Advanced Operations Guide (v11)

ネットワーク

サーバーおよびワークグループ製品には同一のネットワーク コンポーネントが含まれています。したがって、ワークグループ エンジンをサーバー エンジンにアップグレードすることが可能です。クライアント側のリクエスターはいずれのタイプのエンジンにも接続することができます。

NetBIOS

Pervasive ネットワーク サービス レイヤーは、以前サポートされていた名前付きパイプ、DNS および NDS などのプロトコルと同様に、NetBIOS を使用してネットワーク上でエンジンを検索します。NetBIOS および DNS プロトコルは、ワークグループ エンジンと交信するのに使用することができます。Windows 上のサーバー エンジンは名前付きパイプを使用して自身をアドバタイズするため、NetBIOS は必要ありません。

クライアントのリクエスターが IP、SPX、または NetBEUI アドレスを見つけると、その転送プロトコルを使用して MicroKernel エンジンに接続を確立しようとします。

MicroKernel のルーター決定アルゴリズム

クライアント側の MicroKernel ルーターは、完全に確立されたアルゴリズムに従ってファイルのゲートウェイ オーナーシップを見つけます。

表 42 ゲートウェイ検索の優先順位
優先順位
手順
1
データ ファイルと同一のコンピューター上でデータベース エンジンに接続を試みます。
2
ローカル エンジン(クライアント マシン上の)を使用してデータ ファイルのオープンを試みます。
3
ファイルを所有するゲートウェイ エンジンを見つけて接続を試みます。

クライアント側のルーターが常に最初に試みることは、データと同じコンピューター上のエンジンに接続することです。このため、データが存在する場所でエンジンが実行されていることは常に非常に効果的です。

Pervasive ネットワーク サービス レイヤーは、リモート データベース エンジンに接続するのに非常に多数のさまざまな方法を用いるため、データベース エンジンが実行されていないファイル サーバー上のファイルを最初に開こうとするときに時間がかかることがあります。ゲートウェイ一貫性保守をオンにすると、ルーターがエンジンの位置を特定するのに失敗した各マシンを記憶するので、その後その接続は試行されません。

リモート ファイル サーバー上のエンジンに接続できなかった場合、ルーターはローカル エンジンがリモート ファイルを開くことを許可します。ローカル エンジンはまず新しいロケーター ファイルを作成し、リモート ディレクトリのオーナーシップをとることを試みます。既にほかの MicroKernel がそのディレクトリを所有している場合、ローカル エンジンはルーターにステータス コード 116 を返します。

最後に、ルーターはゲートウェイ コンピューターを探そうとします。ロケーター ファイルを開き、ゲートウェイ エンジンの名前を読み込みます。それからエンジンにリクエストを送ります。ルーターは MicroKernel からステータス コード 116 を受け取らなければロケーター ファイルを読み込まないことに注意してください。この動作は、ゲートウェイ機能を使用するためにはローカル ワークグループ エンジンがインストールされている必要があることを示しています。ローカル エンジンがないためにローカル エンジンを使用してリモート ファイルを開くことに失敗した場合、ルーターはロケーター ファイルを読み込まず、ゲートウェイ エンジンを見つけることができません。


ワークグループ エンジンの詳細

サーバーとワークグループの技術的な相違