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ここでは、Pervasive Software が Pervasive PSQL 製品インストールで使用するテクノロジおよびカスタマイズ設定の概要について説明します。Pervasive PSQL インストールで使用されるテクノロジは Microsoft Windows Installer(MSI)です。カスタマイズ用の設定は PTKSetup.ini ファイルにあります。
ほとんどのインストール シナリオでは、インストールにセットアップ実行可能ファイルを使用する必要があります。セットアップ実行可能ファイルは InstallShield ブートストラップ パッケージで、インストールを実行する前にさまざまなチェックを行います。また、セットアップ実行可能ファイルは、MSI インストールを起動する前に、ターゲット システムで必要な Windows インストーラー サービスのバージョンの検出とインストールも行います。要件を満たすバージョンの MSI がターゲット システムにあることを確認できた場合は、セットアップ実行可能ファイルが自動的に MSI インストールを起動します。インストールしようとするシステムに Pervasive PSQL でサポートされる MSI テクノロジのバージョンが含まれているかどうか不明な場合は、セットアップ実行可能ファイルを使用してください。
ご自身のソフトウェア アプリケーションに Pervasive PSQL をバンドルする場合は、Pervasive PSQL MSI ファイルによるインストール処理を使用することをお勧めします。MSI ファイルを用いれば、Pervasive PSQL でサポートされるバージョンの Windows インストーラーがターゲット システムに含まれている場合、ソフトウェア アプリケーションのインストール時に Pervasive PSQL インストールを呼び出すことができます。Microsoft Windows Vista 以上では、MSI ファイルを用いた Pervasive PSQL インストールを実行する前に、Pervasive PSQL インストールを呼び出す処理が、昇格されたユーザー資格情報で実行されている必要があります。
ヒント
Pervasive PSQL は Windows インストーラー v3.1 を使用します。 Windows インストーラーがお使いのシステムにあった場合、そのバージョンを調べるには、コマンド プロンプトで「
MSIExec /?
」と入力します。
MSI テクノロジの詳細については、Microsoft のマニュアルおよび Web サイトを参照してください。Windows インストーラーで使用可能なオプションやパラメーターは、DOS プロンプトで以下のコマンドを入力して使用できます。
このマニュアルではこの情報についてこれ以上の説明を行いません。その代わり、貴社の Pervasive PSQL インストールをカスタマイズするために MSI テクノロジを使用する実例を提供します。
メモ
Windows Vista 以降のオペレーティング システムで MSI テクノロジを使用してインストールを行うには、システム特権を持つ管理者ユーザー アカウントとしてインストールを実行する必要があります。
MSI テクノロジを使用してコマンド ラインによるインストールを実行する場合は、MSI ファイルを使用してインストール処理を実行します。
次の表は、Pervasive PSQL の各製品と、その Pervasive PSQL 製品に関連付けられているセットアップ実行可能ファイル名および MSI ファイル名を示しています。
ヒント
MSI オプションが Pervasive PSQL 製品のインストール時にどのように使用されるかについては、MSI オプションを使用したインストール および MSI オプションと PTKSetup.ini 設定を使用したインストールで例を参照してください。
PTKSetup.ini ファイルは Pervasive PSQL の各製品のインストールに含まれています。このファイルはインストール メディアの MSI 実行可能ファイルがある同じフォルダーにあります。PTKSetup.ini ファイルの各セクションには、サポートされるキーと指定可能な値についての説明があります。
PTKSetup.ini ファイルには 2 つの主要セクションがあります。[PROPERTIES] セクションでは、サイレント インストール時または有人インストール時に使用可能なオプションを提供します。[Registry Migration] セクションは Pervasive PSQL v10 より前のバージョンの Pervasive PSQL にのみ適用されます。このセクションについては後で詳しく説明します。
注意
組み込む製品エディションに付属している PTKSetup.ini ファイルを必ず使用してください。各エディションのテクノロジやインストールには違いがあるため、この初期設定ファイルは製品ごとに異なります。
次の表は、PTKSetup.ini の [PROPERTIES] セクションにあるカスタマイズ可能なカテゴリと、各カテゴリのキーについて概説します。
ヒント
各種プロパティのキーの詳細については、インストール パッケージに含まれている PTKSetup.ini ファイルの情報を参照してください。
PTKSetup.ini ファイルの 2 番目のセクションは、Pervasive PSQL v10 より前のバージョンからアップグレードする場合にのみ使用できます。最新バージョンの Pervasive PSQL へアップグレードする間に、このセクションに指定されたレジストリ設定を移行することによって、Pervasive PSQL v9 以前の構成設定を維持します。
ヒント
各種設定についてはすべて、『Advanced Operations Guide』で詳しく説明しています。
[Registry Migration] セクションでは、各種設定について以前のバージョンの設定が等号(=)の左側に記載され、等号の右側に Pervasive PSQL 用の設定が記載されています。
レジストリ移行設定には次のような書式を使用します。
<古いバージョン>=<新しいバージョン>
インストール時に Pervasive PSQL v10 より前のバージョンから移行しない設定についてはコメント行にします。移行されるキーが既に存在する場合、以前のレジストリ設定は移行された設定に置き換わります。
メモ
Pervasive PSQL v10 以上のバージョンをアップグレードする場合、Pervasive PSQL のインストールではこのセクションを参照せず、すべての設定を自動的に移行します。
現在の設定を確認するには bcfg ユーティリティ使用します。このユーティリティについては『Advanced Operations Guide』を参照してください。このユーティリティを使用すれば、現在の設定を取得して確認することができるので、設定の変更が必要かどうかを判断するのに役立ちます。
Pervasive PSQL のインストール後、Distributed Tuning Interface(DTI)で使用可能な関数を使用して、お使いの Pervasive PSQL エンジンの設定やチューニングを行うことができます。DTI の関数を使用すれば、現在の設定を調べたりプログラムから設定を変更したりするなど、さまざまなタスクを実行することができます。
Pervasive PSQL エンジンの設定を行うための DTI 関数の使用に関する詳細については、『Distributed Tuning Interface Guide』の「DTI 関数グループ」セクションにある関数の一覧を参照してください。
Pervasive DTO オブジェクトは、DTI インターフェイスと同様、Pervasive Control Center 機能を実行するための COM インターフェイスです。
ワークステーションを復旧するための方法として再イメージ化やその他の技術を採用し、「システムの復元」を使用しない企業の環境では、インストーラー動作用の「システムの復元」を無効にすることによって、システムの復元ポイントを作成するための時間やディスク スペースが不要になりパフォーマンスを向上させることができます。
「システムの復元」を無効にするには、お使いのオペレーティング システムに固有の詳細な情報について、Microsoft のヘルプ システムを参照してください。
この設定はインストーラーが開始する復元動作のみに影響します。またこの設定はグループ ポリシーで使用することができ、各ワークステーションへの配置を支援します。
メモ
「システムの復元」は非常に重要な Windows の機能であるため、ほとんどの状況において、この機能を無効にすることはお勧めできません。「システムの復元」の無効を適用できるのは、企業のシナリオとして、この機能を使用しないとしている場合のみです。
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