Installation Toolkit Handbook (v11)

インストールの高度なカスタマイズ

このセクションでは、Pervasive PSQL v11 の組み込みインストールに対して高度なカスタマイズを行う方法について詳しく説明します。 Pervasive PSQL はインストールの高度なカスタマイズ方法として以下をサポートします。

CAB ファイルを使用したインストール パッケージ サイズと各種機能の変更

Pervasive PSQL v11 インストールにはキャビネット(CAB)ファイルが含まれています。このファイルはご自身のインストール パッケージから削除することによってインストール パッケージの全体のサイズを削減したり、不要なファイルを使用しないようにすることができます。これらのファイルを削除すると、カスタム セットアップ時にグラフィカル ユーザー インターフェイスで使用可能な機能のリストから該当する機能を自動的に削除します。

CAB ファイルを使った作業と機能のアップデート

CAB ファイルは、MSI 実行可能ファイルやセットアップ実行可能ファイルがある同じディレクトリにあります。先頭にアンダースコア(_)が付く CAB ファイルがそのインストール タイプに必要なものです。インストール タイプごとに必要なファイルのリストについては、必要なファイルを参照してください。

Pervasive PSQL 10.x の将来のリリースでは、CAB ファイルのコア セットは変わりません。ただし、Pervasive PSQL へのアップデートには、新たに追加されたコンポーネントや機能を担うために、Pervasive PSQL v11 でリリースされているオリジナル セットから追加された CAB ファイルが含まれます。新しい CAB ファイルが存在する場合、Pervasive PSQL へのアップデートでは追加の CAB ファイルの生成が必要となる可能性があります。インストール タイプ用のファイルの最新セットと、インストールしようとするオプション機能を確認して入手してください。

必要なファイル

必要な CAB ファイルはアンダースコアで指定されます。次の表は、各インストール タイプに必要なキャビネット ファイルの一覧を示します。

表 3 エンジンのインストール タイプ別に必要なキャビネット ファイル
キャビネット ファイル
サーバー 64
サーバー 32
クライアント 64
クライアント 32
ワークグループ
_CE32.cab
 
 
 

 
_CE32_64.cab
 
 

 
_Core.cab

 

_DbEng32.cab
 

 
 

_DbEng.cab

 
 

_PSQL32.cab
 

 

_PSQL64.cab

 

 
 
_PSQL.cab

_Srvr32.cab
 

 
 
 
_Srvr64.cab

 
 
 
 
_SrvrEng.cab

 
 
 
_WGC.cab
 
 
 

_WGE.cab
 
 
 
 

オプション機能

次の表は、インストール タイプ別に適用されるオプション機能の一覧を示します。

表 4 エンジンのインストール タイプ別オプション機能のキャビネット ファイル
キャビネット ファイル
サーバー 64
サーバー 32
クライアント 64
クライアント 32
ワークグループ
ActiveX.cab

 

ADONET.cab

BtreveDos.cab

 

CSE32Cmn.cab

 

CSE32Eng.cab
 

 
 

CSE64Eng.cab

 
 
 
 
CSECmEng.cab

 
 

DDFB.cab

 

Docs.cab

 

DTO64.cab

 

 
 
DTO.cab

EclipRCP.cab

 

JCL.cab

 

JDBC.cab

 

JRE6.cab

 

JreUtils.cab

 

NVUtil.cab

 
 

OLEDb.cab

 

PCC.cab

 

PDAC.cab

 

PSA.cab

 

Utils2.cab

 

Utils.cab

 

WPMCS32.cab
 

 
 
 
WPMCS64.cab

 
 
 
 
XIO.cab
 

 
 
 

オプション機能の要件

一部のオプション機能では、その機能を有効にするために別のコンポーネントが必要な場合があります。以下の表には、別のコンポーネントを必要とするオプション機能を一覧表示します。

表 5 オプション機能のキャビネット ファイルの要件
 
Cobol Schema Executor
Data Dictionary File Builder
Pervasive PSQL Control Center
Pervasive System Analyzer
Pervasive ユーザー向けドキュメント
Notification Viewer
CSE32Cmn.cab

 
 
 
 
 
CSE32Eng.cab

 
 
 
 
 
CSE64Eng.cab

 
 
 
 
 
CSECmEng.cab

 
 
 
 
 
DDFB.cab
 

 
 
 
 
Docs.cab
 
 
 
 

 
EclipRCP.cab
 

 

JRE6.cab
 

 

JreUtils.cab
 
 
 
 
 

NVUtil.cab
 
 
 
 
 

PCC.cab
 
 

 

 
PSA.cab
 
 
 

 
 
Utils2.cab

 
 
Utils.cab

 
 

CAB ファイル インストールの例

CAB ファイルを使用したインストールのカスタマイズの例を以下に示します。この例は、ワークグループ エンジンのインストールに、唯一のオプション機能としてドキュメントを加えます。


メモ

ドキュメントには、Eclipse フレームワークと Pervasive PSQL Control Center をインストールする必要があります。


ワークグループ エンジンとドキュメントをパッケージするには

  1. ワークグループ エンジン用に必要な CAB ファイルを選択します(エンジンのインストール タイプ別に必要なキャビネット ファイルを参照)。これらのファイルは以下のとおりです。
  2. ドキュメント用のオプション機能 CAB ファイルを選択します(オプション機能のキャビネット ファイルの要件を参照)。これらのファイルは以下のとおりです。

カスタム ファイル選択による組み込みインストールの開発

Pervasive PSQL インストールをご自分のアプリケーションに組み込むもう 1 つの方法は、カスタム ファイル選択を使用することです。これは、「チェリー ピッキング(良いもののみを選ぶこと)」と呼ばれることもあります。この方法を使用すれば、個々のファイル レベルで Pervasive PSQL コンポーネントを選択することができます。

インストールをカスタマイズする変換の作成

組み込みインストールをカスタマイズするもう 1 つの高度な方法は、Windows インストーラーによる変換ファイル(MST)を作成することです。インストールをカスタマイズするために変換ファイルを作成する手法は、カスタマイズされたインストール用にカスタム ファイル選択を使用する方法と異なり、インストール時により柔軟に機能が選択でき、MSI テクノロジに関連する機能を保持し、またアップグレードやパッチを簡単に適用することができます。

MSI 変換を生成するには、インストール データベースを操作する必要があります。変換ファイルを生成に使用できるツールがいくつかあります。これらのツールとは Windows プラットフォーム SDK の InstallShield、Microsoft Orca または MSI ユーティリティ です。

ショートカットなしの組み込みインストールの作成

カスタマイズされたインストールに変換ファイルを使用する例は、ショートカットをインストールしない Pervasive PSQL のインストールが挙げられます。このタイプの手法を実践する手順を以下に説明します。

  1. 元の Pervasive PSQL MSI パッケージのコピーを作成します。たとえば、PervasivePSQLv11WGE_x86_copy.msi とします。
  2. InstallShield または Orca などの Windows インストーラー テーブル エディターを使用してそのデータベースのコピーを開きます。
  3. Shortcut テーブルで、InstallExecuteSequence レコードにおける Action=CreateShortcuts の Condition 値を変更します。
    現在の InstallExecuteSequence レコード
    CreateShortcuts <null_value> 5500
    修正後の InstallExecuteSequence レコード
    CreateShortcuts NOSHORTCUTS 5500

    メモ

    "NOSHORTCUTS" などの未定義のプロパティ名を追加すると、アクションが省かれるのでショートカットが作成されません。


  4. 2 つのパッケージを比較して変換ファイルを生成できるツール(InstallShield/Orca/MSI ユーティリティ)を使って、元の MSI インストール ファイル PervasivePSQLv11WGE_x86.msi と変更したコピーの PervasivePSQLv11WGE_x86_copy.msi を比較し、MSI 変換ファイル(MST)を生成します。
  5. 生成した変換ファイルに MyTransform.MST などの一意の名前を付けます。
  6. 変換ファイルには一緒にインストール ファイルを含め、コマンド ラインで TRANSFORMS プロパティに変換の名前を設定する変更を行います(TRANSFORMS=MyTransform.MST)。
    生成した変換ファイルの使用については以下の変更例を参照してください。

セットアップ実行可能ファイルを使用したサイレント インストールの例

次の例は、ユーザーの一時フォルダーにログ ファイルを作成します。

SetupWorkgroup_x86.exe /s /v"/qn 
REBOOT=ReallySuppress /leom ¥"%TEMP%¥
PSQL_version_Install.log¥" 
TRANSFORMS=MyTransform.MST"  

次の例は、ユーザーの一時フォルダーにログ ファイルを作成し、ライセンス キーとサービス インストール オプションを指定します。

SetupWorkgroup_x86.exe /s /v"/qn 
REBOOT=ReallySuppress PVSW_PSQL_LICENSE_KEY={キー
値} PVSW_RUN_WGE_AS_SVC=Y 
TRANSFORMS=MyTransform.MST /leom ¥"%TEMP%¥
PSQL_version_Install.log¥""  

MSI 実行可能ファイルを使用したサイレント インストールの例

次の例は、ユーザーの一時フォルダーにログ ファイルを作成し、ライセンス キーとサービス インストール オプションを指定します。

msiexec.exe /i {パス}¥ 
PervasivePSQLversionWGE_x86.msi /qn 
REBOOT=ReallySuppress PVSW_PSQL_LICENSE_KEY={キー
値} PVSW_RUN_WGE_AS_SVC=Y 
TRANSFORMS=MyTransform.MST /leom "%TEMP%¥
PSQL_version_Install.log" 

インストールのシンプルなカスタマイズ

製品アップデート(パッチ)のアンインストール