Distributed Tuning Objects Guide (v11)

DTO の使用を始める

このセクションでは、Visual Basic、Active Server Pages(ASP)および Delphi DTO を使用するためのセットアップ方法を説明します。

Visual Basic

DTO は デュアル インターフェイス COM オブジェクトのライブラリなので、Visual Basic ではこれらのオブジェクトを使って作業する 2 つの方法があります。Active Server Pages を使用している場合、2 番目の方法を使う必要があります。第一にお勧めする方法は、プロジェクトにタイプ ライブラリを追加する方法です。この方法を使用すれば、VB で型のチェックを行うことができ、オブジクトの作成や関数のパラメーターに対して便利なドロップダウン オプション(Intellisense 機能)を開発者に提供することができます。

もう 1 つの方法は、CreateObject 関数を使用する方法です。これは実行時にオブジェクトを作成するため、型のチェックと Intellisense 機能がありません。

プロジェクトへの DTO の追加

Visual Basic プロジェクトに Pervasive Distributed Tuning Library を追加するには、以下の手順に従います。

  1. プロジェクト]メニューの[参照設定]をクリックします。
  2. 参照可能なエントリをスクロールして、[Pervasive Distributed Tuning Library 1.0]または[Pervasive Distributed Tuning Library 2.0]チェック ボックスを選択します。これらの違いについては、DTO2 を参照してください。
  3. OK]をクリックします。

これで VB では DTO に含まれるすべてのオブジェクトを認識することができます。すべてのオブジェクトが参照可能になります。使用可能なオブジェクトを表示するには、以下の手順に従います。

  1. 表示]メニューの[オブジェクト ブラウザー]を選択します。この代替手順として、F2 キーを押すこともできます。
  2. 使用可能なライブラリのリストから、DTO バージョン 1 の場合は[DTOLib]を、DTO バージョン 2 の場合は[DTOLib2]を選択します。これらの違いについては、DTO2 を参照してください。

CreateObject 関数の使用

ASP でオブジェクトのインスタンスを作成する場合は、この方法を使用する必要があります。CreateObject の構文は次のようになります。

Dim my_session as Object 
'DTO バージョン 2 の場合 
Set my_session = CreateObject("DTO.DtoSession.2") 
'旧バージョンの DTO アプリケーションとの互換性を保つ場合は、 
'DTO バージョン 1 を使用する 
Set my_session = CreateObject("DTO.DtoSession.1") 

ほとんどの DTO オブジェクトは、後でセッション オブジェクトから取得することができます。

Active Server Pages

ASP で DTO を使用するために必要な初期化は特にありません。ただし、次の点に注意してください。

デフォルトで、ASP は呼び出し間の状態の情報を保存しません。Microsoft IIS の組み込みオブジェクトである Session オブジェクトを使用して、オブジェクト参照と変数の状態を保存する必要があります。

たとえば、DTO バージョン 2 の DtoSession オブジェクトを初期化するには以下のように記述します。

Set Session("my_session") = 
Server.CreateObject("DTO.DtoSession.2") 

Delphi

Delphi で COM オブジェクトを使用するには、2 つの方法があります。Visual Basic と同様、第一にお勧めするセットアップ方法は Delphi プロジェクトにタイプ ライブラリをインポートする方法です。

もう 1 つの方法では、CreateOleObject 関数を使って直接 COM インターフェイスを呼び出すことができます。この関数は Automation オブジェクトの単一のインスタンスをインスタンス化します。

Delphi プロジェクトへの DTO タイプ ライブラリのインポート

タイプ ライブラリをインポートし、必要な Pascal 宣言を生成するには、以下の手順に従います。

  1. プロジェクト]メニューの[タイプ ライブラリの取り込み]を選択します。
  2. タイプライブラリの取り込み]ダイアログ ボックスでは、システムに登録されているタイプ ライブラリを表示します。[Pervasive Distributed Tuning Library 1.0]または[Pervasive Distributed Tuning Library 2.0]を選択します。
  3. [ユニットディレクトリ名]フィールドに Pascal ユニットの場所を入力し、[ユニットの作成]をクリックします。DTOLib_TLB.pas ファイル(DTO バージョン 1 を使用時)または DTOLib2_TLB.pas ファイル(DTO バージョン 2 を使用時)が作成され、プロジェクトに取り込まれます。
  4. 次に、以下のコードを組み込んで、生成した Pascal ユニットをメイン ファイルに取り込みます。
    uses DTOLib2_TLB; // Dto Version 2 
    uses DTOLib_TLB;  // Dto Version 1 
    

Pascal 宣言を使用する例

var 
  Result:DTOResult; 
  Session:DTOSession; 
  MySettings:DTOSettings; 
  MyCategories:DTOCategories; 
  MyCategory:DTOCategory; 
  i:integer; 
begin 
  Session:=CoDTOSession.Create; 
  Result:=Session.Connect 
          ('ServerName','UserName','Password'); 
  MyCategories:=Session.Categories; 
  for i:=1 to MyCategories.Count do 
    MyCategory:=MyCategories.Item[i]; 
end; 

COM 直接呼び出しを使用する例

var 
  Session, Categories, Category:Variant; 
  I:Integer; 
begin 
  Session := CreateOleObject('DTO.DtoSession'); 
  Session.Connect('ServerName','UserName','Password'); 
  Categories := Session.Categories; 
  for I := 1 to Categories.Count do  
    Category := Categories.Item[I]; 
end; 

DTO オブジェクト モデルとオブジェクトの関係

DTO オブジェクトの概要