある Pervasive PSQL Server または Client が既にインストールされている必要があります。
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X-Server へのアクセス
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xhost コマンドは、どのクライアントが現在のマシンの X-Windows にアクセスできるかを制御します。デフォルトで、xhost はアクセス制御をオンにします。つまり、X-Windows を起動したユーザーのみが PCC を起動できます。
X-Windows クライアントの制限は、ターミナル ウィンドウで xhost + と入力することによって解除できます。
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Java Runtime Environment(JRE)
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PCC を実行するために必要な JRE コンポーネントは、Pervasive PSQL の一部としてインストールされます。 PCC は、Pervasive PSQL の一部としてインストールされる JRE の「ローカル」バージョンを使用します。
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PCC を実行する要件に合致しているのに、実行に問題がある場合は、以下のトラブルシューティング ガイドを参考にしてください。
表 6 PCC の実行に関するトラブルシューティング ガイド
トラブルシューティングする状態
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説明
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"java.lang.UnsatisfiedLinkError" というエラーを受け取った。
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このエラーは、ファイル ブラウザー アプリケーションを使用してスクリプト ファイルをダブルクリックして PCC を起動しようとしたときに、よく起こります。コマンド プロンプトから PCC を起動してください。
このエラーは、LD_LIBRARY_PATH 変数が設定されていない場合に発生します。PCC スクリプトがこの変数を設定します。この変数は、以下のコマンドを使用して明示的に設定することもできます。
export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/usr/local/psql/lib
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PCC を root またはユーザー psql として実行しようとすると、"SWT no more handles" というエラーが返される。
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PCC を実行するには、psql または root ユーザーとしてログインする必要はありません。ただし、これらのユーザーのどちらでもない場合は、pvsw グループのメンバーである必要があります。
"SWT no more handles" エラーは、X-Server がクライアントへの接続を拒否したために発生します。psql または root ユーザーに切り替える前に、コンソール ウィンドウを開き、xhost + と入力してほかのクライアントが X-Server に接続できるようにします。
これで、psql または root ユーザーに切り替えることができます。
また、場合によっては DISPLAY 環境変数を設定する必要があります。psql または root ユーザーとして、コンソール ウィンドウで以下のコマンドを入力します。
export DISPLAY=:0.0
または
export DISPLAY=localhost:0.0
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PCC のエラー ログ ファイルを表示、またはエラーをコンソール ウィンドウにリダイレクトしたい。
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デフォルトで、PCC エラーのログ ファイルはユーザーのホーム ディレクトリのサブディレクトリにあります(サブディレクトリは、dir_pcc/workspace/.metadata です)。トラブルシューティングのためには、エラーをコンソール ウィンドウにリダイレクトするとより便利です。
エラーをコンソール ウィンドウにリダイレクトするには、PCC の起動時に "-consoleLog" オプションを使用します。
pcc -consoleLog
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以下のエラー メッセージが返された。"データベース エンジンに接続できません。ターゲット マシンがアクセス可能で、かつエンジンが実行されていることを確認してください。"
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このエラー状況は、ローカル サーバーを管理しようとした場合に発生します。
ローカル サーバーを管理するには、pvsw グループのメンバーであるか root ユーザーである必要があります。
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root 以外のユーザーとして PCC を起動しようとすると、"GTK IM Module SCIM: Cannot connect to Panel!" というエラーが返される。
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いくつかの Linux OS では、環境変数 GTK_IM_MODULE を指定する必要があります。
この問題を解決するには、PCC を起動する前にコンソール ウィンドウで、以下のコマンドを入力します。
export GTK_IM_MODULE=scim-bridge
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PCC キャッシュをクリアする必要がある状況
PCC は効率を上げるために一定の情報をキャッシュします。キャッシュは、PCC に「プラグイン」される製品をインストールまたはアップグレードしたら、クリアする必要があります。そうしないと、インストールまたはアップグレードされた製品は Pervasive PSQL エクスプローラーに表示されません。たとえば、Pervasive Data Exchange をインストールまたはアップグレードする場合、PCC キャッシュをクリアする必要があります。
キャッシュは、 PCC をパラメーターを使ってコマンド ラインから起動した場合にのみクリアできます。
PCC のキャッシュをクリアするには
- PCC を実行中の場合は終了します([ファイル| 終了]をクリックします)。
- オペレーティング システムでコマンド プロンプトまたはターミナル ウィンドウを開きます。
- Pervasive PSQL インストール ディレクトリの PSQL¥bin¥ ディレクトリに移動します。
- Pervasive PSQL ファイルのデフォルトの保存場所については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL ファイルはどこにインストールされますか?を参照してください。
- 「
pcc -clean
」と入力して、Enter キーを押します。
- これにより、PCC が起動してキャッシュがクリアされます。新しくインストールまたはアップグレードされた製品が Pervasive PSQL エクスプローラーに表示されます。
メモ
PCC の通常の使用時に -clean パラメーターを使用して起動しても、何の利点もありません。このパラメーターは、プラグイン製品をインストールまたはアップグレードした場合にのみ必要になります。
PCC 内のエディターおよびビュー
PCC のメイン ウィンドウには、以下のエディターとビューが含まれます。
さまざまなエディターおよびビューを使用してオブジェクトを表示および操作することができます。同じ種類の複数のエディター(たとえば、SQL Editor)を同時に開くことができます。編集中の各オブジェクトは、エディター上部にタブによって示されます。タブにはオブジェクトの名前が表示されます。エディターで変更したデータは、明示的に保存する必要があります(たとえば、[ファイル|上書き保存]を使用)。
Pervasive PSQL エクスプローラーのようなビューは、一度に 1 つしか開けません。ビュー内で実行された操作は直ちに適用されます。明示的に保存する必要はありません。
エディターおよびビューの特性
以下の表にエディターとビューの特性をまとめます。
表 7 PCC のウィンドウ ビューの特性
特性
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Pervasive PSQL エクスプローラー
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SQL Editor
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グリッド
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テキスト
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アウトライン
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Table Editor
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そのビュー固有のアイコンを含む
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閉じることができる
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最小化できる
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最大化できる
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以前のサイズに戻すことができる
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新規ウィンドウで開くことができる
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PCC メイン ウィンドウ内で再配置できる
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PCC から取り出して、デスクトップに配置できる
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Pervasive PSQL エクスプローラー
このビューはオブジェクトのツリーを表示します。これらは展開すると詳細を表示します。下位のオブジェクトを表示するには、オブジェクトの左にある展開アイコンをクリックします。展開アイコンは、"+" 記号、"4" 記号、またはそれらに類似した記号です。下位オブジェクトを非表示にするには、折りたたみアイコン("-" 記号)をクリックします。この折りたたみアイコンは展開アイコンをクリックすると切り替わって表示されます。
オブジェクトのツリーには Pervasive PSQL という名前のルート ノードがあります。ルート ノードに含まれるのは、クライアント、サービス(ある場合)、エンジン、データベース、テーブル、ビュー、ストアド プロシージャ、ユーザー定義関数、トリガー、グループ、ユーザー、および、システム オブジェクト(システム テーブルなど)です。
図 19 Pervasive PSQL エクスプローラーに表示されるオブジェクトの例
オブジェクト プロパティにアクセスする
オブジェクトの上で右クリックすると、そのオブジェクトに対応した操作またはダイアログが表示されます。たとえば、あるオブジェクトを右クリックして、次に[プロパティ]をクリックすると、そのオブジェクトの設定(そのオブジェクトに対応したプロパティ)が表示されます。また、オブジェクトをクリックしてから Alt+Enter キーを押してプロパティを表示することもできます。
SQL Editor
SQL Editor を使用すると、Pervasive PSQL データベースに対し、SQL(構造化問い合わせ言語)ステートメントを実行することができます。詳しい説明については、SQL Editor を参照してください。
グリッド
グリッド ウィンドウは、スプレッドシートのような行列形式で SQL ステートメントの実行結果を表示します。各フィールドは列として示され、データは列内のセルに表示されます。グリッド セル内でデータを直接変更することができるだけでなく、グリッド に行を追加することもできます。
Table Editor および SQL Editor は、共に グリッド を使用します。詳細については、テーブルのデータの表示 および グリッドウィンドウ ビュー を参照してください。
テキスト
テキスト ウィンドウ ビューは、テキスト形式で SQL ステートメントの実行結果を表示します。テキストは表示のみです。テキストを変更してデータ値を変更することはできませんが、テキストをコピーすることはできます。詳しい説明については、テキスト ウィンドウ ビューを参照してください。
アウトライン
アウトライン ウィンドウを使用すると、SQL ステートメントをツリー構造で表示することができます。ツリーのルート ノードは SQL Editor ウィンドウ ビューと同じ名前です。詳しい説明については、アウトライン ウィンドウ ビューを参照してください。
エディターがアウトラインをサポートしていない場合はアウトライン ウィンドウは利用できないので注意してください。現在、SQL Editor のみがアウトライン ビューをサポートしています。
Table Editor
Table Editor を使用すると、テーブルの列の追加、削除または特性の変更を行うことができます。このテーブルは、新規作成したものか、または編集したい既存のテーブルです。詳しい説明については、Table Editor を参照してください。
ユーザー設定
PCC で全般の初期設定を行うことができます。PCC のウィンドウ ビューや外部ツールの初期設定を行うこともできます。
グリッドの初期設定を行うには
- PCC の[ウィンドウ]メニューで、[設定]をクリックします。Pervasive ノードが展開されていない場合は、展開します。
- [全般の設定]をクリックします。
全般の初期設定で指定できるオプションは、以下のとおりです。
[関連付けられている DSN エントリは常に削除されます。]を選択して、データベースのすべての DSN エントリがプロンプトなしでデータベースと一緒に削除されるようにします。
[関連SQL ドキュメントを開くたびに、新しいデータベースの入力を求めるダイアログを表示しない。]の選択を解除すると、SQL Editor で SQL ドキュメントを開くたびにデータベースの選択を求められます。このオプションが選択されていない場合は、これを選択して、SQL ドキュメントを開いたときに最近選択したデータベースを使用するようにします。選択されたデータベースは、PCC のセッションをまたいで保持されることはありません。PCC を閉じて再度開いた場合は、新しいデフォルトのデータベース コンテキストを選択する必要があります。
PCC ウィンドウ ビューの設定
以下の PCC ウィンドウ ビューの初期設定を行うことができます。
- グリッド
- Monitor
- SQL Editor
- Table Editor
- テキスト
PCC ウィンドウ ビューの初期設定を行うには
- PCC の[ウィンドウ]メニューで、[設定]をクリックします。Pervasive ノードが展開されていない場合は、展開します。
- 以下の操作のいずれかを実行します。
- データ グリッドの初期設定を行うには、データ グリッドをクリックします。
- Monitor の初期設定を行うには、[Server Monitor]をクリックします。
- SQL Editor の初期設定を行うには、SQL Editor をクリックします。
- Table Editor の初期設定を行うには、Table Editor をクリックします。
- テキスト出力の初期設定を行うには、テキスト出力をクリックします。
その他のユーティリティ
一部のユーティリティは、PCC インターフェイスと完全に統合されていません。ただし、以下のユーティリティは[ツール]メニューから選択することによって PCC 内から起動することができます。
- Function Executor(『Advanced Operations Guide』の Btrieve オペレーションのテストを参照)
- Monitor(『Advanced Operations Guide』のデータベース リソースの監視を参照)
- Maintenance(『Advanced Operations Guide』の Maintenance を使用した Btrieve データ ファイルの操作を参照)
- DDF Builder(『DDF Builder User's Guide』の DDF Builder についてを参照)
- License Administrator(ライセンス管理を参照)
- Rebuild(『Advanced Operations Guide』のデータ ファイルの変換を参照)
- ODBC アドミニストレーター - 64 ビット オペレーティング システムの場合、32 ビットまたは 64 ビット用に別々の ODBC アドミニストレーターを選択できます(『SQL Engine Reference』の 「DSN と ODBC アドミニストレーター」を参照してください)対象ではない方の ODBC アドミニストレーターを起動しようとしても、対象とする ODBC アドミニストレーターを開きます。つまり、32 ビット ODBC アドミニストレーターが開いているときに 64 ビット用を起動しようとすると、Windows は 32 ビット バージョンを表示します(逆も同様)。言い換えると、ODBC アドミニストレーターは同時に 1 つのバージョンしか実行されないということです。これは Pervasive PSQL ではなく、Windows の制限です。
- Pervasive System Analyzer(Pervasive System Analyzer(PSA)を参照)
- Query Plan Viewer(『SQL Engine Reference』の Query Plan Viewer を参照)
- Gateway Locator(Pervasive PSQL Workgroup で PCC をインストールした場合)(『Getting Started with Pervasive PSQL』のゲートウェイ構成を参照)
メモ
これらのユーティリティは、Windows プラットフォームのみで[ツール]メニューに表示されます。Windows および Linux の両プラットフォームで、[ツール]メニューに独自のカスタム ツールを追加することができます。次のセクションを参照してください。
外部ツール
PCC の[ツール]メニューに独自のソフトウェア プログラムを追加することができます。これにより、PCC からプログラムを簡単に起動することができます。
外部ツールを追加するには
- PCC の[ウィンドウ]メニューで、[設定]をクリックします。Pervasive ノードが展開されていない場合は、展開します。
- [外部ツール]をクリックします。
- [新規]をクリックします。
- [ツール]メニューに表示させたい名前を[ツールのラベル]に入力します。
- [ツールの場所]に、プログラムのパスとファイル名を入力します。
をクリックしてファイルの場所を参照することもできます。
- また、プログラム起動時に渡すパラメーターを[ツールのパラメーター]に入力することもできます。
- [OK]をクリックします。
- [OK]をクリックして(または[適用]をクリックしてから[OK]をクリック)して[設定]ダイアログを閉じます。
外部ツールの初期設定を行うには
- PCC の[ウィンドウ]メニューで、[設定]をクリックします。Pervasive ノードが展開されていない場合は、展開します。
- [外部ツール]をクリックします。
- 外部ツール リスト内の目的のツールをクリックします。
- 以下の操作のいずれかを実行します。
- リストからツールを削除するには[削除]をクリックします。
- ツールをリストの上方向に移動するには、[上へ]をクリックします。
- ツールをリストの下方向に移動するには、[下へ]をクリックします。
 Pervasive PSQL Control Center の使用 |
 Windows サーバー上のサービス |
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