Advanced Operations Guide (v11)

アーカイブ ログの使用

Btrieve Maintenance ユーティリティ(GUI またはコマンドラインの BUTIL)は、アーカイブ ログ ファイルをデータ ファイルにロール フォワードする手段を提供します。ログ、バックアップおよび復元を参照してください。

BUTIL ROLLFWD コマンドは、最後のバックアップからシステム エラーが発生する間に行った、データ ファイルへの変更を回復します。システム エラーが発生した場合は、データ ファイルのバックアップ コピーを復元した後、BUTIL ROLLFWD コマンドを使用し、ログに保存されているすべての変更を復元したデータ ファイルに適用します。バックアップからデータ ファイルを復元しない限り、このコマンドを使用しないでください。


メモ

ROLLFWD コマンドを利用するには、MicroKernel の[選択ファイルのアーカイブ ロギング]オプションを有効にし、システム エラー発生にファイルのバックアップを行う必要があります。


また、ROLLFWD コマンドを使用し、ログ オペレーションの出力ファイルを作成することも可能です。ROLLFWD コマンドでは、ロール フォワード前、またはロール フォワードと同時に出力ファイルを作成できます。

単一のファイルをロール フォワードすることもできますし、ボリューム上のすべてのデータ ファイル、ドライブ上のすべてのデータ ファイル、もしくは、ファイル、ボリュームおよび/またはドライブのリストをロール フォワードすることもできます。

GUI の使用

  1. このユーティリティは、[スタート]メニューの Pervasive グループから、または Pervasive PSQL Control Center の[ツール]メニューから起動します。
  2. Btrieve Maintenance ユーティリティ]ウィンドウで、[データロール フォワード]を選択します。[ロール フォワード]ダイアログ ボックスが表示されます。
図 42 [ロール フォワード]ダイアログ

  1. オペレーション タイプとして、"単一ファイル"、"ファイルのリスト"、"ボリューム名"、"ドライブ レター" のいずれかを選択します。"ボリューム名" または "ドライブ レター" を選択する場合は、名前の最後に円記号(¥)またはスラッシュ(/)を挿入する必要があります(例、¥¥server¥vol1¥ または D:¥ など)。
  2. ロール フォワード タスクの実行に必要なすべての Btrieve オペレーションのリストである、ダンプ ファイルと呼ばれるログ ファイルを作成することができます。
    デフォルトでは、このファイルは作成されません。ファイルを作成する場合は、[ダンプ ファイルを作成する]チェック ボックスをオンにします。以下のオプションも設定可能です。
    表 66 ロール フォワード GUI オプション
    ダンプ ファイルの作成のみ
    ダンプ ファイルのみが作成され、ロール フォワードは実行されません。
    ダンプ ファイル名
    これには、円記号(¥)またはスラッシュで始まるダンプ ファイル名が含まれ、ドライブ文字、サーバー名またはボリューム名は含まれません。
    データ バッファー長
    各 Btrieve オペレーションで、ダンプ ファイルに書き込まれるデータ バッファーのバイト数を表します。
    キー バッファー長
    各 Btrieve オペレーションで、ダンプ ファイルに書き込まれるキー バッファーのバイト数を表します。
    16 進で数値を表示
    このオプションを選択した場合は、ダンプ ファイル出力の数が 16 進形式で表示されます。このオプションを選択しない場合、数は十進形式で表示されます。
    詳細
    ユーザー名、ネットワーク アドレス、タイムスタンプなど、ダンプ ファイルの補足情報が含まれます。

    メモ

    実行する Btrieve オペレーションに対して、キー バッファーまたはデータ バッファーが入力パラメーターでない場合、ダンプ ファイルには何も書き込まれません。


  3. 実行]をクリックし、ダンプ ファイルの作成やロール フォワードを実行します。データが有効な場合は、[ロール フォーワード ステータス]ダイアログ ボックスが表示されます。
図 43 [ロール フォワード ステータス]ダイアログ ボックス

処理されたファイルは、リスト ボックスに追加され、ファイル名、およびロール フォワード オペレーションから返される Pervasive PSQL ステータス コードが表示されます。
処理中にエラーが発生した場合は、エラー時のロール フォワード続行を指定できるダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスでは、このダイアログを再表示することなく処理を継続するか、処理を継続して必要な場合にこのダイアログを再表示するか、またはファイル処理の中断を選択できます。
図 44 エラー時のロール フォワード続行を指定するダイアログ ボックス

コマンド ラインの使用

このセクションでは、ロール フォワードをコマンドラインで使用する構文を説明します。

BUTIL -ROLLFWD <sourceFile | drive | @listFile> 
[</L[dumpFile] | /W[dumpFile]> [/T<dataLength>] 
[/E<keyLength>] 	[/H] [/V] [/O<ownerList | owner>|*]]
[/A] [/UID<name> <PWD<word>> [DB<name>]]
sourceFile
変更をロール フォワードするデータ ファイルのフル パス名。Windows プラットフォームでは、データ ファイルが現在のディレクトリに存在する場合は、パスを指定する必要はありません。
drive
変更をロール フォワードするドライブ文字。ボリューム名の最後には、円記号(¥)またはスラッシュ(/)を使用します(例:F:¥F:/)。
listFile
変更をロール フォワードするファイルのパス、ボリューム、ドライブを含む、テキスト ファイルのフル パス名。これらのパスは、キャリッジ リターン/ライン フィードで区切ります。エラーが発生した場合は、現在のファイルのロール フォワードが中断されますが、その時点までの変更はロール バックされます。/A オプションを指定した場合は、次のファイルからロール フォワードが継続されます。
/LdumpFile
ロール フォワードを実行せず、出力ファイルを作成します。
/WdumpFile
ロール フォワードを実行し、出力ファイルを作成します。
dumpFile
ログ オペレーションが書き込まれる出力ファイルの名前。デフォルトは ¥BLOG¥BROLL.LST で、物理ドライブのルートに関連付けられます。ファイル名は、スラッシュ(/)または円記号(¥)で始まり、ドライブ文字やボリューム名は使用しません。ファイルは、BLOG.CFG と同じボリュームに配置されます。
/TdataLength
出力ファイルに書き込む、オペレーションのデータ バッファーの長さを指定します。このオプションを指定しない場合は、出力ファイルにデータ バッファーの内容が含まれません。
/EkeyLength
出力ファイルに書き込む、オペレーションのキー バッファーの長さを指定します。このオプションを指定しない場合は、出力ファイルにキー バッファーの内容が含まれません。
/H
出力ファイルの数値表示を 16 進数形式にします。このオプションを指定しない場合、出力ファイルの数値は ASCII 形式で表示されます。このオプションは、エントリ数オペレーション コードキー番号データ長の各フィールドの形式に影響します。
/V
出力ファイルに、補足情報(ユーザー名、ネットワーク アドレス、タイム スタンプなど)が追加されます。
/O
データ ファイルのオーナー ネームを指定します(必要な場合)。ログに記録したオペレーションの出力ファイルをリクエストし、データ ファイルのバックアップ コピーにリード オンリー アクセス用のオーナー ネームが存在する場合に、オーナー ネームが必要になります。
2 つ以上のファイルにオーナー ネームがある場合は、それぞれのオーナー ネームはカンマで区切る必要があります。詳細については、オーナー ネームを参照してください。
/A
複数ファイルのロール バック中にエラーが発生した場合、次のファイルからロール フォワードを継続します。このオプションを指定しない場合は、エラー発生時にロール フォワードが中断され、その時点までの変更はロール バックされません。メモ:/A オプションを使用した場合は、出力をファイルにリダイレクトできます。エラー メッセージのリダイレクトおよびコマンド ファイルの説明を参照してください。
/UID<name>
/UIDuname
セキュリティが設定されているデータベースにアクセスする権限を与えられたユーザー名を指定します。
/PWD<word>
/PWDpword
uname で識別されるユーザーのパスワードを指定します。uname が指定された場合、pword は必ず指定する必要があります。
 
/DB<name>
/DBdbname
セキュリティが設定されたデータベース名を指定します。省略した場合はデフォルトのデータベースと解釈されます。
 
 


メモ

実行する Btrieve オペレーションに対して、キー バッファーまたはデータ バッファーが入力パラメーターでない場合、ダンプ ファイルには何も書き込まれません。


例 A 次の例は、CLASS.MKD ファイルに、デフォルトのアーカイブ ログおよびログ ロケーションから変更を回復します。

butil -rollfwd file_path¥PSQL¥Demodata¥class.mkd 

Pervasive PSQL ファイルのデフォルトの保存場所については、『Getting Started with Pervasive PSQL』の Pervasive PSQL ファイルがインストールされる場所を参照してください。

例 B この例では変更を回復し、それらを以下のオプションを使用して d:¥ ボリュームのすべてのファイルに出力します。

butil -rollfwd d:¥ /W /H /T32 /E4 

例 C 以下の例では、ロール フォワードは実行されず、以下のダンプ オプションに従って、files.txt にリストされているファイルへの変更が出力されます。

butil -rollfwd d:¥temp¥files.txt /L¥temp¥files.lst /V /
Oown123,own321 


Continuous オペレーションの実行

データ ファイルの変換