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サーバー エンジンとワークグループ エンジンにはいくつかの重要な相違点があります。このセクションではその違いについて説明します。
サーバー エンジンには 32 ビット版および 64 ビット版があり、Linux および Windows で使用することができます。ワークグループ エンジンの場合は 32 ビット Windows 版のみです。ワークグループ エンジンを 64 ビット Windows オペレーティング システムで実行することはできますが、使用できるメモリは最大でも 2 GB であるため、一般的に 64 ビット システムでインストールされる(2 GB を超える)大量のメモリを活用することはできません。
Windows のサーバー エンジンは、インストールされると Windows のサービスとして実行されます。ワークグループ エンジンは、インストールされるとアプリケーションまたはサービスとして実行されます。『Getting Started with Pervasive PSQL』のワークグループ エンジンの構成を参照してください。アプリケーションとして実行するようにインストールした場合、ワークグループ エンジンはトレイ アイコンをインターフェイスとして使用します。
サーバー エンジンでは、オペレーティング システムにおけるファイルのアクセス許可の設定を適用します。ワークグループ エンジンは自身でユーザーの認証を行いません。ワークグループ エンジンがネットワーク上のコンピューターにアクセスすることができれば、そのデータに到達できます。この緩和されたセキュリティは、セキュリティよりも使いやすさを優先する小規模のオフィスを対象としています。
ワークグループ エンジンでオペレーティング システム認証がないということは、Btrieve の "混合" セキュリティ ポリシーと "クラシック" セキュリティ ポリシーが同じであることを意味します。『Advanced Operations Guide』のセキュリティ モデルと概念を参照してください。セキュリティ ポリシーの違いは、サーバー エンジンとワークグループ エンジン間の動作の違いです。
ワークグループ エンジンは、ローカル、リモート共にファイルを開いたすべての場所にロケーター ファイルを作成し、ワークグループ エンジンがゲートウェイ オーナーシップを動的に適合できるようにします。デフォルトで、ワークグループ エンジンはほかのコンピューターやネットワーク デバイスで認証されるユーザー ID でも実行されます。このため、ワークグループ エンジンはゲートウェイ環境での使用に最適です。『Getting Started with Pervasive PSQL』のゲートウェイ構成のセットアップを参照してください。
サーバー エンジンは制限付きでゲートウェイがサポートされます。Windows 32 ビット サーバー エンジンはリモート システム上のロケーター ファイルのみを読み込み、また必要であればロケーター ファイルを作成します。Windows 64 ビット サーバー エンジンおよびすべての Linux サーバー エンジンは、ローカルまたはリモート システムでロケーター ファイルの読み込みまたは作成を行いません。
さらに、サーバー エンジンまたはワークグループ エンジン(サービスとして実行している場合)で使用されるサービスは、通常、ほかのコンピューターやネットワーク デバイス上にあるファイルへのアクセス権を持ちません。アプリケーションとして実行するゲートウェイ ワークグループ エンジンをサーバー エンジンまたはサービスとして実行するワークグループ エンジンへ置き変える場合は、ファイルへのアクセス権を許可する必要があります。このような置き換えを行う場合、サービスのログイン ユーザーを、リモート システム上のデータ ファイルへの十分なアクセス権を持つユーザーに変更する必要があります。
Windows 版のサーバー エンジンは非同期 I/O を使用します。 また、データベース ページの書き込みの結合はサーバー エンジンでのみ行われます。これらの機能によって、I/O の負荷が高いときは、ワークグループ エンジンに比べサーバー エンジンが大きなパフォーマンスの利点を得ることができます。
いくつかのデータベース設定(キャッシュ サイズやシステム キャッシュなど)のデフォルト値は、サーバー エンジンとワークグループ エンジンでそれぞれ異なります。ワークグループ エンジン設定用のデフォルト値は、システム リソースの消費をより抑えるよう設定されます。『Advanced Operations Guide』の設定リファレンスを参照してください。
XIO は Windows 32 ビット サーバー エンジンでのみサポートされます。『Advanced Operations Guide』の Xtreme I/O ドライバーを参照してください。
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