User's Guide (v11)

ライセンス管理の概念

Pervasive PSQL のライセンスは、キーを使用することで施行されます。License Administrator はそれらのキーの管理に使用するユーティリティです。このユーティリティを使用すれば、キーの適用と削除、およびライセンス情報を見ることができます。このユーティリティには、グラフィカル ユーザー インターフェイス(GUI)とコマンド ライン インターフェイス(CLI)があります。

キーの適用の目的は以下の 2 つです。

製品の認証

製品の認証とは、特定のマシン ハードウェアおよびマシン構成を製品のライセンスに関連付けるキーの検証処理です(このキーは「製品キー」と呼びます)。この関連付けの結果、インストール ID が固有なものとなります。これにより、ソフトウェアが正当なものであること、また適切なハードウェアおよびソフトウェア プラットフォームに存在すること保証します。

製品キーを適用すると、その固有のインストール ID が Pervasive へ送られます。Pervasive ではキーの信頼性を検証し、そのキーが複数のインストールに使用されていないことを確認します。これは製品を正規に使用するための認証処理です。製品キーが認証または認証解除されると、認証残り回数が表示されます。

マシン上の製品キーを認証した後に、そのマシンのある特定のハードウェア構成アイテムが変更されると、キーが無効になってしまうので注意してください(ハード ドライブのシリアル番号、ネットワーク インターフェイス カード、MAC アドレス、BIOS ファームウェア、CPU のタイプ、そのハードウェアで実行しているオペレーティング システムおよびマシン名などの構成の変更)。ハードウェア構成の変更を行う必要がある場合は、まずキーを削除しておいてください。 キーの削除は、製品キーとその固有のインストレーション ID との関連付けを切り離します。 ハードウェア構成の変更が完了したら、再び製品キーを適用することができます。

詳細については、Pervasive PSQL キーのプラットフォームも参照してください。

キーの状態

製品キーの状態は License Administrator ユーティリティの[状態]フィールドに表示されます。キーの状態には次のものが含まれます

検証に失敗したキー

キーの検証が失敗すると、その検証失敗の原因となった違反(一般的に、マシン構成の変更が原因)を是正するための期間が設けられます。 この期間(猶予期間)は、修復のための有効時間に基づき License Administrator の[失効日]列に日付として示されます。

キーの検証

キーの検証失敗状態を修復するための変更を行ったら、キーの検証を実行して現在のマシン署名とキーの組み合わせを検証し、キーの新しい状態を確立します。 猶予期間内に検証失敗の原因が解決されないと、キーは無効になります。


メモ

検証失敗の状態を是正するための変更を行ってもキーの状態が変わらず検証失敗のままである場合は pvsw.log ファイルで詳細を確認してください。


ユーザーの追加

製品キーを使用すれば、ある一定の接続数がデータベース エンジンに同時接続できます(この接続数は、コンピュータ台数、あるいはマルチプレキシング(多重化)/プーリング ソフトウェアまたはハードウェアの "フロント エンド" への個々の入力数となります)。接続数は "ユーザー カウント" と呼ばれます。状況によっては、製品キーで許可された数よりも多くの同時接続が必要となる可能性もあります。適用によってこの数を増やします。これが "ユーザー カウント追加キー" というものです。

詳細については、ユーザー カウントも参照してください。

Pervasive PSQL キーのプラットフォーム

この製品キーは、この製品がデータベース エンジンのインストールまたはアクセスを許可する条件を制御します。次の表では、Windows および Linux のプラットフォームに基づく制限をまとめています。たとえば、"Win64" をプラットフォームとするキーの場合、そのキーは Windows 64 ビット プラットフォームでのみ実行するデータベース エンジンに対して適用できます。このライセンスは Windows 32 ビット プラットフォームと Linux プラットフォームには無効です。

各オペレーティング システム上の各ビット アーキテクチャ用に、別個の Pervasive PSQL サーバー製品が存在することに注意してください。Pervasive PSQL ワークグループは Windows でのみ実行する 32 ビット製品です。

表 10 Windows プラットフォームに関する制限
キーのプラットフォーム
Pervasive PSQL サーバー
OS ビット アーキテクチャ
 
Windows32
Windows64
32 ビット
64 ビット
すべて

Windows

Win32

 

Win64
 

 

1Windows 64 ビット マシンにインストールされた 32 ビット バージョンの Pervasive PSQL サーバーは、WOW(Windows On Window)実行レイヤ下で実行する必要があります。

表 11 Linux プラットフォームに関する制限
キーのプラットフォーム
Pervasive PSQL サーバー
OS ビット アーキテクチャ
 
Linux32
Linux64
32 ビット
64 ビット
すべて

Linux

Linux32

 

Linux64
 

 

1Linux 32 ビット バージョンの Pervasive PSQL サーバーは Linux 64 ビット マシンにインストールして実行できます。

ユーザー カウント

各製品キーにはそれぞれライセンスされたユーザー カウントが定められています。ユーザー カウントにより、指定された接続数が、Pervasive PSQL データベース エンジンへ同時接続できます。ユーザー数は、ネットワーク アドレスでカウントされます。IP アドレスは TCP/IP で、IPX アドレスは SPX/IPX で使用されます。

Pervasive PSQL にクライアント セッションとしてアクセスするコンピューターごとに、1 ユーザーとカウントされます。1 台のクライアント コンピューター上にある複数のアプリケーションは、1 ユーザーと見なされ、別個のユーザーとしてカウントされません。 それぞれのターミナル サーバー セッションも 1 ユーザーとしてカウントされます。 Pervasive PSQL はシリアル番号によってマシンを識別するので、同じシリアル番号による接続はすべて同一マシンからのものと認識されます。たとえば、複数の NIC を持つ 1 台のマシンは同じマシンとして認識されます。

同一のネットワーク プロトコルとアドレスを使用してデータベース エンジンにアクセスし、そのデータベース エンジンと同じコンピューター上で実行するすべてのアプリケーションは集合的に 1 ユーザーとしてカウントされます。

Pervasive PSQL は、同じクライアント コンピューター セッションから受信する一意のプロトコルごとに 1 つのユーザー カウントを使用します。あるアプリケーションが TCP/IP を使用し、別のアプリケーションが SPX/IPX を使用する場合、これらのアプリケーションが同一マシン上で実行されると、2 ユーザーとカウントされます。同じプロトコルで異なるアドレス形式を使用している場合は、1 ユーザーのみカウントされます。たとえば、あるアプリケーションが IPv4 を使用し、別のアプリケーションが IPv6 を使用する場合、これらのアプリケーションが同一マシン上で実行されると、1 ユーザーのみがカウントされます。IPv4 および IPv6 はそれぞれ TCP/IP の異なるアドレス形式です。

ユーザー カウントの取得

ユーザー カウントは、Pervasive Software が発行する製品キーとして最初に取得します。Pervasive PSQL データベース エンジンがアプリケーションに組み込まれている場合は、アプリケーション ベンダーが発行します。

ユーザー カウントを追加購入するには、Pervasive Software またはアプリケーション ベンダーにご連絡ください。

ユーザー カウントの追加

1 つまたは複数のユーザー カウント追加キーを適用してユーザー カウントを増やします。ユーザー カウント追加キーを適用するには、システム上に期限なし製品キーが既に存在している必要があります。製品キーを削除する場合、そのキーに関連するユーザー カウントの追加もすべて削除されます。

本ソフトウェアの評価版には、追加不可の規定ユーザー カウントを持つ試用ライセンスが含まれています。

10 および 11 に挙げたキーの制限に注意してください。

ターミナル サーバーのライセンス

データベース エンジンを使用する各ターミナル サーバー クライアント セッションは、それぞれ 1 ユーザーとしてカウントされます。データベース エンジンにアクセスし、そのデータベース エンジンと同じコンピューター上で実行するすべてのアプリケーションも集合的に 1 ユーザーとしてカウントされます。

データベース エンジンにアクセスするユーザー数に応じて十分なユーザー カウント ライセンスが必要です。たとえば、20 ユーザー分のユーザー ライセンスがあり、データベース エンジンと同じマシン上でアプリケーションを実行するとします。アプリケーション自体は 1 ユーザーとしてカウントされます。このデータベース エンジンでは 19 を超えるターミナル サーバー クライアント セッションが同時にデータベース エンジンへアクセスすることを禁止します(19 + 1 = 20)。これは、ユーザーがターミナル サーバー セッションまたはリモート データベース セッションのどちらから接続していた場合でも適用されます。

特に考慮すべき点

Pervasive PSQL をインストールしているマシンがインターネットへアクセスできない、またはインターネットへアクセスするマシンへ接続されていない場合は、オフライン認証を使用して製品キーを適用することができます。

オフライン認証は 3 つの段階から成ります。第 1 段階では、認証要求データ ファイル(*.ath)をインターネット接続不可のマシンで生成します。次の段階では、インターネット接続可能なマシンから、このファイルを認証サーバーへアップロードします。この転送が完了すると、認証キー データ ファイルが製品キー(.pky)ファイルの形式でダウンロードされます。最終段階で、この製品キー ファイルがインターネット接続不可のマシンに適用され Pervasive PSQL が認証されます。


ヒント

Pervasive PSQL を認証するための最も速く簡単な方法は、オンライン認証またはリモート認証を使用することです。可能な限り、これらの方法のどちらかを使用して Pervasive PSQL 製品を認証するようにしてください。たとえば、Pervasive PSQL のインストールでは、そのインストール過程でオンラインによる認証が行えます。



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