What's New in Pervasive PSQL (v11)

Windows 8 および Windows Server 2012 のサポート

Windows 8 では、タッチスクリーン入力向けに設計された新しいユーザー インターフェイスを備えていますが、従来のマウスとキーボード入力も引き続き対応します。このセクションでは、Pervasive PSQL が対応している Windows 8 の機能、および以下の項目について説明します。

サポートされるエディション

次の表では、Pervasive PSQL でサポートされる Windows 8 のエディションを示します。

表 1 Windows 8 のエディションに対する Pervasive PSQL のサポート
Windows 8 エディション
Pervasive PSQL 製品
Server
Vx Server
Workgroup
Client
Windows 8(32 ビットおよび 64 ビット)
Windows 8 Professional(32 ビットおよび 64 ビット)
Windows 8 Enterprise(32 ビットおよび 64 ビット)
Windows RT
×
×
×
×
Windows Server 2012 64 ビット(32 ビット版はありません)

Windows Server 2012 のアプリケーション認証

Pervasive PSQL Vx Server(64 ビット版)は、Windows Server 2012 向け Windows Server アプリケーション認定プログラムのロゴを取得しています。

Windows 8 の機能

ここでは、Windows 8 の機能の中で Pervasive PSQL に関連する主な機能について説明します。

スタート画面とアプリ画面

Windows 8 では、従来の[スタート]メニューが「スタート画面」と「アプリ画面」に置き換わりました。どちらの画面も Windows ストアのアプリを表示するタイルおよび Windows ストア以外のアプリケーションを表示するショートカットを使用します。

スタート画面は、個別にカスタマイズできるユーザー設定の場所と見なされています。そのため、デフォルトで、Pervasive PSQL コンポーネントのショートカットはスタート画面に表示されません。

以下の Pervasive PSQL コンポーネントのショートカットはアプリ画面に表示されます。

表 2 Windows 8 のアプリ画面に表示される Pervasive PSQL コンポーネントのショートカット
Pervasive PSQL コンポーネント
アプリ画面上のショートカット名 1, 2
Pervasive PSQL Control Center およびドキュメント
PSQL Control Center およびドキュメント
License Administrator
Pervasive License Administrator
PVSW ログ
PSQL PVSW ログ
ワークグループ エンジンの開始
PSQL ワークグループ エンジンの開始3
ワークグループ エンジンの停止
PSQL ワークグループ エンジンの停止3
DDF Builder
DDF Builder
Function Executor
PSQL Function Executor
Gateway Locator
PSQL Gateway Locator3
Maintenance
PSQL Maintenance
Monitor
PSQL Monitor
Notification Viewer
PSQL Notification Viewer
Pervasive System Analyzer
Pervasive System Analyzer
Query Plan Viewer
PSQL Query Plan Viewer
Rebuild
PSQL Rebuild
1 Pervasive PSQL のコンポーネントであることを特定しやすいよう、ショートカット名の多くに "PSQL" を追加しています。ショートカットはすべて 1 つのフォルダー(グループ ラベル)名の下にまとめられています。アプリ画面上の Pervasive PSQL フォルダー名は "Pervasive PSQL 11" となっています。
2 XIO 統計情報コンポーネントは適用されないので、このショートカットはありません。適用されない機能を参照してください。
3 これらの画面コンポーネントは、Pervasive PSQL Workgroup がアプリケーションとしてインストールされている場合のみ存在します。

Microsoft Live ID

Windows 8 のデフォルト設定では、オペレーティング システムへのサインイン用にローカル ユーザー アカウントが Live ID と関連付けられます。 Live ID でサインインすることによって、その Live ID と関連付けられる特定の個人用設定が自動的に読み込まれます。 また、Windows ストアから購入されるアプリは Live ID アカウントでローミングします。

Pervasive PSQL は Windows ストア アプリではないので、Microsoft の Live ID を使用しても Pervasive PSQL にはローミングの利点が提供されません(ただし、Windows ストア アプリは Pervasive PSQL をデータ リポジトリとして利用できます。 Pervasive Web サイトで入手可能な Open Data Protocol(OData)に関する資料を参照してください。

ただし、Live ID アカウントを使用して、Pervasive PSQL をインストールしたマシンにログ オンすることはできます。その場合、Pervasive PSQL はローカル ユーザー アカウントでログ オンした場合と同じように機能します。たとえば、トランザクショナル サービスおよびリレーショナル サービスの開始は成功します。 同様に、ログオンまたはログオフ時に、必要に応じて Pervasive PSQL ワークグループ エンジンやキャッシュ エンジンを自動ロードおよび自動アンロードさせることができます。 Pervasive PSQL セキュリティは、認証に Microsoft Live ID を使用するよう設定された Windows ファイル システム、ネットワークおよびピアツーピア共有に基づく Windows 8 セキュリティに従います。

記憶域とシン プロビジョニング

記憶域は単独の論理ドライブ リソースにグループ分けされたドライブのコレクションです。シン プロビジョニングは、実際の物理ディスク容量よりも多くの領域を割り当てることができるストレージ技術です。基本記憶域が拡張可能な場合、ファイル システムのサイズをその記憶域よりもはるかに大きくすることができます。

記憶域

Pervasive PSQL のライセンスは、記憶域の使用による影響を受けません。記憶域ドライブ配列を設定、配列から 1 つのディスクを除去、または配列全体を除去することができます。

Pervasive PSQL は記憶域ドライブを通常の物理記憶域として使用することができます。データベース エンジンはドライブ構成やすべての機能に正常にアクセスできます。記憶域の構成によってストレージ不足になると、データベース エンジンから "ディスク領域不足" のステータスが返ります。Pervasive PSQL VSS Writer は、記憶域を使用したバックアップ操作で正常に機能します。

シン プロビジョニング

Pervasive PSQL はシン プロビジョニング ストレージを使用できます。"ディスク領域不足" 状態の場合、オペレーティング システムはそのディスクをオフラインにします。データベース エンジンは "ディスク領域不足" ステータスを返します。

ReFS ファイル システム

ReFS(Resilient File System)は新世代のストレージ技術として設計されています。これは NTFS を基盤として構築されており、NTFS とも互換性が保たれます。アプリケーション レベルでは、ReFS に保存されるデータは NTFS データと同様にアクセスできます。Pervasive PSQL では ReFS としてフォーマットされた物理記憶域を使用することができます。

ReFS と互換性がないのは DOS の短い名前です。これは NTFS の機能ですが、ReFS ではサポートされません。

4K 読み込みセクター サイズ

Pervasive PSQL は 4K セクター サイズ対応のディスク記憶域を使用することができます。

ただし、開かれるデータ ファイルの物理ページ サイズがディスク記憶域のセクション サイズ(この場合は 4K)よりも小さい場合、そのファイルのオープン時、データベース エンジンはシステム キャッシュを使用します。これは[システム キャッシュ]の設定がオフになっていたとしても適用されます。 さらに、データベース エンジンは警告メッセージを PVSW.LOG に書き込みます。 データベース エンジンによって、開いたファイルのページがキャッシュに保持される間は、1 つの警告のみが書き込まれます。また、ファイルに対して実行された butil -stat コマンドも警告を書き込みます。これにより、ファイルに対して -stat コマンドが繰り返し実行され、その間、ほかに操作が発生しない場合は多数の警告が生じます。

システム キャッシュを使用しないようにし、メッセージが PVSW.LOG へ書き込まれないようにするには、4K 以上のページ サイズでデータ ファイルを再作成するか、あるいは標準セクター サイズの物理記憶域を使用してください。

共有記憶域不要のライブ マイグレーション

Microsoft の Hyper-V は、共有記憶域を必要とすることなく、あるホストから別のホストへ仮想マシンの実行を移行させることができます。

Pervasive PSQL Vx Server は Hyper-V 環境下での移行が可能で、PSQL クライアントから再接続する必要もありません。仮想 MAC アドレスとホスト名が仮想マシン移行後も同じままであれば、PSQL Vx Server のキーの状態は "アクティブ" のままです。

Pervasive PSQL Server または Workgroup の場合、直ちに元のホストへ移行するつもりでなければ、 Hyper-V 環境下で移行しなくてもよいでしょう。仮想マシンが別のホストへ移行されると、どちらの製品もキーの状態は "検証失敗" に変わります。データベース エンジンを実行できるのは、"検証失敗" 状態にある一定期間内だけです。

詳細については、『Advanced Operations Guide』の高可用性のサポートを参照してください。

フェールオーバー クラスター環境での SMB 3.0

サーバー メッセージ ブロック(SMB)3.0 はフェールオーバー クラスターからファイルへの共有アクセスを提供します。クラスター環境外で実行している Pervasive PSQL Workgroup は、SMB クラスター記憶域に存在するデータを使用でき、クラスターのフェールオーバー発生時にも中断することなく稼働し続けます。 共有記憶域へのアクセス許可は、オペレーティングシステム(マイ コンピューターやファイル エクスプローラーなど)からではなく、フェールオーバー クラスター マネージャーから設定してください。

Pervasive PSQL Server および Vx Server では、単独の SMB クラスター記憶域に存在するデータの使用をサポートしません。これらの製品では、ローカル ファイル システムのようにエンジンがアクセスする共有記憶域が必要です。

Advanced Operations Guide』の高可用性のサポートも参照してください。

NIC チーミング

NIC(ネットワーク インターフェイス カード)チーミングは、2 つ以上の特殊な NIC をフォールト トレランスやロード バランス用に「チーム」として設定できる機能です。

NIC チーミングは Pervasive PSQL Server、Vx Server、Workgroup をインストールした物理マシンまたは仮想マシンで使用することができます。ただし、NIC チーミングの設定は Pervasive PSQL 製品を認証する前に行っておくようにしてください。その後、NIC チーミングを変更する必要が生じた場合は、まず Pervasive PSQL 製品を認証解除し、NIC チーミングの変更を行った後、その製品を再度認証します。

高可用性

Pervasive PSQL は高可用性環境で使用することができます。『Advanced Operations Guide』の高可用性のサポートを参照してください。

プール化された仮想デスクトップ インフラストラクチャ

VDI(Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップインフラストラクチャ)は、ユーザーのデスクトップ オペレーティング システムをサーバー上の仮想マシンとしてホストする機能です。プール型 VDI では仮想マシンのプールを作成します。ユーザーがログインすると、新たに初期化された仮想マシンのインスタンスが作成されます。

Pervasive PSQL Client はプール化された VDI と互換性があり、リモート データにアクセスすることができます。Pervasive PSQL Client は仮想マシン テンプレートに追加することができ、複数のユーザーによってプールからアクセスされた場合、正常に機能します。

Pervasive PSQL Server、Vx Server および Workgroup はプール化された VDI 仮想マシンとは互換性がありません。データベース エンジンが含まれる仮想マシン テンプレートを作成できますが、プールからアクセスされる仮想マシンの各インスタンスが Pervasive PSQL ライセンスに違反します。

リフレッシュおよびリセット(初期状態に戻す)

リフレッシュおよびリセット(初期状態に戻す)を使用すると、既存の Windows 8 インストレーションをそのオペレーティング システムの新しいイメージで上書きすることができます。リフレッシュまたはリセットのどちらの場合も、マシンから Pervasive PSQL(製品キー、レジストリ エントリおよびインストール フォルダーとファイル)が削除されます。

リフレッシュやリセットを使用する場合は、事前にそのマシン上の Pervasive PSQL 製品キーを認証解除しておいてください。これにより、リフレッシュやリセットの完了後の同じマシン、あるいは別のマシンでその製品キーを認証することが可能です。『Pervasive PSQL User's Guide』のキーを認証解除するにはおよびキーを認証するには を参照してください。

リセット

リセットでは個人用のデータ、Windows ストア アプリを含むアプリケーションおよびカスタマイズ設定がすべてリセットされます。

リフレッシュ

リフレッシュを行っても Microsoft Windows ストアからインストールされた Windows ストア アプリは保持されます。Pervasive PSQL などの Windows ストア アプリでないアプリケーションのインストレーション(およびレジストリ エントリ)は、オペレーティング システムの新しいイメージが書き込まれると失われます。ただし、次の点にも留意してください。

Disk2VHD と起動可能な VHD

Disk2VHD を使用すると、物理マシンのインスタンスから仮想マシン(VM)を作成することができます。Disk2VHD は、ハイパーバイザー製品で提供されるほかの Physical-to-Virtual ユーティリティと同様のユーティリティです。Pervasive PSQL Vx Server と互換性があるハイパーバイザー製品の説明については、『Pervasive PSQL Vx Server Product Guide』を参照してください。

起動可能な VHD を使用すると、マシンの物理ディスク上のイメージからオペレーティング システムをロードするのではなく、別のマシン上で Windows 8 を起動できる Hyper-V 仮想マシンの作成が可能です。ほかのマシンには Windows 8 がインストール済みであることが必要です。

Disk2VHD または起動可能 VHD を使用する場合は、以下の点に留意してください。

Internet Explorer 10

PCC ドキュメント ライブラリ、PSA ネットワーク トラブルシューティングのヒント、リリース ノートおよび Pervasive PSQL Web ライブラリなど、HTML 形式で提供される Pervasive PSQL ドキュメントは Internet Explorer 10 と互換性があります。

Windows Defender

Windows Defender はマルウェア対策として強力な保護機能を提供します。Windows Defender で干渉されることなく Pervasive PSQL をインストール、設定および実行できるようにしてください。『Getting Started with Pervasive PSQL』のインストール手順、および『Advanced Operations Guide』の設定リファレンスを参照してください。

サポートおよび適用されない機能

このセクションでは Pervasive PSQL でサポートしない Windows 8 の機能および Windows 8 には適用されない Pervasive PSQL の機能について説明します。

サポートされない機能

Pervasive PSQL は Windows 8 の以下の機能についてはサポートしません。 これらの機能の詳細については、Microsoft の Web サイトを参照してください。

Windows To Go

Windows To Go(WTG)を使用すると、Windows 8 Enterprise 版をフラッシュ ドライブや外部ハード ドライブなどの USB 大容量記憶装置から起動および実行することができます。

複数のマシン間で使用できるという WTG デバイスの従来の意味においては、Pervasive PSQL はサポートされません。Pervasive PSQL は WTG デバイスにインストールすることができます。ただし、Pervasive PSQL の製品キーの状態は、Pervasive PSQL を認証したマシンでのみ「アクティブ」となっています。それ以外のマシンを WTG デバイスで起動すると、その製品キーの状態は "検証失敗" になります。

Pervasive PSQL が認証されたマシンでデータベース エンジンを実行させるのであれば、WTG は有用です。それ以外の認証されていないマシンにおける WTG デバイスの使用は、検証失敗期間未満に制限されます。

SkyDrive

上記の項目に加え、Pervasive PSQL をマルチユーザー環境で使用する場合は、SkyDrive はサポートされません。SkyDrive は Microsoft によるクラウド ストレージの実装で、パーソナル クラウド ストレージとして機能します。SkyDrive は一度に 1 つのデバイスのみを操作する単独ユーザー向けに設計されています。複数のデバイスのデータ ファイルに複数のユーザーがアクセスするような状況は、SkyDrive では正しく動作しません。複数のデバイスから同一データに対して同時に更新を行うと、データが壊れたり失われたりする可能性があります。

SkyDrive には、Dropbox.com、Apple の iCloud、Google Drive、CX.com および SugarSync などのパーソナル データ ストレージを目的としたクラウド ストレージのオプションと同様の制限があります。Pervasive PSQL データ ファイルの保存先として SkyDrive を利用する場合は、シングルユーザー データのみにしてください。

適用されない機能


Pervasive PSQL v11 SP3 の新機能

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